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ドラゴンクエストⅥ 幻の大地の感想(下)

 全部終わらせたあとで総評・いいとこ・ダメなとこを列挙する形じゃなく日記形式にすると話が長くなるのは分かってたけど、まさかここまでとは。
 というわけでフォーン城からです。


マーメイドハープ入手まで

 フォーン王は城に据えられた鏡の中の美女に夢中。お目通り願うと、魔物を倒す旅をしているとは感心関心、ラーの鏡があれば美女を鏡の中から救い出せるかもしれないから、噂を聞いたら教えてくれ……えっ持ってるの?

 ということでラーの鏡を鏡の中の女性にかざすと背後に気持ち悪い男が。
 その正体は大昔から城に伝わっている物語の悪役、ミラルゴではないか、そしてそれはただのお話ではなく過去の事実ではないかとアタリをつける王様。しかし物語ではフォーン城の北に広がる砂漠に立つ塔を根城としているミラルゴをどうやって倒すのか……そうだね夢の世界だね。

 果たして夢の世界の砂漠には塔がそびえ立っていた。内部は特に複雑でもないため、さっさと頂上へ移動してサクっとこれを撃破。1回行動で、攻撃・マホターン・メラミ、・仲間呼び、・ベギラゴンという行動だったので、マホターンがかかったらニフラムで打ち消し、お供はラリホーマで眠らせて対処。一度だけべギラゴンを撃たれた以外は危うげなかったですね。

 美女が手に入って大喜びの王様から水門のカギを貰ったので、現実世界では浅瀬との組み合わせで内海みたいになっていたところから外に出られるんでしょう。サンマリーノから真西に進んで大陸に当たってから南下して水道を抜け、鍵を開けて世界地図の南西方面へ。

 それにしても、鏡の美女が「今のフォーン王は何千年も前に滅ぼされた、好きだった人の末裔」って言ってるんだけど、結局のところ夢の世界とは人の願いが形作られた世界なのか、単に過去の世界なのか……。魔術師の塔が単なる過去の遺跡ではなく誰かの願いで今も存在しているものならば当然ミラルゴのものだと思われるが、ミラルゴなら美女を我が物にする夢を見るだろうし、一方で美女は王と結ばれる夢を見るだろう。願いは人の数ほどあるはずで、当然相互に矛盾対立するものもあるだろうし、それらの中で現実世界に影響を及ぼす、あるいは現実世界からアプローチできる夢の世界ってのはどう決まるんだ。

なんて?                あくらつなちけい

 と、外洋を進みながら考えてました。だってここでも上陸できる場所は限られてるんですもの。浅瀬、高い山行く手を遮る湖のせいで、結局は次に行けるところも決まってしまう。そんなわけで漁村ペスカニに到着。来るなり「テメエ人魚を見に来たんじゃないだろうな?」とガラの悪いあらくれに絡まれたものの、そんなつもりはなかったので「いいえ」と答えると、「そうかい……じゃあいいけどよ……」。

 いや、人魚のことは本当に知らなかったけどアンタの態度で概ね悟れてしまったわ。村のそばの入江にて一人ぽつねんとしている人魚を見つけて、ははあ、この子はサンマリーノ北の環礁に住む人魚たちの仲間で、何かの拍子に仲間とはぐれてしまったのをこのあらくれが匿ってるんだなと予想したら概ねその通りで、ケガで船を動かせないあらくれに代わってはぐれた人魚を送っていくことに。そして仲間が戻った人魚たちからお礼にマーメイドハープを頂いた。

むっ!                 本当に?

 これで海底探検が解禁されたものの、やっぱり次にどこ目指していいか分からないからとりあえず潜るか……。そして海底でどこに行ったらいいか分からないから、サンマリーノから北上してきたことだし、このまま北へ向かうか……お、城が見えた。入ったら宝物があって兵士が守ってるから倒して……流石に有名だからこいつの正体は知ってますが、これは確かに騙されるわ。手なりで進めると自然な流れでケンカを売って全滅するようにできてる。いい意味で意地の悪さを感じますね。

流石に有名すぎる             入手が唐突すぎてびっくり

 で、キラーマジンガをスルーしてそのまま海底探検。出てくる敵は強いもののしのびあしが高性能なおかげでギリギリ許されますね。というかこのゲーム、しのびあし無しだとエンカがキツすぎる。稼ぐときは集中的にくちぶえで稼いで普段は常時しのびあしがよさそうだけど有効歩数短くてかけなおしの手間が面倒なのよね。

 沈没船やらポセイドンの城やらを巡って、ようやく浅瀬の向こう側にも行けるということで世界地図右下のガンディーノへ。

 ギンドロ組とかいうクソダサネームのヤクザに娘を売ってしまった老人の悔悟とか、ヤクザがその女性をあくどい王に献上してしまった話とか、女性の美貌に嫉妬した女王が彼女を奴隷に落として地下に繋いでしまったとか、王が変わって奴隷は解放されたがその中に女性はいなかったから今ごろ死んでるだろうとか……辛い話なんだけど、なぜか今回は過去に戻って女性を救おうという話にはならない。

