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写真集

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フィルムカメラ(オリンパスOM-1、ペンタックスMX、キヤノンAE-1、コニカSⅢ、ニコンEL)で撮影した写真たち。
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#カメラのたのしみ方

近況と写真

COSA大月町の港のある小集落。地区の中央を流れる川を見下ろしながら遡上したところ、連坦する人家の終着に真新しく改装された木造校舎がある。当地区の小学校であったその建物は地域の文化教育交流拠点として昨年より始動した施設「COSA」である。 地域おこし協力隊が主体となって運営する当施設では、アート制作やものづくりを体験するワークショップが頻繁に開催される。上に掲載した写真もそうしたイベントのひとつ「奥宮誠次×COSA ポートレート撮影ワークショップ」でのひとコマだ。 私の

沈黙と多弁の日常

ファインダーは祝福を印して1/250の瞼を閉じよ。 存在は沈黙と多弁を両立している。 赤色呼応。 蚕繭 アナキズムのために咲く。 不作為の風道の奥行き。 在るということ。 波頭または炎上。 船出の差し止め

日常の範囲で

よい写真を撮るためにどこかへ出かける必要はないと思っている。景色が勝っているだけの写真もつまらないと思う。日常を撮りたいと思う。 植物はときに猥雑に思う。ときに細部に侵犯して再解釈するとも思う。 あまり意識していないが、空ばかり撮っている。空を撮るとすこし凡庸なことをしていると思う。

夏の風景

 柏島へと接続する橋のあたりは現在、海水浴場として有名らしく、観光客で駐車場はごった返していた。  柏島の集落は島東に位置し、地図でみると島面積の6分の1ほどを占めるか。港に面した集落の入口で、正面に出迎える稲荷神社の境内には幾本かのアコウの巨木が広い木陰をつくっている。  アコウは別名締め殺しの木、鳥糞に混じって範囲を広げ、そのうちのどれほどかは別の木の窪みに落ちる。発芽したアコウは地表を目指して気根を伸ばし、やがて根を張るが、こうして成長するうちに着生した木はアコウに包

陰を行く写真記

忘れていくならいけというまま忘れられた景色のうちにこそ私の呼吸が生き返すところがある。役に立つかどうかは眼中になく、そこにあることを見捉える光学レンズの眼差しがあったことの疑えなさこそ信じよう。

複眼に憧れて

シュレディンガーの複眼へ 近頃はフイルムの入手が困難になり、モノクロネガばかりを使用する傾向にあるが、行動範囲に唯一の現像できる店舗であるカメラのキタムラでは、C41現像でない現像は工場出荷となり、約1ヶ月を要すことになる現実がカメラ趣味を減衰させている。たしかに、私がフイルムカメラを肯定するときよく言うのが、その場で仕上がりを確認できないことによる仕上がりへの想像性なのだが、そうは言ってもカラーネガの現像に要する時間は長くても1時間程度のもの、3日で36枚を撮影し、その結

【写真】街歩き撮り

最近紹介したNIKON NikomatFTNを使用した作品を紹介。あれから新たにズームレンズも購入した。前半の数枚はこれまでELで使用していたレンズ。 陽射しの強い日に極力絞って撮る練習をしている。情報が断片化する仕上がりはボケを使ったものより好みである。 うっかりシャッターを切ると自分の趣向が露呈する。単純なものが反復するもの、朽ちたものあるいは蔓延るものが多くなる。 植物は安易に撮れてそれなりの仕上がりになってくれる。 どうやら最初に目を惹くものを画面上方に配置す

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街歩き/街の植物

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トンボ公園の記録

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Konica SⅢとの散歩

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散歩、街の表情