おっさんの『スタンド・バイ・ミー』感あふれる『30年後の同窓会』

男の友情をかみしめる映画です。

乳がんで妻に先立たれたドクが、
今度は息子が戦死して、遺体を引き取りの行こうとするも、
ひとりでは心細いとのことで、
かつてベトナム戦争で苦楽を共にした仲間に同行を求める、
そんなハートウォーミングな映画。

家族がいなくなってしまったドクに、
独り身の呑んだくれのサル、
元"殴り屋"の異名を持つ牧師のミューラーと、
まったくバラバラの3人の珍道中。

30年ぶりの再会にも関わらず、懐かしい話に花を咲かせているうちに、
昔のノリが戻ってきて、っていう体験は誰にでもあるだろうから、
そういう意味では、とても共感しやすい内容。

テーマは割と悲しい感じで、淡々と進んではいくものの、
実際は笑えるシーンも多く、そのバランスがいい。
特に、若い頃の下ネタトークは、キャスト自身が大爆笑しすぎてて、
見ているこっちも笑ってしまうほどのもらい笑い。
下ネタは万国共通ですね。

自分に家族がいてもいなくても、友達って大事だし、
特に時間が経っても仲がいい男の友情っていいなって思った。
さらにこの3人には、明言はされないものの、
ベトナム戦争時に、ある後悔を共有していて、
楽しいことだけでなく、そういう辛い体験を分かち合えた方が、
その絆の結びつきはより一層強くなるんだろなって思った。

学校や部活では、辛い体験を共に分かち合う仲間はいたけれど、
社会人になると、友達は爆発的に増えたけど、
楽しいことはたくさん共有できても、
辛いことを共有する機会ってのは、なかなかないから、
学生時代の友達の大切さは、そういうところにも出るのかなって思った。

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