虫歯だらけの私。

歯が痛むので歯医者に行った。
被せ物をしていた所がたまにズキズキしていたのを「たまにだし」と放置していたが、とうとう「いや、行かな」と重い腰をあげ、歯医者に向かった。

被せ物をとり、歯の消毒を数回にわたってするらしかった。
被せ物をとった歯は、かろうじて残ってはいるがほぼ原型がなかった。

恥ずかしい話をする。
私は小中学生の時、歯を磨かなかった。
めんどくさかった、磨く意味がわからなかった。
今じゃありえない、雑菌だらけの不潔な歯。
小中学校の時、本当は心がとても折れていて、身体だけなんとか学校や塾に向かっていた状態だった。当然清潔さを心がけようと思う事などなく、不潔な人間だった。
虫歯だらけになり、歯は痛んだが「自分を大切にする」事など頭になく、虫歯は進行した。
出っ歯であることも要因で、とにかく自分の歯が憎かった。
引きこもりになり、とくにそれは顕著になった。

そして、現在だ。
歯磨きは一日3回するようになったが
ボロッボロの歯に被せ物をしてなんとか「歯があるように」見せている。
歯は取り返しがつかない。

自分の不摂生を思い知る。
好きな人ができ、自然にキスをしたいと思う時「あっ、、、」

自分は自分の汚さを知っているから、悲しくなってしまう。この歯抜けの口で好きな人とキスするなんて申し訳ないと思ってしまう。
歯の事が私は大っ嫌いだし、大っ嫌いな割には執着をしている。
ああ、綺麗な歯が欲しい。
好きな人と触れ合いたい。
ずっと老けなければいいのに。

歯を大切にする習慣は母にもなく、母はボロッボロの汚い歯だった。

歯と私の戦いは続く。
私にとって歯は「自分を大切にする」の第一歩目であり続けると思う。