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寝相が悪すぎて壁に穴を開けてしまったおじさん


夜中に突然何かがぶつかってきた感じがしてハッと目を覚ますと、夫の足がこちらへ伸びて来ていた。
私が起きたことに気が付くと、ごめんみたいなジェスチャーをしてぱたりとまた眠りについた。
ん?蹴られた?さすがにそれはないから叩かれたのかな?
等と考えたが、眠かったので私もすぐ二度寝に入った。
翌朝起きてきた夫に
『昨日の夜私のこと叩かなかった?』
と聞くと
『あ、そう。俺も、あれ?って思った』
と言う。
『叩かれたから起きちゃったんだもん』
『いや、蹴ったと思う』
『やっぱり!蹴るわけないと思ったけど足がぶつかってきたような気がしたんだよ。変な夢見たの?』
『夢でサッカーしてた』


夢でサッカーしてたんですって。



私は寝相が良い方なので夢と体がリンクしてしまった経験はないが、
親戚にも夢と体がリンクするおじさんがいる。

以前親戚の集まりに行ったとき、私の叔父夫妻が
『壁に穴が開いてしまった』
と話していた。
叔父が寝ている間に壁を蹴っ飛ばしてしまったんだという。
どうして寝ているのに壁なんか蹴っ飛ばしたんだと聞くと、
夢の中で、大きくて凶暴な犬がこっちに向かって走ってきたから一か八か思いっきり蹴っ飛ばしてみたらしい。
目を覚ましてみると壁に穴が開いていた。
足の骨にはヒビが入っていたということだ。


この叔父はこうした変なエピソードを数々持ち合わせている。
あるときには飲み会帰りに最寄駅から自転車で帰ろうとしたところ、
(当時自転車飲酒運転への取り締まりが殆ど無かった)
駐輪場が施錠されており中に入れなかった。
そこで叔父はフェンスをよじ登り駐輪場内へ侵入。
入れたは良いものの、今度はそこから自転車を持って外へ出なければならない。
困った叔父は自転車を天高く放り投げ、自転車を駐輪場外へ出すことに成功。
無事に自転車で帰宅できたらしい。
素面の状態で改めて見てみると、結構フェンスが高くて
『よく自転車を投げられたな』
と思ったというオチであった。
今思えば色々とグレーな話である。


ちなみにこの叔父、今でこそ量産型の中年おじさんになっているが、
目鼻立ちのはっきりした高身長男性の為、
若いころは大変にモテていたらしい。
同じクラスの女の子に家を突き止められ、家のまわりに居座られるというストーカー行為に遭っていたんだとか。


人は変わるねえ~

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