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【レポート】MarkeTree#09「挑戦するマーケターの情報活用術」(2019/6/19)

挑戦するマーケターを応援するコミュニティMarkeTree、第9回イベント『挑戦するマーケターの情報活用術』が6月19日(水)に開催されました!


MarkeTreeとは、『挑戦している、したいマーケターを応援したい』という想いからパーソルプロセス&テクノロジー株式会社が中心となってスタートしたコニュニティです。

マスからデジタル、モノからコトなどテクノロジーや社会の価値観の変化とともにマーケターは色んなことに挑戦することが求められるようになりました。そんなマーケターに対して『他社マーケターと出会える、繋がることができる』『悩みの解決につながるヒントが得れる』といった価値を提供ができるようなコミュニティを目指しています。

MarkeTree運営メンバーの西本が引き続きレポートいたします!
僕にとってnoteでレポートしていることがチャレンジであったりするのですが、自分がアウトプットしたものが読まれ、シェアしてもらえたり、フィードバックがもらえたりと想像していたよりも多くの反応をいただくことができ、発信するということの価値を体感することができました。これからMarkeTree以外でもどんどん発信していきたいと思います!


今回も渋谷にある書店『BOOK LAB TOKYO』さんを会場として使わせていただきました。いつもながら来場率が高く、交流タイムもかなり盛り上がったようです!

登壇いただいた皆様(左から、河原塚さん 内田さん 弓田さん あいあんまんさん)


1.遊びプロデューサー直伝!発信した記事が750万PVを超えた情報活用術って?
内田あゆみさん(あゆってぃ)/プレイライフ株式会社

ではLTについてですが、トップバッターは遊びのWEBメディアPLAYLIFEの遊びプロデューサー内田さん。
PLAYLIFEは、雨の日に使える遊びや気になる女の子との初デート、子連れでも楽しめるモデルコース記事など、遊びづくりの元となる遊びの記事を掲載していて、毎月340万人の遊びや旅行の計画を支援しているメディアだ。
日本の魅力をもっと発信していきたいと学生時代にインターンとしてジョインした内田さん。現在は企画営業や編集、広報など幅広く活躍されていて、ご自身で発信してる記事も閲覧総数は750万PVを超えている。
今回はプレイライフでの発信を通じて使えるなと思ったユーザーに見られるインプット・アウトプット術のLTをしてくれた。

コンテンツ発信におけるインプットとアプトプットの流れは下記のようになっており、追っているKPIを達成する為に回すというのが一般的な方法ですが、こういったトレンド便乗型のインプットからアウトプットだと単発になってしまい、メディアとして成長しないとのこと。

そこで内田さんが意識されていることは『過去や未来からデータを持って来る』こと。
過去のデータであれば、3年前の雑誌からその時はやっていたものが、今も流行っているのか、流行っていないのであればなぜ流行っていないんのか自分なりに分析をし、未来のデータであれば中国やアメリカなどで今はやっていて今後日本にも来そうなものをチェックして、今との比較から各要素を抽出してアウトプットまで持って行っているようだ。
今流れている情報だけではなく、過去&未来情報もインプットし、ずっと見られる形でアウトプットをすると継続見られるコンテンツができるとのこと。

内田さんが実践しているインプットはコンテンツだけに限らず、いろんな物事を進める中で非常に重要な視点だと感じた。
『今はこれが流行っているみたいだからからまずはやってみよう!』というように目の前のことに踊らされてしまっていることが日常の中でもかなり起きているのではないかと思う。もちろんトレンドに乗ってまずはやってみるというのも大切だが、自分(自社)に必要なのは本質的に何なのか、それを分析するために過去や未来の情報はかなり有用なものになり、そこから導き出されたものというのは普遍的な形に落とし込まれるのだろうと思った。


2.心を動かすデータ活用術 〜にくじゃがを作るか、カレーを作るか?〜
弓田尚樹さん/株式会社ロイヤリティマーケティング

皆さんおなじみポンタカードの会社です。ポンタカードは124社導入されていて、全部のタッチポイント22万店もあるとのこと・・!
誰がいつ何をかったかのデータを蓄積しており、それを活用してマーケティングコンサルタントとして幅広くマーケティング支援をしている弓田さん。
自己紹介で趣味はマニアッックな格闘技をかじることといってましたが、どんな格闘技をかじっているのかぜひFBやtwitterで聞いて見てください。w

『データドリブンの提案って面白くないし、味気ないと思いませんか?』という問いかけから始まりました。
弓田さんはデータは料理でいう具材と考えていて、Aという企業の冷蔵庫に何が入っているか明らかにすることがご自身の仕事だと考えられており、冷蔵庫にじゃがいもと人参が入ってるから肉じゃがを作るといいですよという提案をしても、なぜ肉じゃがなのかの理由にはならない(カレーでもいいじゃん)ので、『実体験を用いたインプット&アウトプット』を大切にしているようだ。

場所やタイミングによっても売れる状況が違っていたりするので、実際に現場に訪れてデータで見えない実体験をすることで、データにプラスしてストーリーを織り交ぜているとのこと。
『どの野菜もいただいてみましたが、どれも甘みが強くて和食に合いそうですね。なので、肉じゃがを作った方が良いですよ』と実際そのデータを知った上でアウトプットすることによって、納得感ある提案をすることができ相手も受け入れてくれるようだ。

