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【ラインシステム考察】青物狙いのラインシステムを再考する(秋冬シーズンに向けた準備)


ご無沙汰しております。全く更新などしておりませんでしたが、表題の件、メモに残しておきたな〜と思いましたので、こちらに記載しておくことにしました。


秋冬シーズンに向けた準備

本格的にターゲットの釣果が上がってくるシーズンに向けて、アングラーの皆さんは日々準備や釣行に勤しむ日々ではないでしょうか?私も例年のごとく、秋冬シーズンで行ける日は必ず通うポイントがあります。何を狙うのかと言うと、ブリ・サワラです。毎年通うこのポイントは、かれこれ4年ほど通っていますが、だんだんポイントの研究をしていると想定通りになることもあれば、色んな予想外なことも起きます。だいたい「準備する」となると、ルアーを買い足しがちですが、冷静に考えるともうルアーは十分にありすぎるにも関わらず、これを買ったら・・あれを買ったら・・という妄想に駆られてしまうのにも嫌気がさしてきたので(笑)今回はルアー以外で何を準備すべきかを考えてみたのです。(コレを買ったおかげで釣れた!他じゃダメだった!みたいなことってそうそう無い・・)


昨年のセッティングと課題

何を準備すべきか?改善すべきか?を考えるにあたり、昨年を振り返ると、とにかくこの愛着のあるポイントでレコードサイズを釣り上げたい!という気持ちから、超頑丈タックルをセッティングしてひたすら毎日通っていました(笑)正直、並々に楽しむくらいであれば、PE1号でリーダー20lbくらいでもやりくりできちゃうポイントです。で、私が組んでたタックルと言うものは、

①ロッド:MCワークス ワイルドブレーカー106R
②リール:16キャタリナ 3500H
③ライン:ヨツアミ フルドラグ2号(45lb)
④リーダー:ヨツアミ キャストマンアブソーバー14号(50lb)
⑤リング:カルティバ ソリッドリング5.0mm
⑥スプリットリング:カルティバ ハイパーワイヤー♯4

ロッド、リールはベストなセッティングだと思います。港の堤防などアクセスが容易なポイントほどかなりライトタックルで挑んだ結果、ラインブレイクしたり、なかなか寄せられず他のアングラーの迷惑になったりしてしまう方も結構見てきているので、、もうこれは1つのマナー的な領域にもなってきます。何より、掛けた魚はアングラーも取りたいし、ラインブレイクしたら魚、環境に宜しくないですしね。普段、私は磯で釣りをすることが多いので、堤防・ゴロタ(急深サーフ)でも磯のタックルセッティングをベースに適材適所でタックルを組みます。ワラサからブリサイズ、サラワでいずれも3kg前後なので、ヒラスズキ兼青物タックル、沖堤防タックルくらいがベストかな〜と思います。

昨年の冬の話ですが、いつものように早朝から青物の回遊ポイントでキャストしていると、水中でバーっとベイトが横切り、その後ろを青物がチェイスしている様子が見えたと思った次の瞬間、強烈なアタリと共にドラグが止まらなくなり、走らせまいととっさにハンドドラグした瞬間、ラインブレイクしてしまったことがありました。これを昨年の冬から今年の秋まで引きずっているのですが(笑)間違いなく良型のサワラだったわけで、この出来事以降、絶対にラインブレイクさせたくないと思い、ラインシステム含めて強めのセッティングにしていました。

ただ、今思うとラインシステムは少し過剰に組みすぎたかな〜と思います。過剰に組みすぎたゆえに、極端に言えば本来の釣果の50%とか、そんな結果しか出ていなかったんじゃないかと、感覚的に思う訳です。メインになってくるルアーが20〜30gあたりの軽量なミノー(アローヘッド140Sやヒラメミノー125Sなど)をメインで使いつつ、風が弱かったり、明確にボイルがある状況などでは別注ヒラマサ130やラピード130、カーペンターのガンマ30、ポップクイーン105、ロックポップ90あたりを使うといった感じです。割合で言うと8:2くらいでミノー:ダイペン or ポッパー。ほぼミノーメインで釣りを展開していく訳なのですが、これらマル・ヒラスズキ、ヒラメなどを想定して作られた比較的軽量なミノーでこのラインシステムは如何なものか?と最近思うようになってきました。冷静に考えれば、ラインも太くして、フックも太軸に、さらにフックサイズはワンサイズアップしたりと、ルアー本来のポテンシャルを殺してしまってたんじゃないかと思うのです。

昨年はだいたい60〜70cmくらいのワラサ中心の釣果となり、コンスタントにほぼほぼ毎日数本釣れるといった具合だった一方で、如何せんサイズが出ない。そんな中、「今日初めてココに来ました!」という方が隣でなんとブリサイズを釣り上げるという事件が起きました。しかもシーバスタックル(またはライトショアジギタックル)のようで、30m〜50mは堤防を右往左往させられてました。それを見て、魚のサイズは選べないからな〜と思いつつ、ずっとその出来事が頭から離れませんでした。もちろんラッキーパンチ的なものはあると思いますが、それで片付けたらそこでお終いです。ある時「ライトなセッティングが故のヒットだった可能性もあるのでは?」と思ったのです。

