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東京ドームで鑑賞した感想

軽い気持ちで放ったこのツイートが
私の運命を大幅に変えた。


11月2日

私は、
18時過ぎに用事を終えた帰りに
片づけるべき作業を片付けるために
いつものチェーン店のカフェに寄った。

そこで
パソコンの電源をつけて
インターネットが開くまでの間に携帯で
Twitterのタイムラインを見た時に
水曜のANN0のパーソナリティである
佐久間 宜行が体調不良で
番組を欠席するという投稿を見掛けた。

そこから詳しく
そのツイートの内容を見た時に
代打として
タレントのヒコロヒーが
パーソナリティを担当する事を知った。

その事実を知った時は
リアタイをしたいとは思わなかったが、
作業を終えた21時過ぎに
今回の代打で
1部と2部が
女性パーソナリティで
構成された事に気付き、
その希少性に惹かれて
リアタイをする事を決めた。

そして、あのようなツイートをした。

ここまでは、何も問題は無かったのだ。


11月3日

水曜1部の放送が始まってから
1時間が経過した時だっただろうか。

ツイートをしながら聴いていた時に、
Twitterのタイムラインに
まだチケットが余っているという
情報が流れてきて
楽天チケットのサイトを確認すると
初日の分だけ余っていた。

平日開催だったとはいえ、
東京ドームでライブを開催する
アーティストのチケットは
入手困難だと思っていたため、
まだ一般販売で買える事に驚き、
気になりはしたが、
購入に踏み切るほどの魅力は無かった。

そこから
何回かTwitterと
楽天チケットのサイトを往復しながら
ラジオを聴いていた時に
終盤に差し掛かる事を示す
お知らせの時間になり、
菅井の口から
まだライブのチケットが
販売されている事が告げられた。

その後、タイムラインに
「盛大にラストステージを見届けたい」
「見た事がない人に見てほしい」
「行かないと絶対に後悔する」などの
ツイートが流れてきた。

正直に言ってしまうと、
どのツイートの内容にも
櫻坂46の魅力や個性、
他のアイドルのライブとの差異
興味をそそられるような要素は
感じられなかった。

ただ、
一時の感情に全てを委ねた影響なのか
どのツイートにも
「ライブに行ってほしい」という
想いと生々しい感情が溢れ出ており、
思考の介入を許した途端に
汚れてしまうほどの
繊細さと美しさを感じた。

その時に
私は2022年の3月末の事を思い出し、
己の世界を狭めている事と
抽選をしないで
数日後に東京ドームで
有名なアーティストのライブを
鑑賞する事ができるチャンスを
逃そうとしている事に気付いた。

その場の勢いで
1万円を消費する事に抵抗はあったが、
熱が冷めないうちにサイトを開いて
櫻坂46のライブのチケットを購入した。

その反動として
右の首筋と右腕の筋が張るほど
体にストレスがかかったが、
それ以上に
行かない理由を並べて
己の世界を狭めようとする行為の方が
気に食わなかったため、
それを避ける事ができて
良かったと思った。

しかし、
何か面白そうだから
どちらもリアタイをしようという
安直な考えでツイートを放った
約7時間後に1万円を消費するとは
思いも寄らなかった。


11月8日(開演前)

あの時と同様に
私はこれから櫻坂46のライブを
鑑賞する実感がないまま
12時過ぎに
今回のライブ会場である
東京ドームに到着したが、
やはり実際に到着しても
実感は湧かなかった。

そこから
会場周辺の散策やFFの方々と会話、
祝花の展示やそれを見る人々を見て
開演までの時間を過ごし、
17時過ぎにライブ会場に入場した。

祝花会場

入場した際に
野球中継やSNSなどで見た光景が
目の前に広がっており、
ぴあアリーナMMとの違いを感じながら
指定された座席を探した。

今回は
2階の3塁側の席に指定され、
メンバーの顔を見る事は諦めていたが、
その代わりにモニターや観客達の様子、
ステージの全体像などが見渡せたため
これはこれで悪くない場所で
鑑賞できそうだと思った。

今回のライブの座席

その座席を見つけた時に
隣の方に人が座っており、
合致している確証が無くて不安だった
私はその隣人にチケットを見せて
自分の座席が合っているかを尋ね、
間違っていなかった事が判明して
私は安心して座席に座った。

そこで、
私から話しかけた事によって
2人だけのコミュニティが生まれ、
ライブ開演前から色々な話をする中で
櫻坂46のファンの敷居の低さと
優しく接してくれた隣人に対して
有難みを感じた。

そんなひと時を楽しみながら
私は開演までの時間を待った。


11月8日(開演・前半)  

さすがに
全曲は語れるほどの記憶力はないため
ここからは今回のライブで
明確に覚えている部分や
その時に思った事や感想などについて
語っていく。

まず、
このライブで復帰した上村、関の
影ナレから始まり、
その後にメンバー紹介を含めた
overtureが流れた。

この辺りから
周りの観客は立っていたが、
思ったより高かった事と
落ち着いて見たかったので
席に座って鑑賞する事にした。

そんなVTRが流れた後に
会場は暗転し、
ステージ全体を使った
イルミネーションの
パフォーマンスショーと
英語のナレーションと共に
櫻坂メンバーが
コンテンポラリー・ダンスのようなものを
踊りながら登場してきた。

