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所詮オッパイなどお尻のまがいものに過ぎないのか。

 胸フェチか尻フェチか。そんな議論をしばしば耳にします。少し古いですが2016年のある調査によれば胸フェチが全体の74.1%を占めるそうです。

 言われてみれば男性向けアニメやライトノベルにおいて女性の魅力の具体例として焦点があたるのは胸であり、尻にフォーカスすることは物珍しいように思います。こうしたことを踏まえると、多数派ということをもって世間から一定の理解を得ているのは胸フェチというのは納得できます。

 となると尻フェチは当然少数派となるわけですが、しかしながら尻フェチが勢力として貧弱というような印象はありませんね。というのも胸フェチ派に対して尻フェチ派が委縮しているようにあまり感じないからです。

 例えば尻フェチ派の胸フェチ派に対するカウンターとして「尻の良さは齢を重ねることで分かるものだ」といった意見を見かけます。ここには人として老成せざる者が胸を好んでいるのであり、尻フェチはそういった下賤の者より上のステージで語っているのだよ、というような含みが見て取れます。

 そうした尻派の精神性を端的に表しているものが、以下のやりとりです。

キヨシ「人間が…四足歩行の頃…目の前にあるのは…尻…だった…」
理事長&男子「!?」
キヨシ「四足歩行だと尻は目の前にある・・・そして人間が二足歩行を始めた時から 尻は人の目の前からなくなり」
キヨシ「その代わりオッパイが目の前に現れた!女性は尻の代わりとして胸を大きく膨らませたんだ!」
キヨシ「本来の生命の源はお尻 オッパイはその代用品なんだ…つまり…」
キヨシ「所詮オッパイなど お尻のまがいものに過ぎないのです」
キヨシ「ボクはコピーかオリジナルのどちらかを取れと言われれば当然! オリジナルを取ります!!」

平本アキラ『監獄学園(7)』講談社 2013年

 この意見にはどことなく強い説得力がありますね。学術的権威をもたせるような言い方をするのであれば、ここでは進化心理学的な観点から尻を好むことには一定の根拠があることが述べられています。

 つまり四足歩行時には以下の視点だったものが

 二足歩行時には以下の視点に変化したわけです。

 我々の祖先のとりわけオスは尻に魅力を感じていた。しかし二足歩行へと移行する過程で視点は変わり、オスは尻へ目を向けなくなり、胸へ目を向けるようになった。胸フェチ派の面々は原初の情熱を忘れ、二つの丸みという安易な共通点しかない胸へと欲動の矛先を移した。そういうわけですね。

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