【振り返り】2021年静岡県青物釣行
noteで記録をつけ始めてから、1年が経過しました。
昨シーズンにあたる2019年12月〜2020年1月は、釣れること間違いなしの12月を経て、全く釣れない1月に突入するという落差の激しいシーズンでした。
今シーズン(2020年12月〜2021年1月)は、昨シーズンの反省を経て、さらなる釣果アップを目指し、意気込んでましたが、結果は非常に厳しかったです。魚の回遊が少なく、釣れないことが当たり前のハード釣行となってしまいました。そして念願のサワラをヒットさせることができましたが、ランディングミスでオートリリース・・。そんな今シーズンを振り返ってみたいと思います。
西風弱く、東風強いシーズン
10月、11月に入ると、そろそろかなあと思い、ホームの釣果を見ていると、まあポツポツといった状況。これからが本番だしな〜と思いながら予報を毎日眺めてました。だんだんと1つの異変に気づいたのですが、西風が吹かない。吹いても爆風にならない。なんなら東や北東の風が多い。恒例なら、毎日西風10m以上が当たり前だったのに、今シーズンはどうやら様子がおかしい・・。色々と調べている中、ふとニュースで耳にした「ラニーニャ現象」どうやら原因はこのラニーニャ現象にあるようでした。ラニーニャ現象になると、東風が強まり、西風が蛇行します。地球全体で見た時、より西側のエリアまで水温の低い状態になってしまうという厄介な現象。でも、11月の中盤まではちゃんと釣れてたんです。11月26日までは・・。
魚が急にいなくなる、気温の落差の影響か?
毎年、いつも通りのポイント(仮にこのポイントをAとします)で朝の回遊を待ちながら、そろそろかな〜というタイミングでキャストしていると、ガツっとバイトがあり、魚が回ってきた合図と共にバタバタと釣れ出す。まだまだイナダクラスが多く、毎日1本・2本ワラサが釣れる状況。とにかくイナダは早めにリリースして手返しよく打っているとようやくワラサがヒット。ですが、すんごく細い、ツムブリみたいなワラサでした。残念。そして、11月の最終週。いつも通りのポイントでキャストしながら、そろそろかな〜というタイミングで本来あるはずのバイトがなく、そのまま完全に日が昇り完全なノーバイト、ノーフィッシュで終了する状態が続くようになる。
このまさに回遊がなくなった日に何が起きたかと言うと、気温の急激な変化。これまで最低気温でも10℃前後だったにも関わらず、一気に最低気温が5℃を切ってしまった。この「ポイントA」が、割とシャローなエリアなので、外気温が水温に及ぼす影響が大きく、ほぼリアルタイムで反映される。水温も急激に下がり、一気に魚の回遊が無くなってしまった。さらに加えて、西風が吹かないことにより、温暖な海流も入ってこずに、あっさり水温は低下してしまった。
昨シーズンも、年末から年始にかけて訪れた寒波の影響により、最低気温がガクっと下がり、ベイトはわんさかいるにも関わらず、イーターが全く回遊してこなくなるという状況を経験しているので・・これは嫌な状況になったなと落胆しました。
期待高まるコノシロの接岸
この時期になると毎年欠かさず、毎日朝マズメは釣りに出かけます。ポイントAで一通りやり終えた帰り際に、他のポイントも覗いて状況を調査します。ですが、11月最終週以降、どこも目立った釣果はありません。そんな毎日釣れない中で、大きな変化となったのがコノシロの回遊。とあるポイント(ここを仮にポイントBとします)ではジグやバイブレーションに引っかかるコノシロがいるじゃないか。これは、コノシロを追ってブリやサワラが接岸してもおかしくないはず、と思い少しモチベーションが高まりました。詳細は伏せますが、コノシロが接岸するファクターとして最も大きい影響、前提条件は水温にあるのではないかと想定してます。コノシロが回ってくるポイントというのは、決まっていて、水温が整ったあとは海況が“ある条件”になることがトリガーとなり、接岸が始まる傾向にある気がします。ただ、結果として数は少なかったというのが正直なところで、爆発力はそこまでありませんでした。昔、サーフをやっていた時(5,6年前?)に安倍川の河口で海面が真っ黒になってギチギチにコノシロの大群が回遊してきたあの感じと比べると、コノシロもポツポツといった状況。なので、ざっくりポイントAもポイントBも同じエリアですが、その中でもコノシロが回遊するポイントとそうでないポイントがあり、さらに詳しく補足するならば、その日の風向き・風速・波高・風浪などの状況で、ベイトが寄るポイントをシビアに見ていかなければ、かなり痛い目に合ってしまいます。
シビアなポイント選定が求められるシーズン
ポイントAのバックアップで通っている場所(ここをポイントCとします)があるのですが、ポイントAでベイト・青物の回遊が共にないことがわかってから、ベイトが溜まる可能性の高いポイントCに通う場所を変更しました。ある日、風向き・風速ともにギリギリ可能性がありそうなラインに達する日がありました。ポイントCに最も近いポイントBでコノシロが入ってましたから、この状況ならポイントCにもベイトが接岸するだろうと踏み、夜明け前から待機。完全に日が昇りきったところで、近くのアングラーがコノシロをかける。やはり回ってきました。回ってきたというより、エリア全体に散らばっているような雰囲気。そこで、ルアーの洗濯はボリューム感があり、フラッシングが効いて、強めのウォブンロールができるミノーでひたすらキャストする。すると、グッとロッドの先端を持っていかれるずっしりとしたバイトがあり、無事にサワラがヒット。1ヶ月、待ちに待ったサワラの魚体を足元で確認すると、かなり太い。貴重な1本をヒットさせることができたものの、ランディングミスでオーとリリースしてしまいました・・。ポイントCで唯一あげられた魚だった分、悔やまれる結果となりました。もちろん、翌日、翌々日とリベンジしに行きました。ですが、絶妙にポイントの読みを間違え、ポイントBでは回遊があってが、ポイントCでは全く魚が上がらないという悔しい経験を再びしてしまいました。とにかく、ベイトが入ってからどこで構えるかというのは非常に今シーズンにおいてシビアで・・。言ってしまえば目と鼻の先で天国と地獄が分けれる感じです。ですが、もう恐らく来年は同じ過ちを犯さないと思います。
