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写真集

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フィルムカメラ(オリンパスOM-1、ペンタックスMX、キヤノンAE-1、コニカSⅢ、ニコンEL)で撮影した写真たち。
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#FUJIFILM

開かれ230612

純白を直視するのが難しい。 捨て置かれたもの、鑑賞されるためでない花。得体を知られる機会から抜け落ちていられる幸いと痛苦。 5月は橋村一彦・るみ陶芸展というイベントがあった。わずか2日間の開催だったのが惜しいと思うほどには刺激的な展覧会だった。 陶芸という芸術分野にはこれまで殆ど触れてこなかったが、彫刻として見ることができた。硬質な素材で有機的な柔らかさを、静物でありながら流動性を纏う……このイメージは、私がゴシック系の作家もの球体関節人形に抱いているイメージと重なり合

写真記230529

モノクロフィルムなんていまどきカラーネガをスキャンした画像編集で事足りてしまうと思っていたが、このフィルム入手難によって手にとることになったアクロスⅡにすっかり驚かされている。陰影が強く出るのでカラーと全く別の写真になってしまう。 色なんてもつんじゃなかった。そんな気にさせる。その辺のありふれたものを撮っても、どこか意味深な諧調で鑑賞者に何かを示してしまう。 何が写ったのか、もう分からなくてもいい、という気にさせる。闇に沈んだ部分がわずかな明暗をのぞかせた部分にイマジネー

【写真】モノクローム・モノローグ

艶のある黒。 植物群猥雑な、と言ってもいい。植物の直線的な意志はバタイユの思想の体現だった。 心象スケッチいつもの街歩きから色彩を奪うと異情に滑り込む。 車情ノーファインダ雨日傾斜左に傘を持って片手で撮るなら、カメラを斜めに立てて重心が垂直にした尺骨を伝って落ちる楽な姿勢。 夜に虚就く見出しタイトルは堀骨砕三の漫画から。漫画は閲覧注意。

公園写真記

花の名前も知らない。 いつもの公園でまたカメラを構える。同じところを撮影していると、自分のカメラの癖に気づいて、つまらない写真ばかり撮っているという気にさせてくれる。どうしたら、異化できるのか。それを考えながら撮影することで、一歩踏み込める領域があるのかも知れない。だからいつもの公園に没頭してみることにしている。 春ですね。この公園でいちばん人の目を惹く桜。花を背景に自撮りしている女性に遭遇する。東南アジア系の方のように見えた。その写真はインスタに上げるんだろうか、それと

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盆の前後の記録

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街歩き記/花、標識、ネコ