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第9週(2/26~3/3)

▲セーヌ川沿いの古本屋

さまざまなコミュニティから連絡を受け取り、冬眠から目覚めたような人々の活発な動きを感じます。啓蟄とは言い得て妙です。

26日月曜日、パリにおける学校休暇期間の終わりを待って、個人的にバカンスに突入します。シーズンを外して日本を訪れた同僚・元同僚からは、続々と食べ物や神社の写真が送られてきています。彼らは関東圏・関西圏を中心に、2~3週間ほどかけて日本を回り、充実した旅をしているようです。料理人という職業もあって、豊洲市場見学や醤油蔵で櫂入れを楽しむ様子もあります。

インバウンドで測られる彼らの消費は、爆買いから想像される消費目的の旅とは異なり、広く移動しながらレクリエーションや人との交流を楽しむそれに見えます。あたかも自国で魅力あるものに対する目を、異国にも同じように向けているかのようです。

昨年四月末の日本における水際対策撤廃から季節が一巡し、周囲で日本を訪れる人は増加の一途をたどる印象です。事実、2023年の訪日フランス人観光客数は277千人と、コロナ前の2019年(336千人)ほどではないにせよ、大きく回復しているようです。

観光・レジャー目的で一人当たり旅行支出をみると、地理的に離れた国ほど旅行支出と平均泊数が大きくなる傾向が見られます。そのため、フランス人の一人当たり総支出333千円、平均泊数15.9泊という高い数字は、欧米豪に見られる傾向のようです。

逆に考えると、フランス人は一日21,000円支出しながら15.9泊していて、より旅のイメージがつかみやすくなります。これに対して、例えば韓国人は一日28,000円支出しながら3.6泊します。
そうなると旅の目的も仕方も変わることが想像できます。

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