それでも良かったこと
釣果で言うと悲惨な感じで終わってしまいましたが、色々と良かったな〜と思える点は多いシーズンでした。そんな良かったことを少し記載しておきます。
まず1つ目に・・
仮説の精度が上がったこと
明日の海を読む、魚の入りを読む、ポイントを読む、青物釣りって、結構「自然を読む」ところが結果に結びつくことが多いと思います。正直、ルアーやらアクションやらってホントのホントに二の次で、ショアで青物狙うときは、ちゃんと回遊を読めるかどうかが8割かなあと考えてます(現時点では。もしかしたら今後考え方がかわるかもです)なので、重要なことは、すごくマクロな視点の中で、より高い精度で明日の海を読めるかどうかって感じだと思います。良くも悪くも、私の地元のポイントは、あからさまに情報回ってからめちゃくちゃ混むといった感じで、そうなるとマナーの問題やらも出てきたりと、色々思うところがあります(どこもそんな感じかなあと思いますが・・)今年はコノシロが入ってきた時、昨年はイワシが入ってきたときも、その情報が一通り出回ったであろう2日後・3日後が一番混むんですよね。でもその時になるとベイトが抜けたり、状況が悪くなってて釣れない。だから、本来あんまり意味ないんですよね、特にネットで数日前に出てる割と新しい情報って。情報を聞きつけて、人が溢れかえって、結果としてマナーの悪い場所取りが横行したり・・そんな人たちは坊主くらってしまうものです。その点、去年のイワシが入って青物が祭り状態になったときも、今年もコノシロが入ったタイミングでちゃんとサワラ掛けたりと、一番山場となる日に現場に入れていることは良かったと思います。これは自分が状況読む精度を上げるしかないですし、通って経験(データ)を積むしかないです。自然相手なので100%当てるのは無理だと思います。でも確率を60%、65%にでもあげていくことが大事だと思ってます。シーズンによっても、最適な環境というもの異なってきそうだということも理解できました。絶対的な条件があると言うより、毎年のマクロ的な気象環境と、ミクロ的な現場の環境が作用して、そのシーズンの状況を読み解いていくしかありません。そして、それが出来るということを強く実感したシーズンでした。
ライントラブルはゼロに
次に良かったことは、ライントラブルを完全なゼロにできたこと。とにかく、風が強い中で釣りをするということはライントラブルが付き物。去年は時合のタイミングで手をかじかませながらエアノットを泣く泣く解いたり、ラインを結び直したり・・。そんな悔しい思いを何度かしてきました。テクニック的な側面を改善して、ルアーを水につける時間をいかに長くできるか、1回の釣行の中でタイムロスをどれだけ減らせるか?そのためには、極力、ヒューマンエラーは減らしていくべきだと考えてます。今年は、ラインシステムそのものを変えたり、1キャストごとにラインに気を遣うなど可能な限りの改善をしてきました。その結果が実り、無事にライントラブルは全く起こらず、シーズンを終えることができました。さらに、ラインシステムを再検討した結果、大幅に本来のラインがもつ破断強度に近いレベルまで強度を担保することもできました(解説記事は、以下)
最後に
特に青物は、マクロの視点で大きく海を読むことが大事ですが、それでも技術的なレベルアップも必要だと感じる部分もありました。今時点では、海を読むことが8割、テクニックが2割くらいのウエイトで重要だと考えてます。ですが、この2割もとても重要で・・特に魚自体が少ないにも関わらず、多くのアングラーがルアーを投げ込む状況の中、自分のルアーに魚が食いついてくれるかどうか、という点に関しては、これからもっと精進していかねばならない部分とも感じました。まさに今回のサワラのヒットは、20〜30人のアングラーが並列でルアーを投げ込む中、ヒットさせられた貴重な1匹でした。今シーズンは、運良くベイトパターンにマッチするルアーチョイスができた経験にもなりましたが、もっとこのロジックを強固に組み立てていく思考と技量を鍛えていく必要があると感じています。
現場の状況を読み、そのフィールドでどのような釣りを展開していくのか?という点では、年中練習が出来て、最もパターンが確率されているシーバス釣りを改めて本格的に始めてみようと思わされました。やはり私は青物が好きなので、シーバスとなるとどうしても熱が入り辛かったのが正直なところですが、ある種、嗜好を全開にさせたシーバス釣りも面白いのではないかと思っています。ブリ・サワラ狙いは来シーズンまでお預けですが、その間に日常でできる釣りはシーバス釣りです。もちろん、沖磯の青物、地磯でのヒラスズキはやっていきますが。このシーバス釣りを全力で楽しむために、2022年からはベイトシーバスタックルを組んでチャレンジしてみようと思います。また、気が向いたら記事にしてみたいと思います。