第24週(6/10~6/16)
▲五輪エンブレムを設えたエッフェル塔
11日火曜日、例のごとく料理学校でのセルビア人元クラスメートと食事。
偶然にも彼は私と同じタイミングで職場を退職することになったそうで、今夏以降の進路に悩んでいる様子です。
やりたいことと今の現状との間にどのような技術を欠くのか、と質問すると、彼は目を見開き、良い質問だと言います。かつて料理学校で私が別のクラスメートから受けた問いがいま、彼にも同様に響いているようです。
いまや星付きレストランの副料理長である彼には、異国での新規事業、地中海でのプライベートシェフといったオファーがあります。それらがマネジメントの観点で独立する際の糧になることを認めつつも、一方で追求したい技術を学ぶ機会を逃すことを恐れています。ビザや配偶者の兼ね合いもあり、好奇心だけで一概に決められないのが現状です。
人生を左右し得る外部からの魅力的な提案がある一方で、それが本当に時間と労力を割くに値するものなのかという葛藤は、やりたいことを常に抱えているからこその悩みです。
自分が学校の時から変わったかどうかを問う彼はいつになく真面目です。
私は、彼がいつも自分の感覚に正直であることに変わりないことを伝えたものの、彼がどう受け取ったかは分かりません。彼自身、ある部分で変わっていないことを認められたかったのかもしれないし、ある部分で変わったことを認められたかったのかもしれません。
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