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Python勉強記【付録】 Users権限のみでPython導入を試す(2)


前回記事の続きです。

2台目のPCに展開する

前の記事で作成したベース環境(python312.zip)を2台目のPCに設定します。
(詳細が不明な方は、前の記事をご覧ください)
今回は、環境変数を用いてPathを設定し、追加モジュールをインストールして、使用可能な状態にしていきます。

ベース環境の展開

今回の2台目のPCについて、初台の「bin」という名前が気に入らなかったので、C:\Users\yoshi\dev\ の下に設定することにしました。

python312.zip をC:\Users\yoshi\dev\配下に展開します。
以下のように展開されたことを確認ください。

c:\Users\yoshi\dev\
    python312\
        Scripts\
             pip.exe
              ...
        Lib\
              site-packages\
                    ….  ★ライブラリの実体などが格納。
        python.exe
        get-pip.py
        python312._pth
   current.pth
        …



【超重要】get-pip.pyの再実行

最初のPCで生成されたpip.exeが、

  • C:\Users\yoshi\bin\python312

というフォルダ情報を記憶しているため、

  • C:\Users\yoshi\dev\python312

にリセットする必要があります。
そのために、コマンドプロンプトでget-pip.pyスクリプトを再度実行します

cd c:\users\yoshi\dev\python312
python.exe .\get-pip.py

【要管理者権限】Pythonフォルダの別名(シンボリックリンク)を作成する。


python312というバージョン依存のフォルダ名に「python」という別名を付けます。
(これをすることで、以下の作業が少々楽になります)

c:\users\yoshi\dev\配下で以下コマンドを実行します。

mklink /d python .\python312

mklink はlinux でのln -s コマンドと同じく、シンボリックリンクを作成できるコマンドです(destinationとtargetの順序が逆なことに注意) 

成功すると「ppp <<===>> python312 のシンボリック リンクが作成されました」と表示され、devフォルダのdir表示は以下のようになります。

これにより、python312フォルダがpythonという名前でアクセスできるようになりました。
何がうれしいかというと、次工程がスッキリします(将来の環境メンテも)

ただし、この操作には管理者権限が必要です。
Users権限しか使えない場合は、1回だけ管理者にお願いしてみるか、次工程のPath環境変数で物理パスを直接指定してください。

Path環境変数の設定

【注意】前工程でpython-> python312というシンボリックリンクができたと仮定します。ダメだった型はpython312tと読み替えてください。

Path環境変数の設定により、あたかも追加コマンドのようにpythonやpipが使用できるようになります。

今回の趣旨に沿って「ユーザー環境変数」を設定します。
設定(追加)するPathディレクトリは以下2つです。

C:\users\yoshi\dev\python
C:\users\yoshi\dev\python\Scripts

「システムのプロパティ」メニューから実行できますが、そこへ至る操作が複雑怪奇なため、ショートカットコマンドを使います。以下をコマンドプロンプトから打ち込むと…

sysdm.cpl

「システムのプロパティ」メニューが開きます。(Windows10 の初期は、コンピューターアイコン右クリックで良かったのに…)

システムのプロパティ

右下「環境変数」ボタンを押下で環境変数設定メニューが出ます
上代「yoshiのユーザー環境変数の「Path」部分を選択し、下の「編集ボタン」を押します。

「環境変数」設定画面

今日びのWindowsは、変数を1個ずつ設定できるようになっています(これは評価する)
「新規」ボタンで1行ずつ、以下2つを設定します。

  • %USERPROFILES%\dev\python

  • %USERPROFILES%\dev\python\Scripts

★前工程でシンボリックリンク作成しなかった方は、pythonをpython312に読み替えてください。

★%USERPROFILES%はサインインユーザーのユーザープロファイルパスが入っている定義済環境変数です。

もともと入っていた変数名(%USERPROFILES%\AppData\Local\Microsoft\WindowsApps)は「下へ」ボタンで一番下に持ってきます。これ大事です(後述)

終了したらすべてOKで設定画面を閉じ、Windowsサインアウト・サインインします(これをしないとユーザー環境変数は反映しない)

動作確認

サインインしたら、コマンドプロンプトを立ち上げ、pythonとpipが設定されているか確認します。
以下のようになっていたらOKです(pythonとpip に正しくpathが通っている)

python -V/pip -V

Pythonインタプリタで標準ライブラリが使えるかチェック。
うん、math ライブラリは大丈夫そうです。

sin(pi/4))を計算してみた。

開発環境を何か

今まで、jupyter notebookを愛用してきましたが、これを機にjupyter labを入れてみましょうか。
コマンドプロンプトから以下で入っていきます。

pip install jupyterlab

インストール中のオレンジ色のwarningはオプションで抑止できるようですが、今はまぁいいでしょう。
インストールが終わったら、起動テスト。

jupyter lab

なかなかいい感じですな。ipythonの動作も問題ないです。

追記

一機だけ、Path設定したのにどうしてもWindowsがストアアプリPythonを入れようとする問題にはまりました。
以下記事を参考にして解決できました。

最後の一行には激しく同意します。

結局

ここまでやるのならWSL2使って環境作った方が理にかなってるのですが、そもそもそういう事できない環境のための設定ですので・・・。


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