第52話 コロナ一家にもクリスマスが来た

夏の終わりから怒涛の日々だった我が家。
兄がコロナで緊急搬送されICUに入り、濃厚接触者だった父の自宅待機期間を間接的にフォローしていた私。
PCRも抗原検査もして、父も私も陰性だったので、安心して自宅待機が終わると思っていた矢先、連絡が途絶えた父が実家で倒れているのを発見。糖尿病の悪化と思われ、病院で処置してもらい、一人暮らしの実家には戻せないので、我が家で看病することに。
しかし、父は翌日には体調悪化で兄と同じ病院に緊急搬送され、コロナ感染が発覚。
当然、私もコロナ感染。自宅療養の身となった。

父はその後、一週間で帰天、86歳だった。
長男はまだコロナ病棟に入院中。
私は自宅療養中。
長女の姉一家が密葬等、父の最期を取り仕切ることになった。
次男の兄には電話では報告していたが、姿は見せなかった。
兄が退院し、自宅療養に入り、私は自宅療養が終わり、徐々に日常にもどる。

そんな中、何となく予感がして電話が繋がらなくなっている次男宅を訪ねると、仕事で腰を痛め、動けない、働けない状態で何日間も過ごしていたのを発見。そこからは兄妹で次男のサポートに。おかげさまでいまは落ち着いている。

ここまでのことが起きた期間、わずか1ヶ月半。

怒涛の…とか、壮絶な…とか、恐怖の…とか、メチャクチャな…とか、どんな言葉を使っても表現しがたい、ジェットコースターのすごいやつにずっと乗りっぱなしみたいな日々だった。こんなに色々、続くのものかね?またですか?もう勘弁してほしい…と投げ出したくなる気持ちになったのも正直なところだ。

でもこんな時、思い出すのは17年前に他界した母がガン闘病中、余命わずかな時に言った言葉だ。
「毎日、ここ(病院)に面会に来ては目を泣きはらしてあなたも大変ね。でも、この経験は必ずあなたの為になるから。きっと、将来、周りの人の為になるから、無駄ではないわよ」と繰り返し言っていた。本当にそうだなと思う。

9月1日に、突然、書かなきゃ!私は文章を綴らなきゃ!と思い立ってこのnoteを開設した。
兄のコロナ感染について情報発信して、困っている人に伝えなきゃ!とスタートしたのに、気付いたら、父のコロナ感染〜帰天〜葬儀、自分のコロナ感染、自宅療養、保険申請、後遺症などえらく幅広い目線の情報発信になった。
そして、3ヶ月で、37000回もいろんな方に読んでいただけたようだ。少しは役に立てたかな。

私のコロナの後遺症は味覚、嗅覚異常、咳こみ、髪の脱毛など、地味に続いた。
現在も嗅覚は万全ではなく、止まらない抜け毛に関してはかなり恐怖を感じている。

でも、こうしてクリスマスはやってきた。
父の為にミサをあげていただいたり、兄達にちょこちょこ荷物を送ったり、姉とは、ギフトを送り合ったり…そして、両親の祭壇の花も一度も欠かすことなく朝晩、お線香をあげて、仕事にも復帰できて、ごほうびみたいな仕事も続々と入ってきて、お心遣いをいただいた方々への小さな小さなお返しも少しずつできて、大好きな人も周りにいっぱいいて、昨日は無事に仕事納めも出来て…
いま、3ヶ月前のあの日々をちょっと懐かしく思い返しています。

Merry Xmas
生まれた時からクリスチャンなので、当たり前に毎年、口にしていたけれど、今年は格別ですよ。
メリーメリークリスマス!
みんなに素敵な笑顔積もりますように。


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