「気になること」とはなんだろう?

「頭の中の気になることすべてを一ヶ所に集めて把握する」ことでスッキリするというのはよく知られた方法だが、ここでの「気になること」とはなんだろうと考えてみました。

GTDでは「収集」というステップでこの「気になること」を集めるわけだが、大抵の場合「まだ済んでいないやるべきこと」や「いつかやりたいと思っていたこと」などの行動に着目することが多いです。

確かに日常的に気になることの多くは、あれやっていなかったとか今度この本を読みたいなとかだったりと終わっていない行動ばかりであるし、特に忙しいと思っている時はそのようなものが多いです。

しかし、これらは比較的見えやすい「気になること」であって、もっと不明瞭な「気になること」もあります。やると決めたことができていない状態だけが頭の中で注意を削がれるような(もしくは注意を寄せてしまうような)ものではありません。

例えば、テレビを見ていてダイエットの番組で運動が話題となっている時に、ふと見入っているとしたら無意識的に健康や運動に関心があるといえます。もちろん日常生活の中で気になっている場合もあるだろうが、無意識的に番組を見ているとしたらやはり何かしらの関心を寄せているのでしょう。
または、街中でふと聞こえてきた音楽やスポーツ観戦などでなんとなく好きと思えることもやはり関心という面では気になることといえるでしょう。

他にも家族がいてその家庭の中で明示的にも暗示的にも自らの役割があったりすると将来的にはこうなっていたいなという願望もあるかもしれません。

そう考えると「気になること」はいわゆる「行動(タスク)」や「望んでいる結果(プロジェクト)」レベルのものが多くを占めますが、より深い部分での気になることもあり、それも含めるとGTDの6つのレベルそれぞれの層のどれかに該当します。

6つの高度レベル
5000m「目的や価値観」
4000m「構想(ビジョン)」
3000m「目標やゴール」
2000m「関心がある分野や責任がある分野」
1000m「望んでいる結果(プロジェクト)」
      0m「行動(タスク)」

Goalから上のレベルは日常的というよりより遠くの将来についての気になることで、考えても出てこない人もいるし、夢リストなんて形で出てくる人もいるかと思います。

通常ボトムアップに思えるような収集というステップをあえて6つの高度レベルからあぶり出すかのように集めてみると一段深く把握した状態になれるかもしれないしよりスッキリとした状態になりそうです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?