僕もマーケ担当として営業を受けることがあるがデータばかりを根拠に提案されても、へぇで終わってしまうことが多い。上司や関係部署を納得させるには確かにデータドリブンな方が説明しやすいし助かる。ただ『じゃあ是非それでいきましょう!!』という温度感にはならず、それっぽい数字を見てわかった気にはなるものの腹落ちができてないケースがある。そこを自分の実体験や相手の状況を踏まえた上で話せるのが、コンサルであれ営業であれ活躍している人の特徴なのだろうと感じた。


3.ものづくりの会社で学んだ『現地現物』のススメ
あいあんまんさん/某ゲーム会社

twitter上ではマーケイベントの実況などで名前が通っているポケGOマーケターのあいあんまんさん。
今はゲーム会社(ナイアンティックではない)のデジマチームでダイレクトレスポンス領域を担当されているとのこと。
そんなあいあんまんさんは新卒時代の自動車メーカーで体に染み付いた現地現物という考え方を元にLTをしてくれた。

国内のアプリゲームユーザーは3600万人ほどいるそうで、海外企業も含め各社ゲーム人口のパイを奪い合いっている状況だという。2018年には1年間で300本以上ものアプリゲームがサービス終了しているそうで、ゲームメディアにはサービス終了というカテゴリが設けられているほど、新しくゲームが生まれてゲームが終わっているとのこと。
そんな激しい競合環境の中で長く遊び続けてもらえるゲームになるには『どれだけファンがいるのか』というのが非常に重要になっており、これまでシリーズ化して長く愛されているゲームに共通していることのようだ。

そこであいあんまんさんが大事にしているのが、『現地現物』という考え方で、実際ゲームイベントだったりセミナーだったりいろんな場所に顔をだして、ユーザー目線で自分が体験(インプット)してみることが大切とのこと。
その体験をもとにセミナーチームにフィードバックを行い、ユーザーのファン化イベントに参加してマーケチームとファンとの好循環サイクルを作っている。

デジタルという性質上ずっとPCの前にいてもある程度の仕事は済んでしまうが、困ったことが起きた時こそ領域に縛られず実際に足を運んで情報を取りに行くことの重要性を語ってくれた。
そして最後に感銘を受けた言葉で締めくくってくれました。w

『事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!』by青島俊作(踊る大捜査線)

現地・現場からのインプットというのは非常に重要だということは頭ではわかっているものの、目の前の業務に追われてなかなかできていないというかたも多いかと思います。そんな時こそ一歩引いて、現場という別の角度からの視点を取り入れることで行き詰まっていることの解決を糸口が見えてくるのかもしれません。


4.中国武術(マンガ)から学んだ情報インプット即アウトプット術
河原塚徹さん/ソニー・ライフケア株式会社

マンガからかよと突っ込みたくなるタイトルですが、話を聞いているといかに真剣に河原塚さんが仕事に対して考えているのかというのを覗くことができた。

そもそも情報活用って何のためにやっているのか。僕もとりあえず情報を集めようと動いてしまうことがありますが、そもそもは理想の状態からかけ離れている現状とのギャップを埋めるために必要な作業であり、どうやって課題を解決して理想にもっていけるかがマーケターの仕事で、その理想までのルートをどれだけ思いつけるかがマーケターとして重要であるとのこと。
アイデア閃くというよりもExcelのようなイメージで、いかに日常に溢れているアイデアをインプットして、自分の仕事とクロスし組み合わせられるかを日々意識されているとのことでした。

また、僕が本日のLTで一番面白いと思ったのは、拳児という中国武術マンガから学んだという体を通すという考え方だ。
これは八極拳を教えている老師の言葉で『体の中を通すだけでいい。通すだけで必要なものは体のなかに残る。』というものだ。
その考えを基に河原塚さんが実践されているのはインプット即アウトプットだ。

参加したイベントやセミナーでインプットしたことを即Tweetという形でアウトプットをして、それを当日中にTogetterにまとめてさらにnoteにされているとのこと。初めはTweetというライトな形でアウトプットしていたものが昇華されていき、自分の中のアイデアが蓄積されていくとのこと。

インプット即アウトプットというの普段からアウトプットしていない人からするとなかなかハードルが高い(僕もそう)。ただ、アウトプット前提のインプットはとても質の高いインプットになり、アウトプットすることによって周りからのフィードバックももらうことができる。そうやって学んだことを自分の中に落とし込んでいくことで引き出しの多いマーケターになっていけるのだろうと思った。


以上がライトニングトークの内容となります。
最後はみんなで恒例の集合写真を撮って終了とさせていただきました!(T派の方が若干多そうですw)


次回『キャリアを作った大きな決断』

次回MarkeTreeイベントは『キャリアを作った大きな決断』というテーマで7月17日に開催が決まっており、マーケターのキャリアについて直球で語っていただきます。

ベンチャーのCMOとしてより経営の深いところに関わっていくのか、大手企業で管理職としてのし上がっていくのか、マーケの中でもより専門的なところに特化していくのかなど、テクノロジーの進化と共にマーケターのキャリアも多様化してきました。
今まさにキャリアについて考えられているかたはもちろん、特にキャリアについて深く考えていなかった方にも参考になるお話が多いかと思うので、是非早めにチケットをお申し込みいただければと思います!

ライトニングトークで登壇してくださる方も引き続き募集しております。
登壇なんてしたことがないという方でも運営メンバーが丁寧にサポートいたしますので、日頃チャレンジしていることを共有して一緒にマーケ業界を盛り上げていきましょう!

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