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愛犬まろんとの残された日々

〜病気の発覚〜

夜間診療してくれる動物病院が見つかり
まろんを車の後部座席に乗せ急いだ。
病院に着くとすぐに診察となった。
まろんが倒れた状況と経過をひととおり
伝えると、先生はある病気の可能性を疑った。
そして腹部をエコーを当てモニターを見つめる。
「やっぱりか」先生の予想が的中した。
診断結果は脾臓腫瘍であった。
脾臓という血液や免疫を司る臓器に直径6センチ程度の腫瘍ができており、少量の腹水も認められることから、出血している可能性があるとのこと。

あまりに突然のことで言葉がない。
ついさっきまでいつも通り元気に散歩に行ったのに。
とにかくどうすればまろんが助かるのか先生に聞いた。

まずは出血がとまるか様子を見たいとのこと。
幸いにも腹水は少量なので腫瘍が破裂はしていない。出血が止まれば腹水も減るだろうと。
そして、早いうちに脾臓の摘出手術をしたほうがいいとのこと。脾臓は全摘出しても他の臓器がある程度機能を補えるので問題ない。そして、手術自体の難易度は高くないとのことだった。

正直、脾臓という臓器の名前もこのとき初めて聞いた。あまりにも突然のこと過ぎて少し考えたいと申し出ると、まずは出血が止まるか様子を見たいので手術するかどうかは即決しなくていいとの回答だった。
さらに、もし不安であればかかりつけの病院でも診察してもらっても構わないとまで。
先生に感謝を伝え、そのまま翌日までまろんを預けることになった。

ぐったりとしたまろんに「また明日迎えにくるね。頑張ってね」と伝え病院を後にした。
妻と私はこれまで味わったことのないなんとも言えないどんよりとした気持ちで家路についた。

さあ、これからどうしようか。
不安と絶望に心が押しつぶされそうだった。


続く

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