そこからしばらく
イルミネーションの
パフォーマンスショーと共に
その踊りが続き、
櫻坂46が持つ強みというものを
理解したところでライブが始まった。


1曲目・条件反射で泣けてくる
櫻坂メンバーが
踊っている姿を見て、
実在する事を実感したものの、
その後の花道を高速で移動する
グランドピアノと
それを全力で押すスタッフ達の
インパクトが強かった。

2曲目・BAN
本日初の櫻坂46の表題楽曲。
タイマーを模したVTRが流れている間に
メンバー達が移動していた事は
分かったが、
その移動した先のステージが
左右に移動するとは思わなかったため
その演出に驚かされた。

さらに、
その後ろで先ほど使用された
グランドピアノを
片づけている様子が見え、
適切なタイミングで
片づけていると思った。

3曲目・Dead end
メンバーのパフォーマンスも
素晴らしいものではあったが、
それ以上に
1つの巨大なスクリーンで
信号機や様々な看板などの点滅を
同時に実現させていた事に凄さ感じ、
ほぼそちらの方を見入ってしまった。

4曲目・断絶
この楽曲が始まる前の時点で
移動さえもパフォーマンスの一部として
取り入れている事に気付き、
早着替えや移動などが
難しい東京ドームにおいて
この方法は得策であると思った。

5曲目・流れ弾
最上階の席に座っていても
多くのレーザー光線が届いて
目が眩んだが、
それが櫻坂のパフォーマンスを
際立たせていたと思った。

MC・1回目
ツアーライブだった事もあってか、
過去に見た乃木坂46のライブよりも
パフォーマンス量は多かったが、
その後に笑顔で話している
メンバー達の姿を見て
身体能力の高さを実感した。

高さに慣れてきたため
この世界の文化に倣って
ここから
席を立って鑑賞する事にした。

6曲目・タイムマシーンでYeah!
歌詞の内容や演出などと比較した時に
最もアイドル感が強いと思った。

7曲目・One-way stairs
ここで初めて知らない楽曲が来たが、
すぐに楽曲の雰囲気を
理解する事が出来た。

8曲目・ずっと春だったらなぁ
1つの巨大なスクリーンと
下方の小さなスクリーンの中を
桜の花びらが
シームレスに舞っている演出は
洒落ていると思いつつ、
とあるアニメの
ワンシーンを思い出して
少し切なくなった。

9曲目・制服の人魚
それぞれのスクリーンの中を漂う泡や
花道を移動する箱型のフロート、
その中と上で踊るメンバーを
人魚に見立てた演出が印象に残った。

10曲目・五月雨よ
かつて欅坂46の時代に
東京ドーム公演が開催された時に
ドアと黒幕の隙間から
緑のサイリウムカラーに染まった
会場を見た事があり、
その時は激しさや熱気などを感じた。

だが、
この楽曲の時に見た
緑のサイリウムカラーに染まった会場は
声が出せなかった事もあってか
以前よりも落ち着いた雰囲気があり、
思わずずっと会場の方を見てしまった。

以前もそうだったが、
あの類いの楽曲の曲調で
緑のサイリウムカラーに染まる会場には
どうやら幻想的な気持ちになる
要素がある事を再認識させられた。

11曲目・なぜ、恋をして来なかったんだろう?
光のロープに縛られた状態で
メンバーに引っ張られる
藤吉が印象的だった。

12曲目・Nobody's fault
1つの巨大なスクリーンの中に
複数のアナログテレビが映し出され、
そこにメンバーの目や口などが
映し出されている演出は
初めて見たため斬新さを感じた。

13曲目・I'm in 
再び左右に移動する
ステージを見ていた時に
人数の関係もあってか思ったよりも
ステージの面積が小さく見えた。

14曲目・Buddies
櫻坂46のファン達の名称でもある楽曲。
他の楽曲の
パフォーマンスと比較した時に
ファン達の心理的な距離の近さを
最も強く感じた。



11月8日(開演・後半)

MC・2回目
記憶がない。

アンコール楽曲を披露する前に
メンバー達のダンスパフォーマンスや
巨大なスクリーンを通じて
これまで披露してきた楽曲の
プレイバックがされた事によって
様々な瞬間がフラッシュバックした。

15曲目・車間距離 
自動車が好きな私としては
印象に残る歌詞が幾つかあった。

16曲目・恋が絶滅する日 
記憶がない。

17曲目・摩擦係数
アルバムのリード楽曲だった事もあり、
ブレイクダンスのパフォーマンスに
キレがあった。

アンコール・1回目
披露するとしても
櫻坂の楽曲であると想定していたため、
欅坂46のovertureに乗せて
今までのグループの制服を着た
菅井のVTRが流れて本当に驚かされ、
会場が若干どよめいていた。

