「望ましい結果・状態」を2つに分ける

タスク管理の限界?

頭の中の気になることを書き出して、「次の具体的な行動」としてタスクにする。そのタスクを実行につなげるために整理する。
これはよく知られたタスク管理のやり方です。そうすることで具体的な行動を事前に決め、固定化し実行時にいちいち迷うことなく行動に繋げるというプログラム化がタスク管理の本質でもあります。(プログラム化=ものごとを行う手順を決めること)
プログラム化することより、ヌケモレを抑え効率よくスムーズにこなせるという恩恵を受けることができます。

しかしながら、昨今の目まぐるしい状況変化を前にするとこの事前判断してプログラム化することがうまく機能しなくなることがあります。事前に決めたタスクが目的を達するために有効に機能しなくなることがあるからです。

もちろん、状況の変化に左右されにくいタスクというものもあります。日々のルーティンやルールに沿った手続きなどは状況が変化しても不変であることが多いでしょう。反対にプロジェクトはその時の状況により有効な手段も変わることが多くなりがちです。

タスク管理では「次の具体的な行動」を事前判断した上で整理しますから、その時点では問題ありませんが、時をおくと徐々に現状との乖離が生じてきます。それを防ぐ方法として仕組み化されているのがレビューであり、例えば週次レビューでは1週間毎に現状とのすり合わせをしていくという仕組みになります。

このレビューの仕組みを上回る状況変化がある時にタスク管理の限界があり、特に最近そのような事態に直面する機会が多くなったのではと感じます。


整理すべきもう一つの大事なこと

ストレスフリーな仕事術として知られるGTDでは「次の具体的な行動」を明らかにする前にもう一つ「望ましい結果・状態」を明確にすることが重要だとしています。その「望ましい結果・状態」に至るまでに複数の行動が必要な時、その「望ましい結果・状態」のことをプロジェクトと定義しています。

GTDでは「次の具体的な行動」を整理することに注目が集まりがちですが、もっと根本のところとして、「望ましい結果・状態」を明らかにし整理することが重要だともいっています。

確かに、「望ましい結果・状態」=ゴールが明確でなければ、そこに至るための行動は判断できません。また取り巻く環境を把握していなければ、行動の有効に働くかもわかりません。これはタスクは状況により変化する可能性が高く、プロジェクトは状況による変化が少ないということでもあります。
手段である行動を整理するのとは別に「望ましい結果・状態」として整理することは、とても実用的な手段となりそうです。

「望ましい結果・状態」は2つに分けるときれいに整理できる

明らかにした「望ましい結果・状態」は、大きく分けて下の2つのパターンに分けることができます。
  1. 達成型・・・現状から異なる状態になる
  2. 維持型・・・現状の状態を続ける

「達成型」=プロジェクト型

現時点から異なる状態になるようなパターンを「達成型」とします。例えば、「売上を○百万円にする」「体重を○kgにする」といった未来のある時点での状態を表しているようなものは、達成型に該当します。目標という言い方でも良いかもしれません。

大抵の場合、今までそのような状態に至ったことはないため何らかの行動を積み重ね、目標をクリアするということになります。そのため有効な方法を必ずしももっているとは限らず試行錯誤が必要になるかもしれません。また、有効である方法だとしても期限や費やせる資源が異なる場合は別の方法を取る必要があるかもしれません。したがってタスクが状況変化に対して比較的影響を受けやすいパターンともいえます。

例外的に状況変化に強いケースとしては、手続き型と呼ばれるものがあります。これは規則などで既に行動が明らかにされており、手順も手続きとしてルール化されているようなケースです。書式が決まっている書類を作成して提出するなどはそれにあたります。

「維持型」=ルーティン型

一方で現時点で既に望むような状態になっており、持続的にその状態を続けるようなパターンを「維持型」とします。例えば、「家族と定期的に旅行にいく」「健康的な生活を送る」「在庫量を○%で維持する」など普段から関心をもっておきたいようなものは、維持型に該当します。

既に今の状態が望む状態であるということは、過去から何らかの行動により達成された状態であることが多いでしょう。そして状態を維持するための行動も明らかなケースが多いため、タスクが状況変化に対して比較的影響を受けにくいパターンともいえます。

「達成型」と「維持型」の扱い方

達成型の場合では、次の行動を決めたとしても状況が変わったり思ったような結果が得られなかったら、ちゃぶ台返しのようにその後のタスクはご破算として再度組み立て直す必要があります。
仮説を立て検証し考察した結果、この方針では目標に達せないとなったら、いくらタスクリストができていたとしても、それは一旦閉じて新たな仮説を基にタスクリストを作り上げていく。そのようなことはよくあることです。
したがって達成型はタスクに分解し日々のタスクリストに追加するよりも、プロジェクトとしてまとめておいた方が変化に対して柔軟に対応ができると思います。

一方で、維持型の場合は、次の行動が大きく変化することはないために、タスクリストで管理しても何も問題なく機能してくれると思います。また実際にタスクに費やす時間をあらかじめ把握しておくためにもタスクリストにタスクを列挙することは有効であることが多いでしょう。

この2種類の「望ましい結果・状態」はその性質上扱い方が変えた方が良いということになります。

タスク管理のその次・・・

タスク管理は判断の前倒しを行うことで効率化に行動を起こすことができる仕組みです。しかしタスクリスト(必ずしもリスト形式というわけではなくタスク群)という固定化は効率化をもたらしたが、変化に対する柔軟性が失われてもいました。
再度判断が必要となるケースに対応できるように柔軟性を持つために必要な仕組みは何か?まだこれだと言えるまでまとまってはいませんが、「望ましい結果・状態」からの視点は一つの答えなのかもしれないと思っています。

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