第23週(6/3~6/9)
▲選挙ポスター
9日日曜日はフランスにおける欧州議会選挙の投票日。"Rassemblement National"(国民連合)の党首Jordan Bardella氏の台頭がニュースを賑わせます。
8日土曜日、他レストランのチームと組んでの一週間かけての大仕事は終焉を迎えます。他チームとの協働は普段の常識を見直す良い機会です。
相手方のシェフは前菜の盛り付けで、数ミリの配置のズレも見逃さず、それが見た目のみならず他の要素の配置に影響を及ぼすとして、自分の部門シェフを叱責しています。小さな事かもしれないが、馬鹿にできない、と加えます。
わずかな作業の効率性の違い、切り方の違いでもやり直すことを厭わず、速やかに実行するチームの風土はそれこそプロの仕事です。
一方で、部門シェフらが思考以前に"Oui chef!"と発する様子からは、彼らがプレッシャーの下でマシーンと化した、強い上意下達の関係が匂います。賄いなんてあるんですか、休憩時間があるんですか、と彼らは私たちの職場の習慣に怪訝な表情すら見せます。それでも魅惑的なソースの味の秘訣を問えば、彼らは三ツ星のソースだからと誇らしげで、原動力の源を見ます。
高い期待と厳しい基準が成果を生み出す一方、労働者の福祉や人間関係にコストが伴うことに表れるのは、プロフェッショナルな環境が持つ一つの矛盾です。
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