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秘境への旅その6〜三次から東城駅へ〜

ダリアをお腹いっぱい見て、三次で1年ぶりの友との再会です。待ち合わせ場所は三次の焙煎コーヒーのお店、「スプレモ」。

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三次のシンボル巴芭。三次は広島県北の中心部。

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三次の妖怪ミュージアムは私の三次お気に入りスポットの一つです。



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去年の夏、訪問した時の写真です。ひょっとこは自前で持って行きました。初めての三次の旅の記録はこちらでアップしています。

1年ぶりの再会を楽しんだ後は、甲奴に移動しこれまた約1年ぶりの友との再会。一泊お世話になります。友の住む場所は三次から車を40分くらい走らせたところにある山深い集落。

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豪華絢爛なダリアを見た後、ムラサキツユクサの群生がやたら心に染み入るのは、やっぱり梶井基次郎の『檸檬』っぽいですね・・・。(笑)

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旅先で彼岸花を発見するたびに嬉しくなります。そう、何で県北に来たかというと、黄金に輝く稲穂と彼岸花を見たかったからなのだから。

実はこの時点では、具体的に明日どこに行こうか決めていなかったのです。でも、一つコンセプトがあるとするなら、自分が今心惹かれるものに素直に足を向けていこうということ。これまでの旅で、不思議と心惹かれたものを思い浮かべてみると、「新倉敷駅とその周辺」「シャワーとロッカーキーの無いボロ銭湯」「やえむぐら感満載の因島の廃墟」「山奥の肩身の狭い鶏」「等・・・。

梶井基次郎『檸檬』の一節を思い出しました。

「何故なぜだかその頃私は見すぼらしくて美しいものに強くひきつけられたのを覚えている。風景にしても壊れかかった街だとか、その街にしてもよそよそしい表通りよりもどこか親しみのある、汚い洗濯物が干してあったりがらくたが転がしてあったりむさくるしい部屋が覗のぞいていたりする裏通りが好きであった。雨や風が蝕むしばんでやがて土に帰ってしまう、と言ったような趣きのある街で、土塀どべいが崩れていたり家並が傾きかかっていたり――勢いのいいのは植物だけで、時とするとびっくりさせるような向日葵ひまわりがあったりカンナが咲いていたりする。」(梶井基次郎『檸檬』より)

侘しいもの、哀愁漂う方向のものに心惹かれているのは間違いなさそうです。私の心はそんなに弱っているのか?(笑)

「生活がまだ蝕むしばまれていなかった以前私の好きであった所は、たとえば丸善であった。赤や黄のオードコロンやオードキニン。洒落しゃれた切子細工や典雅なロココ趣味の浮模様を持った琥珀色や翡翠色ひすいいろの香水壜こうすいびん。煙管きせる、小刀、石鹸せっけん、煙草たばこ。私はそんなものを見るのに小一時間も費すことがあった。そして結局一等いい鉛筆を一本買うくらいの贅沢をするのだった。しかしここももうその頃の私にとっては重くるしい場所に過ぎなかった。書籍、学生、勘定台、これらはみな借金取りの亡霊のように私には見えるのだった。」(梶井基次郎『檸檬』より)

こっちが世羅で見たきらびやかなダリアか!!(笑)私はこの小説の主人公のように心疲れているんだろうか。まあ、疲れていませんといえば嘘になっちゃうけど。

県北で哀愁漂うものといえば何だろう?

そうだ「芸備線」を巡る旅をしよう!!

明日のプランは、車で芸備線の各沿線を巡る旅に決定!

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宿に向かう途中立ち寄った、川西郷の道の駅。3時閉店と聞いて焦りました。ファミマと併設なんですね。野菜もいいものが買えました♪今日は世羅の道の駅とここで買った野菜を使って、みんなで何作って食べよう。シェアハウスで出会った仲間らに会う旅では、みんなでご飯を作るのも旅の醍醐味なのです。

楽しい夜を過ごした翌日、芸備線沿線をドライブしながら、芸備線の駅を訪問してきました。

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翌日のスタート地点は街並みが味わい東城から!


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東城の街並み散策。目的地は、東城駅です!


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昨日から続く梶井マインド。どれも心そそられる建物です。そして予定調和でない出会いの数々。

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こんな形の道案内も面白いですよね。

途中の昭和感満載の怪しい商店でで無性に欲しくなって購入した「竹しめじ」。ピオーネも一房300円台という破格の値段で売られていましたので、これもゲット。ピオーネは後でいただいたらとてもおいしかったです。竹しめじは、これから関西までどうやって持って帰るのか全く考えず、勢いで購入しました。

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これも歩いていて見つけました。残念ながら「可愛すぎる猛犬」には会えませんでした。

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最初の目的地に近づいてきました。東城駅前周辺の眺め。

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見えてきました!目的地。秘境駅を目指しているので、ヤマザキパンの裏にそびえる東城駅が物凄く立派に見えます。

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ここをスタート地点にして、実際に走る芸備線を見る為に、まずは芸備線が走っている時間を調べます。


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何たって芸備線は一日3本なんだもん!時間的には1時台の列車がどこかの秘境駅に到着するのを見るために、道なる旅が始まります!

東城駅改札口。

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芸備線の各駅や周りの景色がどんな感じなのか、全く前情報ないままの旅なので、電車が来るまでの時間、他の駅をリサーチしたいと思います。

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これから向かう秘境駅に比べると、ここがなんて開けた町なのか、この時はまだ知るよしもありませんでした。


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それではいってきま〜す!

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