2011年10月28日創ろう みんなの障害者総合福祉法を!10.28JDF大フォーラム

2011年10月28日創ろう みんなの障害者総合福祉法を!10.28JDF大フォーラム
                                                                            山本眞理

全国からお集まりの皆様 こんにちは 全国「精神病」者集団の山本眞理と申します。

光栄にも本日この歴史的集まりで発言の機会を与えていただいたこと何よりJDFおよび全国の障害者の仲間に感謝いたします

なぜ歴史的かと申しますと、二つの理由があります。第一にこの集まりは障害者権利条約の完全な国内履行を目指した、障害者総合福祉法作成を求めた集まりであること、第二に、この集まりが障害種別をこえそして地域をこえ一致団結した日本の歴史上初めての障害者の集まりであることです

ここにお集まりの皆様の中で体験した方は少ないと存じますが、私は2000年から2006年にかけての障害者権利条約作成過程に立ち会った一人として、証言したいことがあります。

それは障害者権利条約作成過程における国際障害コーカスの活動についてです。 2006年8月障害者権利条約採択まで8回の特別委員会が開かれました。この過程における国際障害コーカスの活動は目をみはるものがありました。

特別委員会議長ドン・マッケイ氏をして、条約の大半は障害者団体によるものと言わしめたほどの活動でした

お金のある国にお金のない国、障害の種別、年齢、そしてそれぞれの体験を超えた団結が国際障害コーカスにありました。もちろんインターネットを使える人英語の分かる人という制限はありましたが

しかし、国際障害コーカスは時に激烈な議論をし、あるいはお互いの障害に対する無知をさらけ出しつつも、ひとつの目標、すなわち厚く高い壁障害を打ち砕くために一致団結したという歴史的事実を再確認したい、そしてその活動のありようを国内、日本においても再現していかなければならないと考えます

わたしはあえていま「きちがい」という言葉を使います。

「きちがい」とは気が違うという意味です。私とそのほかの方は、精神障害者とそのほかの方は気が違います。

気とは世界に生きるありよう、あるいは感じ方、世界に対するとらえ方、あるいは宇宙に対するとらえ方、宇宙からのメッセージのとらえ方であるかもしれません。あくまで違うのです。 違い、こそが尊重されるべきと条約は宣言しています

日本は世界最大の障害者隔離収容大国です。精神病院病床は世界一精神病院を生活の場としている社会的入院者は10万人ともそれ以上とも言われています。知的障害者の18歳以上の3人に一人が施設生活を送っています。

こうした隔離収容があるからこそ福島の原発のそばの双葉病院入院患者さんの45名の死があり、千葉県鴨川に施設ごと避難したところの入所者の死があったのです

違うことは決して強制的に治療されたり、治されたり、訓練して他の人並みにされるべきことではなく、尊重されるべきことなのです違いはそのまま尊重されるべきです きちがいはきちがいのまま尊重されるべきなのです

きちがいであるから閉じ込めろ、一生精神病院あるいは施設にいろということを総合福祉法骨格提言は否定しました。地域移行の法定化が求められています障害がいかに重かろうと地域移行の対象となると宣言しています。

今行われている精神病院での地域移行は対象者を医師が選別することになっていますが、提言はそういうやり方を否定したのです すべての人は人として、日本国憲法の求める基本的人権を保障されるべきとしました。障害をもとうがもつがいがです。きちがいであろうがあるまいかです。

人を排除し、精神病院や施設に追い込み隔離していくことはあってはならないと宣言しています。誰もが、障害をもとうが持つまいが、きちがいであろうがあるまいが、地域で生活するのが当然、施設や精神病院に隔離されることはあってはならないと宣言しているのです。

私たちは今こそ、最も差別され、人権を剥奪されている仲間、施設や精神病院にいれられている仲間の排除隔離を許さない、という点で一致団結することが求められているのです。

ここにお集まりの仲間の多くはある意味、仲間を裏切りあるいは置き去りにして精神病院や施設から出てきた方だと思います。

骨格提言はまた谷間のない支援を宣言しています。空白地帯はあってはならないと宣言しています。単に自立支援法の対象外の障害者だけが問題ではありません。今の自立支援法には巨大な空白地帯があります。精神病院および病院、刑事施設、入管施設などです。これらに入所している人もまた総合福祉法の対象とされるべきと宣言しています

条約の作成過程における国際障害コーカスの闘いに学び、今後一切の差別と隔離収容を許さずともに生きる社会を作り上げるために闘いましょう

専門職による障害者支配を一切許さない。ケアマネージメントを許さない ニーズは私たちが決めるものであって、専門職が計り決定するものではありません。

私たちのことを私たち抜きに決めるな

権利擁護、私たち自身による権利主張応援、アドボケイト活動を徹底しよう

私たちはまず人間である、ピープルファースト

心神喪失者等医療観察法、精神保健福祉法廃止

アウトリーチ事業弾劾

今こそ施設にそして精神病院に私たちが出向いて仲間を取り戻そう

ともに闘いましょう

精神障害者権利主張センター・絆 会員 世界精神医療ユーザーサバイバーネットワーク理事