<悪魔城伝説語り>アルカードとラルフ

ファミコンゲームの名作「悪魔城伝説」の世界観や登場人物についての妄想や考えを語っていこうと思います。基本的にファミコン版の設定前提で書いています。無理矢理吸血鬼にされた悲劇の貴公子アルカードと、孤独なヴァンパイアハンター、ラルフについての妄想語りです(笑)。


私が妄想しているアルカードとラルフは、二人揃って『生きるのが不器用』な人達です。矜持の高さが災いして辛いときも弱音を見せられないアルカード、心優しいけれど人付き合いに慣れてないので寡黙になりがちなラルフみたいな。

アルカードは社交的とは言えない孤高の秀才タイプの性格で、プライドは非常に高いけどそれに見合った実力はあるし努力もしている。冷酷な性格ではないけれど慈愛に満ちている訳でもなく、身分や能力が自分より劣るものとは基本的には関わろうとしない。かなり負けず嫌いで、愚痴や弱音は基本吐かない。
彼にとって弱音を吐くとはつまり負けること……屈辱的な事だと思っているので、人前で弱った所や傷ついた所は決して見せない。傷だらけになっても膝をつくことを拒み、胸を張り前を向く。
吸血鬼にさせられる前は、広大な領地を治める父親を尊敬し、伯爵の息子であることに、自分の地位や領地に誇りを持っていた。

ラルフも社交的な性格とは言えないけれど、それは基本的に人と関わらずに生きてきたから。人嫌いなのではなく、人と接する事に慣れていない。進んで人の輪には入らないけれど、脇で穏やかに微笑みながら皆が楽しんでいるのを眺めているようなタイプ。
自分が傷ついたり身を引いたりする事で収まる事ならば自分を犠牲にしてしまうような人となりだが、自己憐憫や自己破壊願望があると言う訳ではなく単に本当に人がいいだけ(笑)。
ラルフも弱音も吐かないし弱った所は見せないが、アルカードのようにプライドが高いのではなく、人に弱音を見せる方法がわからないから見せない、みたいな感じだと思っています。感極まって涙を流したりしたら「どうして泣いてるの……?」みたいにオロオロしてしまうタイプです(笑)。
ちなみにアルカードは、人前で泣くくらいなら死んだほうがマシだとか考えてるんじゃないかなと思っています(笑)。

こんな生きるのに不器用な二人の旅はどういう感じだったのだろうと妄想しています。
アルカードは基本的にツンケンしてる性格だし、仲間とは「自分の目的を果たすために必要な同行者であり友好関係を築くつもりはない」と考えていそうなので人見知りバリア全開で会話が少ない旅になりそうですが、ふとした瞬間に触れたラルフの不器用な優しさが心の琴線を振るわせて欲しいなあと思っています(笑)。
アルカードが怪我したら無言で手当てしてくれるとか、野営のとき独りで考え込んでるアルカードに火で炙った美味い肉を手渡してくれるとか、アルカードの闇の力を目の当たりにしても何も言わないとか……。

アルカードはラルフが自分を気遣ってくれている事には気づいていて、最初は「うっとおしい奴め」とか思っているけど、次第にその気持ちが「悪くない」に変わっていったらいいですよね。最初は戦闘中もラルフに見向きもしないけど、しまいにはラルフのピンチを救ってやるみたいに、無言でラルフの背中を守るようになっていってくれたら嬉しいです(笑)。

とは言え、最後まで二人の間の壁は完全には無くならないんじゃないでしょうか。アルカードは最後まで素直にならないままラルフの元を去る。
でも去り際に「元気でな」と声をかけたラルフを見て、少しだけ笑ってくれたりしたらいいなあ……なんて思います。(*´v`*)

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