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2人の訃報

週末に2人の有名人が亡くなった。

まず1人は、アラン・ドロン。
若い頃からファンだった妻は、
「いつかはこんな日が来ることを覚悟していたけれども…」
と悲しんでいる。
「さらば友よ」のラストで、ブロンソンの咥えた煙草にアラン・ドロンが火をつけてやるシーン、僕ら以上の世代の男子は一度は真似をしたものだ。
確かに、人類史上いちばん綺麗な顔と言っても過言ではない美しさがある。
そんなアラン・ドロンのファンだった妻が僕を選んだのも納得できると言うものだ。
えっ?


さて、そんなアラン・ドロンの訃報に続いて飛び込んできたのが、高石ともやの訃報だ。
アラン・ドロンと並べるなと言ってはいけない。
70年代後半、僕が受験生だった頃には、「四当五落」が普通に言われていた。
つまり、4時間しか寝ずに勉強すれば合格するけれども、5時間寝てしまうと不合格になる。
大学の難易度が、まだまだ偏差値ではなく競争率で決められていた時代。
もちろんネットなどはなく、大学ごとの過去問を集めた「赤本」や、旺文社の「傾向と対策」、後は受験雑誌の「螢雪時代」「高3コース」が唯一の情報源だった。
ラインなどでのつながりもない。
友人やライバルが今何をしているのかもわからない。
受験生は孤独だった。
そんな僕たちを癒してくれたのが、高石ともやの「受験生ブルース」だ。

もちろん、こんなコミカルな歌を歌っていただけではない。
京都では、毎年祇園祭の時期に合わせて「宵々山コンサート」を八坂神社の奥にある円山公園音楽堂で開催してきた。
また、ランナーとしても国内外のマラソン大会に参加をし、日本初のトライアスロン大会では優勝を飾っている。
最後は膵がんであったらしい。

ご冥福をお祈りします。


※タイトル画像はIMDbから

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