ドケチじーさんの独壇場『ゲティ家の身代金』

当時世界一の金持ちだった石油王ジャン・ポール・ゲティ。
その孫が誘拐されてしまい、身代金を要求される話。
実話を元にフィクションを交えた話だけれど、
今回この映画では、その身代金を巧みな交渉術で値切った
マーク・ウォールバーグが一番の功労者でした。

だから、映画を見ていて、
「あ、これはこの交渉術の秀逸っぷりを楽しむんだな」
と期待していたのだけれど、
割とスイスイ値切れてしまい、
交渉術自体にはそこまで焦点が当たっていなかった。

じゃあ何が面白かったのかっていうと、
ちょっと焦点が絞れていないというか、
他にもジャン・ポール・ゲティのドケチっぷりがあったり、
誘拐された孫が体の一部を切り取られる痛々しいシーンがあったり、
ややとっ散らかっている印象を持った。
これは交渉術をメインにした方が個人的には楽しめたかなあ。
まあ、このじーさんのドケチっぷりを見るのも楽しくはあったけど。

だってさ、この人石油王だよ?
「資産が数えられるうちは本物の富豪とはいえない」
なんて言ってるんだよ?
とにかく、すげー金持ってるんだ。
なのに、自宅で客が電話する代金払うのがもったいないからと、
家(まあお屋敷だけど)の中に公衆電話を設けて、
客自身に金を払わせたり、
10ドルのクリーニング代がもったいないから自分で洗ったりと、
よく言えばコスト意識がしっかりしているとも取れるけれど、
これはさすがにドケチすぎるだろと思った。

もともと最初は身代金支払わないって言ってたからね。。。
誘拐された孫以外の、他の孫たちにも危険が及ぶとは言っていたけど、
単に1,700万ドルという金額が高くてコスパ悪いと感じただけな気もする。

そんな中でも骨董品を買い漁ることはしていたから、
金の使い方にこだわりがある人なんだろうなとは思った。

しかし、金のあるところには、変な虫が寄ってきて、
命の危険にさらされるんだなというのは、
この前見た『モリーズ・ゲーム』と同じだな。
孫とか完全にとばっちりだからな。。。
かわいそう。。。
ちなみにその孫の弟が、
あのゲッティイメージズの共同創業者だと初めて知ったけどね(笑)

ウィキペディアを見ると、この誘拐事件のことが書いてあるけど、
ほぼほぼ映画と同じだったから、
けっこう忠実に再現しているんだなと思った。
だからこそ、あのじーさんの対応は非人道的にも見えるけど。。。
恐ろしい人が世の中にはいたもんだ。

とはいえ、僕も大富豪のボンボンにはなってみたい(笑)

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