腎血管性高血圧症の経過2.5
こんばんは。たくさんの方に読んでいただき、ありがとうございます。記憶を辿りながら書いていましたが、息子が入院した際の資料や書いたメモをファイリングしていたものを引っ張りだしてきました。見ると少ししんどくなってしまうのですが、それでも、正確に書くべきだと思い、詳細を書いていきます(前回から時間が進んでなくてすみません)。カテーテル手術をしてから数日だけメモをとっていたので、その内容を記録として書きます。
█入院時の急性期(症状が激しく出ていたとき)
2018年4月16日
数日前から風邪症状、食欲減退、お茶しか飲まず、夜も寝付かない。ぐったりとしてだるそう。
朝けいれん発作 熱40度 救急車で搬送 低ナトリウムと診断
市民病院で抗菌剤投入、高血圧だったので降圧剤使用、低ナトリウムは改善。
*けいれんは、脳が炎症を起こしている。
4月17日
昨日からずっと、血圧180〜200、熱40.3度
大学病院へ搬送、原因を探るが分からない。
→髄液検査(ウィルス性脳炎を疑い、しかし異常なし)
→頭部MRI(明らかな高血圧性脳症の所見なし)
→低ナトリウム血症(ナトリウム値改善、これは意識混濁の原因ではないのではないか。しかし、けいれん反応続く)
→熱(風邪か、これが現在の症状を誘発しているのか)
→他に考えられる理由は、血管の先天的な腫瘍・ホルモン値の異常か
造影剤を入れて検査し、高血圧が原因かどうか調べる
深夜、主任教授による診断により、左腎動脈の狭窄が判明
大学病院分院へ搬送
4月18日
カテーテル手術実施
4月19日
大学病院分院からもとの大学病院へまた搬送
4月20日
・診断 腎血管性高血圧症/電解質異常(低ナトリウム)/高血圧脳症
・腎血管性高血圧症は入院した大学病院では年に1-2人いる。今までよく病気の実態が分かっていなかたが、2017年に全国調査して治療のガイドライが出来た。
・左腎動脈は右と比べると血流が劣るが、カテーテル治療前より改善。
・腎機能はナトリウム値は正常だが、カリウム(ミネラル)の数値が異常に低かった。今は少し戻っている。点滴と飲み薬で対応。
・今回どういうことが起きたかというと、元々狭窄していた左腎動脈は、血流が悪く、そのため腎臓からホルモンが分泌され、高血圧に。
過剰なホルモン分泌により、ミネラルの調節が出来なくなった。この部分は点滴・飲み薬で補っているが、早く内服だけに切り替えたい。
・意識は、カテーテル治療後落ち着いているが、以前と同等(意思疎通や反応)まで戻るかは、今の段階ではわからない。
・点滴が取れることが退院の目安(1ヵ月程度)。
・生まれつきの血管の狭窄と考えると、高血圧状態が続いていたこと、電解質のバランスが崩れたことが、今後どう身体に影響するかは、今のところわからない。
・カテーテル治療後は、全身麻酔で使用した鎮静薬やこの間数日寝たまま食事も取れていなかったことが、今後どう改善するかみていく。
・とった水分と尿の量を記録し、水分の出入りを慎重にみる。
・血管には筋肉が多い。食事がとれてなかったためか、身体のタンパク質の量が少ない。
・今回風邪がきっかけで狭窄の症状が表に出てきたのではないか。
█医師からの診断内容について
腎血管性高血圧症は、腎動脈の狭窄などで腎血流が低下したために、腎臓からレニンというホルモン分泌が過剰になり、高血圧を来す病気。
今回、左腎動脈の狭窄と腎血流の低下が見つかり、腎血管性高血圧症と診断、狭窄部位に対してカテーテルによる拡張術を行った。
左腎動脈の狭窄は解消され、腎血流に左右差はあるものの、左腎動脈の血流も治療前と比較して改善していることが確認出来た。
█急性期から抜けたなと思えたとき
2018年4月21日(私の33歳の誕生日前日)
・昨晩のご飯は全体の10%ほど食べる。
・今日、朝・昼とよく食べるようになってきた。おかずにより感触のものも。
・おしっこ出過ぎず、しなさ過ぎず。
・13時台37.5度、たんからむ咳あり。
・血圧が安定しているので、降圧剤を使っていない。
・異常値だったカリウム値も下がってきた。
・まだぼーっとしているが、感情の起伏が出てきた。
・おじいちゃんの顔を見て泣く。
・お座りさせると、だるいのか泣く。
・大好きな電車のDVDを見るようになってきた。
・腎動脈の血流は左右差あまりなし、しっかり流れているとのこと。
2018年5月12日 退院
表情が戻って、笑顔が見えたとき、「ああ、大丈夫だな」と直感で感じました。脳症の影響もなく、反応も表情も戻っていき、体重もだんだん増えていき、数々の検査もクリアして、あっという間に退院を迎えました。
退院後も、全身麻酔でのカテーテル検査や鎮静剤を入れてのMRI検査などのため、何度か入院し、その度に辛い気持ちがよみがえり、心が疲弊していきました。奇跡の連続で繋がった今があって、それが次も起こる確証はない。私は、息子を守り切れるのか、ちゃんと育てていけるのか、自信がなくなり、怖くて不安でいっぱいになりました。
今日はここまでにします。その後のことはまた書きます。
読んでくださり、ありがとうございます。
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