「人類最後のフロンティア」はweb3震源地ともなる?!アフリカ・ナイジェリア🇳🇬について伊藤穰一weekly gmで ふぇねが語ったこととは?
2023年秋から伊藤穰一さんの weekly gm というweb3/クリプト関連のウィクリーYouTubeライブ配信に出演させていただいている。
毎週 リサーチャーの comugiさんの web3/クリプト関連グローバル&日本のニュースを学び、伊藤穰一さんの視座を得るのは未来への洞察力を高めるために非常に役立っている。
面白いweb3系のプロジェクトの方を発見したら weekly gmチームに紹介することも行なっている。今年の1月、IBM Future Design Lab.矢野裕佳さんらが行なっている学生起業家支援プログラムプログラム「BlueHubNEXT」に参加している京都大学の 山中裕貴さん(以降 ふぇね ) が面白い事業をアフリカで行なっていると紹介してもらったところ「人類最後のフロンティア ナイジェリアでweb3事業を行なっている」と聞き、大変興味深かったので、伊藤穰一さんと comugiさんにも知ってもらいたく weekly gmにご紹介した。
この note投稿では、weekly gmでの ふぇね 氏が語った興味深いナイジェリアおよび未来考察をお届けする。全編をYouTubeで見たい方はこちら👇をどうぞ!
▪︎ ナイジェリア🇳🇬との出会ったキッカケ👀
なぜナイジェリアなのか?
ふぇね 氏がナイジェリアに興味ももったきっかけは大学の先輩Akim氏が作ったNFTコミュニティ「VeryLongAnimals(通称ベリロン)」のコミュニティマネージャーをしている時とのこと。
2022年2月にスタートしたベリロンが、半年ほど運用した後、突如海外からのアクセスが伸びたという。ベリロンが提供するコミュニティートークン「ポテト」が稼げるトークンと思った主にナイジェリアの方々が毎日2,000人ほどアクセスするようになったという。X (Twitter) で遊ぶミニゲームなどを英語で自主的に説明する方や、ナイジェリアと日本をつなぐゲームを作る方などが現れたり、あげくの果てには勝手にナイジェリアで【ナイジェリアオフ会】を行なったりするほどの盛り上がりがあったそうだ。ベリロンの日本メンバーは不在でもこのような盛り上がりをする、ナイジェリアに興味を持った ふぇね 氏は実際に現地にも赴くようになったという。
▪︎ 2100年には労働人口の4割がアフリカ人に?!ナイジェリアをマクロ視点で切り取る
ベリロンNFTコミュニティで関わりを持ったナイジェリアに興味を持った ふぇね 氏はマクロ視点でもナイジェリアの魅力を紹介してくれた。
アフリカを「人類最後のフロンティア」と語る ふぇね 氏はDAIJIOBU自社資料を用いて、労働人口の推移を示してくれた。なんと、2100年には労働人口の4割がアフリカ人になると言われるそうだ。アフリカは、北はエジプト、南は南アフリカ、東はケニア、西はナイジェリアと大きな国が存在するのだが、その中でも最大なのがナイジェリア、だ。しかも経済も人口も急激に成長をしているという。
すでに世界6位の人口を抱えているが、そのナイジェリアの平均年齢が18歳であるそうだ。しかも毎日10,000人ほど産まれているという状況である。 ふぇね 氏はその状況を「毎日ポコポコ産まれている」と表現しているが、本当にそのようなポコポコ子供が産まれている状態だと、街も経済も活性化していきそうである。
行動成長期突入前の日本の人口ピラミッドと近しいピラミッドをナイジェリアが形成しているらしく、ここからも将来の明るい展望を感じられる。
▪︎ナイジェリアがweb3先進国となる必然性、既存経済 / 通貨の暴落
では、いよいよ本題。なぜ、ベリロンが流行り、ふぇね 氏 のDAIJOBU のブロックチェーンQA(品質管理)ビジネスでナイジェリア人の採用が積極的に進むのか?