昨年、時合になるとルアーのチョイスを大幅にミスってない人以外は、バタバタと連続ヒットとなることも多いのですが、日によってはもう少し自分のルアーにヒットがあってもいいんじゃないか?と思うこともしばしば・・。ヒットはするし、魚も上げているんだけれど、もう少しヒットしても良い気がする、という傲慢な気持ち(笑)に駆られました。目の前の数十メートルに群れが入ってきているのは明確なのに、どうも食いが悪いぞと感じることがあったのです。この話は飽くまでも感覚的なものでしかないのですが・・この疑念を晴らすためにも、昨年の「ブリ釣れちゃいました事件」からもヒントを得て、今回はラインシステムに着目してみました。改めてですが、なぜラインシステムなのかと言うと、ルアーとラインセッティング(ルアーの接続部までを含めて)がアンバランスになり、「ルアー本来のアクションを阻害している可能性があるのでは?」と考えているからです。実際に、思ったよりアクションしてないぞと思うルアーもいくつかあったり・・


刷新したラインシステム

「で、結局ラインシステムどうしたの?」という話ですが、試行錯誤した結果、以下のセッティングに落ち着きそうです(ロッド・リール

メインラインは変更ナシです)

③ライン:ヨツアミ フルドラグ2号(45lb)
④リーダー:★ヨツアミ FCアブソーバー スリム&ストロング10号(41lb)
⑤リング:★カルティバ マイクロソリッドリング5.5mm
⑥スプリットリング:★カルティバ レギュラーワイヤー♯4
⑦リーダーチューブ:★TOHOカラミ止めパイプ

※PEとリーダーの接続はFGで組んでます。トップガイドの外に結束部を出しているので、リーダーの端色は大きめに焼きコブを作ります(リーダーの端糸を一回結びコブ作ってから役と満足感のあるコブができます)

リーダー・ソリッドリング・スプリットリングを変更し、リーダーチューブを追加で入れています(リーダーチューブってどんな使い方してんだよってのはまた後ほど)

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まず、リーダーですがナイロンからフロロに変更しました。フロロに変更した狙いは、素材の性質上、「水中での沈みが早い・沈みやすい」という特性を活かして、強風でPEが煽られる中、軽量なミノーを本来のレンジから上ずらせることなくトレースできるのでは?と考えているから。また、足場がある程度高いポイントでもあるため、トップガイドから出るPEからミノーまでの角度がつきやすく、足場の高さという観点からもフロロを採用した方が良いだろうと考えたからです。そして、号数を下げ、リーダーの経自体を細くすることで、素材はフロロでありながら、しなやかさは確保するという狙い。※ロングリーダーではなく、矢引き分〜1ヒロいかないくらいの長さで、トップガイドの外にFGとリーダーの結束部が出るようにしています。

次に、リング関連ですが、全体的に細軸・軽量化のために変更しました。この変更点はイメージしやすいと思いますが、コンビリング(スプリットリング)でミノーを接続した際、スプリットリングが厚い・大きいと、ミノー本来の可動域を限定的にしてしまう、最悪は泳がなくなる現象が発生するのは周知の事実かと思います。ですので、なるべくルアーの動きを抑制しないように、細軸リングを採用しています。また、スプリットリングは平打ち加工がされていない方が、ルアーとの接続部分・ソリッドリングとスプリットリングの接触部分がスムーズに動きます。もちろん強度は平打ち加工のものに劣りますが、ブリ・サワラなら正直、平打ち加工無しで十分な強度です。

リーダーとリングの接続についてですが、これはイモムシノットで行ってます。早速、このラインセッティングで直線強度をチェックしてみます(ただ、家に12kgのダンベルしかなく、他に繋ぐのにベストなものもなかったため、12kgのダンベルを引っ張ってテストしてます)すると・・ここで予想外な出来事だったのは、FCアブソーバー スリム&ストロングの10号は、最大強度が41lb(約18.6kg)のはずが、9kgを超える負荷をかけた瞬間にリーダーが切れてしまう。イモムシノットの結び方が悪かったか?と思い、その後2回ほどテストしても同じ結果に。破断した箇所を確認すると、だいたいイモムシノットのエンドノット部分で締まり切れを起こしている。なるほど・・素材が硬いフロロゆえに、径が細いと締まり切れが起こりやすいのか。。このままだと、ファイト中や、ぶっこ抜きする際に最悪リーダーとコンビリングの接続部分でラインブレイクする可能性が多いにありそうです。何より、この強度ではファイト中に不安しか感じません。要改善です。

