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第12週(3/18~3/24)

▲Jardin de l'Hôtel Salomon de Rothschild(8区)
散歩と公園の組み合わせが気持ちいい頃合い。

18日月曜日、休暇の一時帰国を終えてパリの職場に復帰します。
これまであまり手をつけてこなかった賄いのチーズは、一時帰国を経たことで価値あるものに見え、せっかくなら食べておこうという気になります。
チーズを頬張る私に、同僚は日本でチーズのビジネスをやればいいと言いますが、そういうことでもない気がします。

24日日曜日、業務後は穏やかに雑談。
SNSでつながった同僚の過去の居住地がトゥーロンだったことから、彼の経歴に話が発展します。

彼は海軍に所属する料理人であり、彼曰く、海軍は自前の学校を持ち、サービスや調理の専門職を持つところが、戦闘も調理もなんでもやる陸軍・空軍との違いのようです。フランスでは三つの軍港"Cherbourg"(シェルブール), "Brest"(ブレスト), "Toulon"(トゥーロン)があり(それぞれ北海、大西洋、地中海を監視)、彼は数年おきに転勤し、居住地を変えてきたということのようです。

業務の一例として、彼は船舶料理人として一隻のシェフだったころのルポルタージュ動画を私に見せます。そこでは荒波の揺れでつかまり立ちするのがやっとの状態の彼を含む料理人らがいて、大量の食器が床に割れ落ちるカオスな様子が映っています。あまりに「いい」画なのでこんなことがよくあるのかと彼に聞けば、そんなことはないらしいです。

そんな彼が今の公的機関で働くのは、キャリアを広げるためのようです。軍港のみならず、省庁や官邸、海外の大使館のポストへも道が開かれることもあるとか。
軍の信用やネットワークがあれば、そういうことがあるのも想像に難くありません。

彼は職業的な関心から、シェルブールの"La Cité de la Mer"(海洋博物館)の見学を勧めます。実際に使用された潜水艦の中に入ることもできるので見ると良いと言います。
一連の話を聞いた後では少し行ってみたくなってきます。

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