<悪魔城伝説語り>サイファ・ヴェルナンデス

ファミコンゲームの名作「悪魔城伝説」の世界観や登場人物についての妄想や考えを語っていこうと思います。基本的にファミコン版の設定前提で書いています。

今回はもう一人のヴァンパイアハンター、サイファ・ヴェルナンデスについて。
サイファは、最初はシスターかと思ったのですが「教会に所属している魔法使い(ヴァンパイアハンター)」なのかと思い直し、説明書を良く見てみたら「修道士でありヴァンパイアハンターである魔法使い」と書いてあって、肩書の多いキャラだなあと思いました。(笑)。
サイファの「実は女性だった」と言う隠し設定、あれは『プレイヤーのみに隠された』設定だったんだと思いました。いくらローブで全身を覆っていても短くない間一緒にいれば男か女かはすぐにわかると思うし、ラルフや仲間たちは早い段階でサイファが女性だと気づいていたんじゃないかな。
これは、ファミコンのドット絵だからできる隠し設定だったんだろうなあ。今のゲームグラフィックでは、余程うまくデザインしないとキャラが男か女か判断できてしまうだろうし。
そして実際のところ、サイファの方も別に「男のふり」をしていた訳でもないんだろうなあと思います。

でもこの頃の中世ヨーロッパは女性が女性らしい服を着ないだけで罪に問われるような時代だったと言うのに、サイファはどうしてそんなに危ない橋を渡ったのかと思いました。まあ女性らしい服で旅はできないでしょうし、服装以前にサイファは魔法使いの女性……魔女なので、禁忌に触れまくりなのですが……。
ヴェルナンデス家が代々教会に使える公式ヴァンパイアハンターであったのか、孤児だったサイファの魔法の腕を見込んで教会が彼女を引き取ったのか……。とにかくサイファは教会と深いつながりがあるようなので、教会発行の免罪符みたいなものを持っていたのかもしれないなあ。

私が妄想しているサイファのイメージは「頭が良くて気が強くてちょっととっつきにくい感じがする硬質の美人」です。アンチ癒し系と言いますかnotゆるほわ系と言いますか、現代で言えばすごく仕事ができるバリキャリみたいなイメージです(笑)。女性である事でなめられるのが大嫌いみたいな。
サイファはヴァンパイアハンターとして過酷な運命を生きてきた、と公式にあるので、誰の助けも借りなくとも一人で生きていける強さを持たざるを得なかったんだろうなあと……。女性としての愛想を振りまく暇なんてないですよね;

そんなサイファが女性性を取り戻したのがエンディングなんだと思います。
彼女が深く被っているローブのフードは、彼女が女性としての自分を隠している証なんじゃないかなとか勝手に思っています。エンディングでフードを脱いで長い髪を風になびかせたあの瞬間、サイファは思ったんじゃないかなあ。もう弱い自分を隠す必要は、無理に強くある必要はないんだって。
サイファEDでラルフがサイファの肩を抱いた時、サイファの方からラルフの胸にもたれかかるんですよね。サイファのEDはドット絵の動きがすごく細かくて、ファミコンのグラフィックでよくあそこまでの演出ができたなあと感動しました。
あそこでヒーローとヒロインが行うのがただ「肩を抱く」と言うのがまた……渋いですよね……(笑)。



サイファが『女性』に戻るのは、ラルフの前だけだったりしたらいいなあと言う妄想をしています。ラルフとサイファは生まれ育ちの環境的に似た者同士で、多分お互いとも本当はとても寂しく、自分を必要としてくれる人が欲しかったんだろうなと思っています。そして私は、サイファはラルフに自分には無い優しさを感じ、ラルフはサイファに自分にはない強さを感じたのでは無いかと思っています。
サイファは精神的にか弱くは無い思うんですよね。冷たいと言う訳ではなく、強くなければ生きていけないみたいな時代であっただろうし、仲間になる時のセリフもちょっと上から目線だし(笑)。

悪伝ED後のラルフとサイファの結婚式はどんなかな〜と思って中世ヨーロッパの結婚式の事を調べてみたこともあるのですが、どうやた中世ヨーロッパの結婚式は司教様の前で誓い→祝福→指輪の交換→祈り→どんちゃん騒ぎと言う流れだったらしく、現代とそれほど変わらないんだなあと思いました。
私は悪伝ラルフとサイファは平和になった後も、人里離れた静かな場所でひっそりと暮らしたみたいなイメージがあって、結婚式も四人だけで内々に済ませたみたいなイメージだったのですが、やっぱり当時の風習に従ってちゃんと司教様に祝福してもらったのでしょうかね。
その場合、グラントは出席できるけどアルカードは色々な意味で出席無理そうですが、それは他の仲間が許さなさそうですよね。
元々ラルフもサイファも世捨て人みたいなものだし、仲間が出席できないくらいならしきたりにこだわらなくてもいいみたいな感じで、手作りウェディングしてたら可愛いなあ(*^^*)
新郎はラルフ、新婦はサイファ、立会人はグラント。司教がいなければまずいだろうと言うアルカードに、祈りの言葉は知っているだろうと答えるラルフ。吸血鬼に司教役をやらすとは、吸血鬼に祝福を頼むとは、お前は正気なのかと仰天するアルカードに、俺は、仲間に祝福してほしいんだと微笑むラルフ。
結婚式自体も質素で、手作りの会場に参列者はグラントとアルカードだけ。でも新郎新婦はそれで充分満足で幸せだったみたいな……。
途中、結婚式の聖なる雰囲気に当てられたアルカードが泡を吹き始めたりして(笑)。多分グラントは最初から最後まで嬉し泣きしてるんだろうな。

ラルフがサイファに渡した指輪は、きっとソニアがアルカード(仮)から貰った指輪なんだと思いますきっと。ベルモンドの妻に代々受け継がれているんだと思いますきっと。

あー悪伝四人組妄想楽しいです(笑)。

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