リーダーとコンビリングの接続部分の強度を極力100%に近い形で追求したいと思うと、ロックショアタックルで使う130lbのリーダーなどでやっている「スリーブ止め」を採用してしまうのが一番手っ取り早いだろうと思いました。ですが、必要最低以上に金具類のウエイト不可をミノー先端(リップ)にかけたくない。だとすれば、リーダーとコンビリングの接続を何かしら別のノットに変える?コンビリングをやめて軽量なスナップ+スリーブ止めにする?それとも、金具が増えることは仕方ないと決め込み、スリーブ止めにする?そもそもフロロを使うこと自体を諦めて、ナイロンでもっと号数を下げたリーダーを使う?などなど悩みが止まりません。そこで思い付いたのがリーダーチューブです。

スリーブ止めする時に使うあのチューブです。ただ、このリーダーチューブですが、結構ガッシリした肉厚のウレタンチューブよりも、絡み止めパイプのような薄いタイプのチューブが良いです。リーダーチューブの使い方は、オフショアのキャスティングなどで有名なチューブノット(チューブをリーダーに被せて、チューブとリーダーが被さった部分で8の字作ってハーフヒッチをするノット)などもありますが、それとは異なります。では、どのようにチューブを使っているかと言うと、イモムシノットをする際、1本のリーダーを軸に、端糸側となるもう1本のリーダーをハーフヒッチ、ハーフヒッチ、ハーフヒッチといった感じで繰り返して締め込んでいきますが、ハーフヒッチを「組まれる側」のリーダー(PEと結束している側)に長さ3mm〜4mmリーダーチューブを予め被せておくのです。こうすることで、フロロの上にはリーダーチューブが被せられており、このリーダーチューブの上から、端糸側のリーダー(フロロ)をハーフヒッチで編んでいくことができます。結果的に、チューブをかますことで直接フロロとフロロが食い込むことを防ぎながらも、ノットが崩れない、しかもイモムシノットがきれいに直線をキープしたまま組めるようになるわけです。

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ロックショアで使っているチューブで試しに作ったのでサイズ感ガバガバですが、取り敢えずこんな感じで完成しました。

早速、同じく12kgのダンベルにリーダーを結びつけ、いざ負荷をかけていくと、12kgのダンベルは切れることなく持ち上げることができました。MAXどれくらいまでの負荷に耐えられるのかは別途検証してみたいですが、この安心感スゴいです。テストしてからようやくグッスリ眠れました。しかも、容易にフロロで真っ直ぐきれいにイモムシノットを組むこともできるので、この方法が今のところベストでオススメです。(フロロ10号の場合、被せるチューブは内径0.6mmだとピッタリ入る感じです)

チューブかますだけなので、お手軽に強度アップでき、綺麗にリングと結束もできるのでいい感じですよ。本来、イモムシノットを安定して完璧な結び方が出来るのであれば、補強無しでも十分に強いノットなのだと思いますが、再現性をもって毎回安定して強度を担保して結べるか?という問題は不安材料になってしまいます。場合によっては、結び方が甘く、現場で想定よりも小さい負荷でブレイクしてしまうことも十分あり得ます。毎回ノットを組む度、強度テストをするのは非現実的です。

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この方法であれば、リーダーチューブ1本追加するだけで、極力細いフロロを使いながら、締まり切れすることなく、毎回組む度に安定した強度を担保することができます。結果、ノットに自信を持って安心してファイトできるかと思います。ノットに自信がないとファイトから取り込みまで、魚を掛けてからの全てに影響してしまいます。これで、今年こそレコードサイズ狙って頑張りたいと思います♪

注:シンプルにノットを変えるだけで解決する可能性が十分にあります(笑)


現場での検証を経て

〜2022/01/11追記〜

実際に現場で検証したところ、結論としては「スリーブ止めが最高」という結果になりました・・(笑)リーダーが10号のフロロであれば、スリーブのサイズは「SSサイズ」がジャストです。

セッティングは以下となります。

ライン:ヨツアミ フルドラグ2号(45lb)
リーダー:ヨツアミ FCアブソーバー スリム&ストロング10号(41lb)
リング:カルティバ マイクロソリッドリング5.5mm
スプリットリング:カルティバ レギュラーワイヤー♯4
リーダーチューブ:TOHOカラミ止めパイプ
スリーブ:YAMASHITA LP ステンレスクリップ SS

スリーブ止めをしても、ルアーの動きも問題ナシ、ミノーをサスペンドさせてもしっかりステイしてくれる、強度も文句ナシ、でした!なので、結局はスリーブ止めを使って釣行致しました。荷物が増えるので現場にハンドプレッサー持ち込みたくない、スリーブやらの小物を増やしたくないという方は、リーダーチューブ+イモムシノットはオススメできます。

ご参考になりましたら幸いです。

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