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【映画感想】ザ・クリエイター/創造者



■「ザ・クリエイター/創造者」観た!
すごく心地良かった!
見たい映像が全てあって
音楽もすごく良い!

■人間は自分より優秀な種族に出会うと
敵対するか崇拝するかの二択になりがち。
本当は同じであるのだ。

■そしてこの監督ならAKIRA実写化出来るでしょ〜
エヴァっぽいとこもあったね。
と言うか士郎正宗漫画のアップルシードあたりの
アンドロイド的、AIロボットの造形がたまんないよねー。
もちろん未来世界はブレードランナーだし
スターウォーズ的建築物がベトナムっぽい風景に馴染んでいる。

■しかし何故かアメリカ人はチベットに悠久の夢を見るのか。
日本人はインドに自分探しの旅に行きがちだけど。
それはアメリカ人は究極の倫理観、理知性を求め
社会を良くしようと考える。
日本人は世界の真理を求め
個人の納得を得ようとしている。

そのどちらも現代社会の行き詰まりを感じてのこと。

■困って悩んでどうしようも無くなっている時に。
AIという未知のしかし自分達より高性能な機械が、
機械の域を超え対等な種族として現れてくる。

そうすると人間はどうするのか?
最初に言った通り、
敵と見なし攻撃し戦争を始めるか、
人間よりも神に近い存在として
崇拝するかのどちらかなのだ。

■ネアンデルタール人はホモ・サピエンスによって絶滅させられた。
これはネアンデルタール人よりホモ・サピエンスの方が優秀だったからではなく。
むしろ逆でネアンデルタール人が優秀であったから故に
ホモ・サピエンスは彼らを脅威と感じ、
殺される前に殺そうとなったわけである。

そんな好戦的種族が我らが人類の祖先である。

■その蛮行をまたしてもAI種族に対して行おうとするのだ。
それも自分達は被害者というツラで。
彼らはきっといつか我ら人類を滅ぼしに来るだろうから。
やられる前に絶滅させるべきだ、と。

■そして創造者。
もとい創造主。
AIにとって創造主は人間である。
しかもその開発に関わった科学者は
彼らにとって神と言えるだろう。
ここが彼らの羨ましいところで、
創造主と会うことが出来るのだ。

■人間の創造主は誰だ?
父と母だ。
それはそうだが、この人類自体を創造した神がいるのであれば。
人間の心はもう少し穏やかになったのではないだろうか。
もちろん進化の末に人間になったわけで、
神様が人間をクリエイトしたわけではないのはわかっている。

でも、AIには創造主としての神が
確実に存在しているわけなのだよ。

その点において彼らの方が信心深くなりそうなのだ。

人間は見たこともない神様を頑張って信じなければならない。

■だが、結局のところ人間とAIに大差はないことが分かっている。
ほとんど差がないからこそ、微細な違いに過敏に神経質に反応してしまう。

敵か神か!?

奇妙な二択になってしまうのだ。

本当はほとんど同じの
近しい生物なのだ。
身近な隣人。
心の友よ。

しかし、創造主だと思っていた人類に銃を突きつけられるの
たまったもんじゃないね。

■そうして「あれは人間じゃない機械だ」という言葉が
始めと終わりで繰り返されて。
その意味が変わるのね。

その機械を特攻兵として爆弾を抱えて敵陣に玉砕させる。
だって機械だから。
ここではそう言い訳をして納得するが。
私たちはそれと同じことを人間に対しても出来るし、
やってきたことを知っている。

■どうです?自分を守るために人間を殺していない?
怒りを解消するために生贄を欲していない?

人間は特別な生き物だ、なんて傲慢になっていない?

特定の人種を下に見ることにより、私たちは優れた人種なのだ!
なんて思い込んで安心を得ようとしていない?
不安の原因を見過ごしたまま。

映画『ザ・クリエイター/創造者』|20世紀スタジオ公式

極楽京都日記: 【映画感想】ザ・クリエイター/創造者 https://kyotogokuraku.blogspot.com/2023/10/blog-post_29.html?spref=tw


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