知らないと危険!納豆も食べ過ぎると危険 ~癒しの健康美容ガイドvol.1~
納豆は健康に良いヘルシーな日本の伝統食品です。最近では免疫力向上を期待して食べる人も増えていますが、納豆が体に良いのは確かでも、一度に多く食べ過ぎると体調を崩すことがあります。本記事では、納豆の適量とその効果についてご紹介します。
日本が誇る発酵食品「納豆」
納豆は大豆を発酵させて作る食品で、良質なタンパク質や鉄分、食物繊維が豊富です。発酵により大豆よりも栄養の消化吸収が良くなります。
さらに納豆には、大豆にはない「納豆菌」や「ナットウキナーゼ」が含まれており、腸内環境の改善や免疫力向上、血栓予防、骨折予防、血糖値上昇の抑制などの効果が期待できます。
しかし、どんな食べ物も「食べれば食べるほど健康になる」わけではありません。納豆は栄養価が高いですが、食べすぎると体調を崩すことがあります。
■納豆菌の摂りすぎ→腹痛や吐き気など
納豆菌は非常に生命力が強く、過酷な環境でも生き延びます。そのため、酒造りの期間中には麹菌と納豆菌が混ざらないよう、酒蔵に入る人は納豆を食べることが禁止されるほどです。
納豆菌は腸内でも効果を発揮し、悪玉菌を減らして腸内環境を整えます。しかし、食べすぎると納豆菌が増えすぎて腹痛や吐き気を引き起こすことがあります。もし毎日納豆を食べていてお腹の調子が悪い場合は、数日間納豆を摂るのを控えて様子を見ましょう。
■イソフラボンの摂りすぎ→婦人系疾患をもたらす可能性
納豆には他の大豆製品と同様に、女性に嬉しいイソフラボンが豊富に含まれています。イソフラボンはその構造が女性ホルモン「エストロゲン」に似ており、体内で女性ホルモンのような働きをします。そのため、イソフラボンを含む食材は、更年期障害の緩和やアンチエイジングに効果が期待され、漢方薬や健康食品にも利用されています。
しかし、イソフラボンの摂りすぎは婦人科系疾患を引き起こす可能性があります。イソフラボンの1日の摂取量の目安は70~75ミリグラムで、納豆1パックには約35ミリグラム含まれています。したがって、1日2パックは摂りすぎといえるでしょう。
■ビタミンKの摂りすぎ→血栓症などの治療中は控えめに
納豆は、丈夫な骨を作り出血を止めるために必要な「ビタミンK」が豊富です。しかし、血液の抗凝固剤「ワーファリン」を服用している方は、ビタミンKが血液を凝固させるため、薬の効果を打ち消してしまうことがあります。したがって、摂りすぎには注意が必要です。
目安は1日1パック、適量で効果を発揮
納豆が健康に良い食べ物であることは確かですが、
重要なのは「摂りすぎない」ことです。
健康な方の適量は1日1パックです。
2パック食べたからといってすぐに問題になるわけではありませんが、毎日2パックは摂りすぎなので、1パックに減らしましょう。
また、「納豆はヘルシー」というイメージから、納豆を「野菜」に近いものとして考える人もいるようです。しかし、納豆や豆腐などの大豆製品はたんぱく質が豊富なので、「肉・魚」のグループとして扱うのが正解です。たとえば、「納豆・豆腐の味噌汁・焼き鮭・ご飯」を朝食で一度に食べるより、朝に納豆と味噌汁(豆腐以外)、昼に豆腐、夜に焼き鮭といったように、たんぱく源を一日にまんべんなく摂るようにすると、よりバランスが良くなります。
また、納豆はプリン体も豊富で、1パックあたり約57ミリグラム含まれています。レバーやエビ、カツオなどのプリン体が豊富な食材を控えている方は、納豆の摂取も控えめにしましょう。
どんなに健康に良いとされる食材であっても、全ての栄養素を網羅しているわけではありません。それぞれに得手不得手があります。例えば、納豆は低脂肪で高タンパクな栄養価の高い食材ですが、単体では動物性タンパク質や鉄分、必要な脂肪が不足しています。肉や魚、卵などと組み合わせ、納豆や豆腐を適量摂取することで、バランスの取れた栄養摂取が可能です。
健康を意識して納豆を積極的に摂取している方にとって、その情報は少し意外かもしれませんね。しかし、過ぎたることはどんな分野でも良くありません。食材であれ、お酒であれ、運動であれ、バランスが重要です。健康にとって最も重要なのは、単一の健康食材に頼らずに、多様な栄養源を取り入れてバランスよく摂取することです。
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