日本のアイスホッケーはどこへ?

先日、かねてより発表予告のあった、北海道ワイルズの今後の活動について公式会見がおこなわれた。
まずは、そちらをお読みいただきたい。
アイスプレスジャパン 記者会見文字起こし その1

アイスプレスジャパン 記者会見文字起こし その2

ワイルズ 2024年1月27日 記者会見フルバージョン

アジアリーグへの加盟申請を見送った経緯について、大きく以下の理由が挙げられている

1 アジアリーグ側より
「釧路市が一体となったチームでないと認められない」

2 釧路市側より
「釧路市が主体となったNPOチームを立ち上げそこに選手を戻してほしい。なので、岡本さんの出資した分は引き継げない。諦めてくれ」

3 11月に入り、クレインズとワイルズの問題により世間を騒がせた事、またその手法等がいささか行き過ぎたのではないかというところに対する謝罪のリリース、および前社長から岡本氏への代表交代のリリース。それと同じ時期、釧路市の教育スポーツ課から「アジアリーグに入るのは簡単なんですよ。山田さんをおろしましたが、岡本、齊藤毅も同罪なんですよ。お2人がチームから去ればアジアリーグなんて簡単に入れるんですよ」(と言われた)。

4 第91回全日本アイスホッケー選手権大会開催時、新横浜にて栃木日光アイスバックスの日置氏と面会をし、その席上で日置氏より「あなたたちは、アジアリーグを批判し続ける。そんなチームとは一緒にやれない。あなたたちの加盟を認めることは絶対にない」とキッパリ言われた。

以上の状況を踏まえ、12月の半ばにここまで言われては、(来季の)アジアリーグに入れる可能性はない、と判断するに至ったと解釈します。

この内容がどこまで真実なのか?
ちなみにこの新横浜での会見に対する、栃木日光アイスバックスの日置氏より公式コメントが発せられている。

ここでは、どちらに非があるのか、等については話題にしない。内容についてはおそらくどちらも真実であり、立場による受け取り方の相違でこの様な表現となったと自分は感じる。
こういった場合には、少なくともアイスバックス側の意見と受け取るワイルズ側の解釈、ワイルズ側の説明とアイスバックス側の解釈に行き違いが見られる事はあり得る。
ただ、このような経緯を踏まえた上で、ワイルズが今後もアジアリーグへの参入を見送る可能性は高いように感じる。

現時点で言えるのは、2024‐25シーズンもアジアリーグは5チームでのリーグ戦となる事が確定(チームの活動停止等があった場合は除く)した事だ。個人的にはアジアリーグ発足時から観戦しているわけだが、20年経っても一向にリーグの価値が上昇することなく、細々と継続されている様に思う。もちろんこの間にリーマンショックやコロナ禍という大きな影響を受けながらも継続できている事は関係者各位の尽力が大きいのですが。

アジアリーグアイスホッケーが今後発展するのか、解消に向かうのか?
このままでは、一時的に日本アイスホッケー界は「アジアリーグ」と「シン独立リーグ」の開催という方向に向かっているとしか考えられない。
結果として、どちらのリーグが人気を博す(観客を動員できる)のか、それによって、弱い方が強い方に吸収されるというシナリオが見えてしまう様に感じられるのは、自分だけだろうか?
トップチームの少ない日本アイスホッケー界だけに、できればいろんなチームが競い合うリーグになってくれる事を、ファンはおそらく期待しているはずだと信じている。

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