それは、ナイジェリアの経済不安が背景にあるという。
まずナイジェリアの国家通貨であるナイラが下落の一途を辿っている。
気になる方は最新動向をこちら↓のGoogle Financeからも確認してもらえるが、とにかく下落率が激しい。
原油依存、正常不安が続きナイラの価値が下落する中、ナイジェリアの人々はUSドルを保有したいのだが、USドルは100ドルからしか購入できなかったり、最低時給22円のナイジェリアの方々からすると100USドル(現在約15,000円)はそもそも入手困難だったりする。
そこで目をつけたのがブロックチェーンプロジェクトの中で行われるエアードロップだ。エアードロップ(通称エアドロ)とは、コミュニティに貢献することによってもらえるトークンやNFTという形で入手できるのだが、将来的にクリプト価値が得られることを想定して、無償のエアドロを狙う人たちがたくさんいるという。
自国通貨の価値が低くなるなかで、財産をブロックチェーンベースのクリプトカレンシーで貯めていくことが好まれるようになり徐々にweb3リテラシーが高くなっていく構造だ。決済手段としてのクリプトカレンシーではなく、貯蓄のためのクリプトカレンシーというのが新しい。ふぇね 氏は日本で会話するよりも、ナイジェリアの方々と会話をする方が web3系の話は通じやすいという。
「しかも、ブロックチェーンに精通している若者が日本よりも圧倒的に多く、スペシャリストも多い。であれば、たくさん数をこなさなければならないソフトウェアのテスティング / バグ出し / QA作業をナイジェリアの方々に任せた方が良いのではないか」、ということで始まったのが ふぇね 氏創業のDAIJOBUという。
しかも、先述の通り、毎日ポコポコ10,000人生まれるほど急激に人口が増加する中で、就職の機会が少なく、ある統計によると失業率40%ともいう。そのような中で、人手が必要になるQA作業、そして、ブロックチェーンに特化したQA作業となると市場ニーズに対して働き手が足りないので、ふぇね 氏が行うDAIJOBUが良い人材マッチングを行なっている。聞くところによると、ナイジェリアで仕事を生み出すことにより「神!」と言われてともいう。
▪︎ナイジェリアって危険なの?ナイジェリアの日常も紐解く
気になるのはナイジェリアの治安。外務省のデータでは「危険度レベル4の退避勧告」が出ている。ただし、ふぇね氏は現地での感想を人々はフレンドリーで、日本よりも進んでいるVRゲームなどもあると語る。
ナイジェリアの方々も他の海外の方々同様、日本のアニメ・漫画が好きで、呪術廻戦やNARUTOなども好んでいるらしく、日本人の ふぇね氏を見かけ
ると「NARUTO!」と親しく語りかけてくる人もいたそうである🍥
治安の不安は感じないとは言いつつ、インフラが未整備であることもふぇね氏は教えてくれた。
電気は1日に3〜5回止まるそうだし、夕方になるとひどい道路渋滞があり、雨の後は2日間くらい洪水があるということで、日常生活もまだまだ進化していく余地もありそうである。
そして、ふぇね氏の表現として興味深かったのが、レストランのオペレーションの悪さ。日本で2人で回しているすき家なら15人くらい必要になるようなレベルらしい。そして、ナイジェリアの方は、集合時間の2時間遅れは当たり前とのこと。郷に行けば郷に従え。ナイジェリアでは日本の常識を忘れていった方が良さそうである。
ただ、面白いのは、ネット回線は日本と同等の速度という。ブロックチェーン/web3系の活動が盛んなのもうなずける。実際に会うとシャイな方が多いのがナイジェリアらしいのだが、WhatsAppなどのコミュニケーションが非常にレスポンスが早く、ネットでのコミュニケーションは日本人よりも活発らしい。職が無いか相談してくるWhatsApp連絡なども頻繁にくるそうだ。
▪︎リサーチャー comugi氏の感想
ふぇね氏が語り合えた後の、リサーチャー comugi氏の「ナイジェリアの方々が決済手段ではなく、貯蓄のためにクリプトカレンシーを保有しているという現状についての考察」が非常に示唆に富んでいたので最後にお伝えしたい。
comugi氏は、お金の持つ3機能のうち、決済機能についてはここ5年ほどで中国やインドがアリペイやウィーチャットペイなどが決済革命を起こしていったが、価値の保存機能については、アフリカがネクスト震源地になるのではないか?と語る。
ちょうどcomugi氏のウィークリーレポートの中でもエンベデッドファイナンスについても触れており、エンベデッドファイナンスの先にある、新しい預金・貸付といった金融の中核となる部分において、アフリカから面白いことが起こりそうだと述べていた。
comugi氏のweekly gmでの語った内容はYouTubeでもnotionでも確認できるので気になる方はこちらもチェックしてみてほしい。
人類最後のフロンティア、まだまだ私は足を踏み入れたことがないので、いつかふぇね氏とともに現状を見ることができたら、またそのこともレポートしていきたい。
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