1曲目・10月のプールに飛び込んだ
ドキュメンタリー映画を鑑賞して
MVが撮影されていたが、
世の中に出回る事が無かった事を知り、
櫻坂46に改名されてから
この楽曲を披露する機会は皆無だと
思っていたため、
実際に披露した時は驚いた。

2曲目・ヒールの高さ
2022年2月に卒業をした守屋茜と菅井の
ユニット楽曲である事は知っていたが、
それを土生と披露している姿が
印象に残った。

3曲目・青空が違う
自分の音楽への偏見を無くすために
初めてプレイリストに入れた
坂道グループの楽曲であったため、
実際に披露された時に買って良かったと
思えるものがそこにあった。

あとは菅井の独唱で披露された事により
本人の歌声が際立っていた。

MC・3回目
3つの楽曲を披露しただけで
かなりの情報量が入ってきたため
しばらく浮足立った心で
MCを聞いていた。

4曲目・世界には愛しかない
本日初の櫻坂46の表題楽曲。
私は6年前に公開された
この楽曲のMVでしか
パフォーマンスを見た事が無かったため
今の櫻坂メンバーで披露する姿を見て
新鮮さを感じつつ、
この並びを見るのは
別の意味で
最初で最後になると思った。

そして
この楽曲が披露された後に
メンバー全員による
終了の挨拶が行われたが、
まだ制服を着ていたため
「本当に終わったのか?」と
少し疑問に思ったが、
それはすぐに解決された。

アンコール・2回目
MC・4回目
ここで衣装が変わり、
菅井が青色のドレスを、
それ以外のメンバー
アンコール恒例の
半袖のTシャツとスカートを
着用していた。

その時に
活動休止をしていた遠藤の登場や
副キャプテンである松田の
キャプテン就任任命が行われた。

そして、
菅井がその時の舞台にいた
櫻坂46のメンバーへ
言葉を贈っている様子を見た時に
連載コラムを単行本化した
「あの日、こんなことを考えていた」でも
メンバー1人1人に
言葉を贈っていた事を思い出した。

5曲目・その日まで
この楽曲は披露されるならば
2日目だと思っていたため
披露されるとは思わなかったが、
1日目しか買っていない私からしたら
見る事ができてラッキーだと思った。


11月8日(終演)

メンバー全員が終了の挨拶をして
退場していく時に菅井から
記念としてこの会場の
写真撮影をして良いという許可を貰い、
その有難みを感じながら思う存分
ステージや客席などを写真撮影した。

その後、
会場を出てから
FFの方と合流し、
余韻に浸りながら
東京ドームを後にした。


まとめ

今回、
あのツイートがきっかけで
初めて櫻坂46のライブを
会場で鑑賞してみたが、
まさかメンバーが
欅坂46の時に着ていた緑の制服を着て
パフォーマンスをする姿を
鑑賞する事になるとは思わなかった。

仮にその衝撃を差し引いたとしても
櫻坂46の楽曲で披露された
パフォーマンスは
素晴らしく良いものであったと思った。

さらに、
照明に照らされていない場所で
フロートの牽引や
舞台の階段を収納する
スタッフの方達の行動が見え、
メンバーとスタッフで1つのライブを
創造している事が伝わり、
それも櫻坂46の魅力であると思った。

しかし、
それら全てが
素晴らしく良いものであったからこそ、
空いた座席を見渡した時に
多くの人間に櫻坂46の魅力が
伝わりきっていない現状が
可視化されたように見えて
もったいなさを感じた。

"魅力"というものは
伝わらなければ無いも同然だ。

だからこそ、
世間に櫻坂46の魅力が伝わる
絶好の機会である
2022年の紅白歌合戦に出演しない事が
決定した時は色々な意味で
相当な痛手であると思った。

ただ、
今回のライブを鑑賞したおかげで
今の櫻坂46が世間に対して
魅力をアピールする事ができる機会は
まだあるという考えに至り、
4つの予測を立てる事ができた。

全ての予測が実現される保証は無く、
全て実現されたとしても
多くの人間に櫻坂46の魅力が
伝わりきる保証も無い。

しかし、
櫻坂46のメンバーとそのファン達が
如何にしてこの難問に向き合うのかと
それを完遂するまでの過程に
注目していく価値はある。

そのため
2022年11月の時点で
もう一度
このライブに行ってみたいか?と
問われたらハッキリと言えば
今回も「ノー」になる。

ただし、
ある程度、
世間全体に櫻坂46の魅力が
伝わりきった時、
もしくは気分次第では
行ってみても構わないと思った。

なので、
細かく答えるならば
今回も「ノー寄りのイエス」になる。


相変わらず理屈っぽい感想になったが、
今回のライブで
私の世界観を広げてくれた
19人の櫻坂46のメンバーと
11月14日に卒業した1人
それを応援する櫻坂46のファン達、
そして
最後までこの文章を読んでいただいた読者に
心から感謝する。

では、また気が向いた時にいつか。

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