見出し画像

2018年12月20日 優生保護法強制不妊手術 東京 北さんの裁判後集会でのアピール

こんにちは
精神障害者権利主張センター・絆の山本眞理です。
お手元にお配りした65年前の陳情書をお読みください。私立精神病院経営者団体の日本精神科病院協会と呉秀三が創設した日本精神衛生会両会長の連名での精神衛生課設置陳情書です。
そこに一項目として「精神障害者の遺伝を防止するため優生手術の実施を促進せしむる財政措置を講ずること」とあります。
優生保護法の予算が精神衛生課後の精神保健福祉課の管轄で有り続けたのはここに一つの理由があるようです。
精神医療業界の優生保護法強制不妊手術に対する責任は非常に大きいと言わなければなりません。共同通信の記事によると日本精神衛生会はこの陳情書につて内部委員会を発足させ検証を開始するとのことです。
しかし問題は過去のことではありませんし、この法律だけが問題なのではありません。優生保護法のあった時代でも、余裕のある方たちは何も恥を晒して審査会にかけなくとも自費で不妊手術をしていたことでしょう。そしてそれは多くの場合障害者差別に基づき障害者に実質強制されていたことでしょう。
優生条項は削除されましたが障害者はうんではいけない、生まれてきてはいけないという思想はさらに強化され、自己決定の名のもとに出生前診断による中絶、そして精神病院入院中の片方さんに対する実質強制である不妊手術に象徴されるような圧力は非常に根深いと思います。
精神医療の現場では妊娠中の医療について保障できない精神科医が中絶しないなら診察拒否などということがまかり通っています。結婚の条件として不妊手術を強制される事例は未だ数多いのです
更に日本精神神経学会はじめ関係13学会は今年5月精神科の研究にもっと金をということで「我が国において、統合失調症による経済損失は毎年 2 兆 8 千億円うつ病は毎年 2 兆円」としています。65年前の日精協の文章、そして経済阻害要因と決めつけ精神病院に追い込んだ時代の主張とどこが違うのでしょう。わたしたち精神障害者は生産性がないどころか生産阻害要因です。ひたすら医療のもとでの治療に専念しろという主張です。国際的にも10月はじめに同じ論理で精神保健にもっと金をというはじめての閣僚級サミットがロンドンで開かれました。長年国際的に世界の重荷である精神疾患というキャンペーンが繰り広げられています。国連健康の権利特別報告者は世界の重荷なっているのは精神疾患そのものではない。むしろ生物学的精神医学も世界の重荷を作っている大きなバリアの一つとしているにもかかわらず。
私たちは日本精神衛生会の検証に対して当事者の声を聞けと迫りたいと考えます。「被害者と家族の会」の皆様のもぜひ我々の声を聞けと迫っていただきたいと思います

精神障害者権利主張センター・絆 会員 世界精神医療ユーザーサバイバーネットワーク理事