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中延記念湯、良き。

東急沿線に住むわたし。
行く先々で、銭湯に出くわす。

この日は、「中延」って東急大井町線の駅名がつくけど、最寄り駅は「旗の台」(大井町線・池上線の交差駅)っていう中延記念湯へ。
※ちなみに住所も旗の台

惑わされないように、よく調べて行ってください。


いざ、中延記念湯へGO!

入口の隣にコインランドリーがあり、よくある地元の銭湯って感じの作り。門構えも一般的なもので、するりと中に入っていける安心感。

何の記念なのかは不明…

出迎えてくれたのは、フロントのおばちゃん。
可愛らしくて、柔らかい雰囲気で、一気に心が和む。
いつもいらっしゃる方なのかは分からないけれど、新顔と確認するや否や、気さくに話しかけてくれる。

タオルは無料で貸すよ~、とか、湯とんってのがオススメだよ~とか。

地元密着型の銭湯は、新参者にとっては敷居がやや高かったりする。そこでのオリジナルルールを知らないので手間取ったり、常連さんたちの目線を感じたり、何かと敏感になるのだ。

なので、番台さんやフロントの方の雰囲気によって、”素人ウェルカム”スタイルなのか、”素人粛々入浴”スタイルなのか、判断がつくのである。
この中延記念湯は、もちろん前者であると判断した。

7月15日から料金が470円→500円に値上げになるとのことだけど、ギリ値上げ前で、おばちゃんが「よかったねぇ」なんて言ってくれたから、「いや500円取っていいですよ!」と返した。むしろ払いたいくらいですわ!

異常な解放感。

「ひっろ!!」

脱衣所に入って驚いたのはその広さ。
夜だったから見えにくかったのもあるけれど、その門構えから中の広さは想像できなかった。

脱衣所の中に、休憩用のイス、テレビ、マッサージチェアまで置いてある。あと、謎の遊具。正直、ちょっとだけスペースを無駄遣いしている感はあるが、それこそが何とも言えない解放感に繋がっているのだろう。

謎の遊具 ※子どものみ

そして浴場へ。
どんだけ~!っていうくらい、お風呂の種類が豊富。

おばちゃんオススメの湯とんは浴槽の中に突起状の機械があって、それが飛び出たり引っ込んだりの動きをすることで、湯の中で肩たたきされているような気分になる。

スチームサウナも良かった。サウナは別料金という昨今で、入浴料金に含まれているという太っ腹ぷり。温度も高めなので汗もしっかりかけるし、熱波のようなスチームが頻繁に噴出されるので、ロウリュウに近い味わいも得られた。

わたしが一番クセになったのは、電気風呂
「ちょっと電圧間違えてません?」ってくらい、身体中の神経を刺激してくる。体験したことある人ならわかると思うが、一部の神経がピィンと引っ張られて腕や足が変な方向に動くやつ。あれが中々の強度でやってきて、ちょっとした拷問に近い。だけど、電気が身体を流れるたび、「効いてる~」となり、「もういっちょ!」と挑戦してしまうのだ。
ただのM気質なのか?
ビリビリして痛いところがきっと悪い部位だろうと思って、治したい気持ちもあり、繰り返し拷問を受けてしまった。。

そして一つ、注意したいことがある。

洗い場やサウナ、各種風呂がある浴場とは別に、脱衣所を通って移動して、向かい側にある露天風呂について。

1週間ごとに男女で入れ替わるらしいのだが、この日女性側は滝のある趣深い露天風呂。
友人は既にお湯に浸かっていた。わたしは少し段下がりになった滝の近くに行って水面を覗く。間接照明はあったものの夜で暗く、よく見えないが、亀らしきものがそこにいる。置物?・・・いや、それはリアル亀。危うくその中に入ろうとしてしまった。聞くと友人は一度入ってしまったらしい。水だったし、滑っていたので慌てて出たそうだ…。亀の住処にお邪魔してしまったのだ。

なので滝のある水場はお風呂ではないので要注意。夜は見えにくいので入らないようにして頂きたい。

とにかく盛りだくさんで、テーマパークのような浴場で、大満足だった。

風呂上がり後も楽しい

わたしたちが入ったとき、風呂上がりだったお客さんがラムネを飲んでいたのを見過ごさなかった。牛乳はあれど、ラムネはなかなかお目にかかれない。絶対に飲むと決めていた。

すべてのドリンクが懐かしい

ラムネにも惹かれるが、その他の飲料もドキドキするくらい魅力的。
レモンスカッシュって今もあった?バイヤリースが、しかも細缶が!?

そしてラムネは90円という破格!
友人の買ったバイヤリースはたしか70円くらいだった…

昭和にタイムスリップ

ラムネ最高や。
最近見かけることもなかったから、とても幸せな気分になった。
マンガも少し置いてあったし、マッサージチェアもあったので、風呂上がりにのんびりできた。気を抜くとずっと居座ってしまいそうな居心地のよさだった。

フロント付近にある定期貸ロッカーの上に、桑田真澄のサインがあったのでおばちゃんに聞いてみると、何かに文章を投稿したのが入選して、その賞でもらったという。何者なのだ、おばちゃん…

わたしたちが帰る頃、びしょ濡れのお客さんが入ってきた。この日はここ最近の豪雨真っただ中だった。

それでも気持ちは落ちなかった。

こんな豪雨でも入りに来るお客さんがたくさんいて、新参者のわたしたちも楽しませてもらって、中延記念湯、良いお風呂。

コインランドリーで雨宿りする友人

結局びしょぬれで帰宅。


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