何も言い返せず去っていく爺さん。性格の悪い堀井節が出てるわ~という一幕。

 ナチュラルに「過去に戻って」とか言っちゃったけど、正確にはこのじいさんか、売られていった女性の見る夢の世界で、ですね。……というか夢の世界の設定、制作側も持て余してるか伝えきれてない気がして、突っ込んでもキリが無さそうだしEDまで進めても理路整然とした回答を期待できないから気にするのはこれで終わりにします。

 情報を集めて徐々に分かってきたんだけど、ヤクザに売られた女性って多分ミレーユで、ヤクザに斬りかかった弟ってテリーだよね。メインキャラの過去なのに匂わせるだけに留めてイベントで解決とかさせない余韻の残し方はかなり好みです。
 いやここからテリーが仲間になって一気に解決するのかもしれんけど、というかいつ仲間になるんですか。てっきりモンストルでの出会いから何度も行く先々で顔を合わせることになると思ってたのに全然出てこない。

ドラクエが子供向けとは口が裂けても言えない。

ライデイン習得まで

 続いて下世界の地図で言う左下、ペスカニの隣で手付かずだったマウントスノー地方。街一つが丸ごと氷漬けにされてるという場所で、唯一それを逃れた老人が民家の地下でひっそりと生き延びている。特に情報も得られなかったので引き返すとその背中に「いいか!北東のほこらには行くなよ!絶対行くなよ!」とダチョウ倶楽部してくれたのでほこらへGO。

 そこにいたのは雪の女王みたいな人で、何があったかは街へ戻ってゴランって若者に聞いてごらん(激ウマギャグ)とのこと。ははあ、50年前に何かしらあってこの女王(仮)が氷漬けにした街なんだな、麓で聞いた「伝説の剣について知ってる賢者がマウントスノーに住んでいたけど50年も前のことだからもう生きてはいまい」って情報と繋がりましたね。おそらく賢者は氷漬けにされたものの生きている!

ご丁寧に次の目的地を示唆してくれるNPCの鏡

 当然、ゴランという若者の正体は、街に唯一残った時を刻み続ける老人のこと。再訪すると、もう二度とほこらに行くなよ!絶対行くなよ!と言われたので再び女王(仮)の元へ。
 
 ゴランに会って私の正体は聞いてきたね?と問われたので……ううん?何も聞いてないがフラグ立てミスか?と思って「いいえ」を選択。すると、自分のことを漏らさなかったということはゴランも懲りたのだろう、と街の封印を解いてくれた。
 どうも、50年前にゴランと会ったとき、自分のことは秘密にしておけと警告したのに若さゆえかその約束を破ったから、街そのものを凍らせることで彼から彼以外のすべてを奪ったのだと。そして「お前たちも私のことを他人に話してはいけないよ」と続ける、ややホラーなオチでした。
 しかし街に戻るとゴランが長々と補足説明してくれるのよね。いや話すなって言われてるだろお爺ちゃん!

 しかしこのイベント、終わったあとの独白がすごくいいのよ。若い頃の過ちは誰にでもあるから恐れずに自分の信じた道を行くべきで、それが成長に繋がるって言うけど、じゃあ街の片隅でじっと偲び続けた自分の50年にも意味はあったのかなあ……って。
 ゴランの場合は信じた道も何も出来心でのボーンヘッドなんだけど、ちょうどドラクエ6発売がキレる若者とか陰湿ないじめとかが問題になる前夜だったこともあって非常に示唆的というか、当時の閉塞感や、誰も彼もが水底で息を潜めてたような鈍色の空気を思い出しますね。

 とまれ、氷漬けから復活した賢者に合言葉を教わって、剣が封印されている洞窟へ。そして、最奥ですっかり錆びてしまっている伝説の剣を堂々と掠め取ろうとした挙句「こんなものはお前らにくれてやる」「魔王は強いからこんな剣に頼るようじゃ勝てないぜ」と吐き捨てて去っていくテリー。

 ミレーユがここで弟に気づいたんだなってのは分かりやすいけど、テリーが言った「魔王」が気になる。ムドーは倒したのに魔物はいなくならないしジャミラスも死の間際に誰かしらの名前を叫んでたし、まさかまだ魔物たちを束ねる大物がいるのか……?いったい何ムーアなんだ……?

 とまあ茶番はさておき(流石にデスタムーアの名前くらいは知ってる)、テリーはどこまで事態を把握してるんだ?って気になるイベントでしたね。何と言ってもこちらは絶賛自分探しの真っ最中で、ムドーを倒したのに魔物が減らないなおかしいなくらいの認識なので。
 さて、次の目的地はロンガデセオに住む腕のいい鍛冶師に錆びた剣を鍛えなおしてもらうこと。ルーラ登録はしてあるので一発ですね。

 正しい呪文には姫と鼻が入ってるって……   ニヒルな捨て台詞。共闘するライバルみたい。

 やたら入り組んだロンガデセオで情報収集したところ、鍛冶師は伝説の剣を探すため10年前に妻子を残して失踪したことが判明。あの……海底を調べてたらその鍛冶師と思われる人の白骨と妻子宛ての手記を見つけたんですけど、もう亡くなってますよねそれ……。

 今作はそんな匂わせが結構目立つ。クリアベールで病死したジョンくんの元を再訪すると言ったまま二度と来なかった旅芸人と思しき人が記憶を失ってとある教会で保護されてたり、意味ありげな死体のそばにマグマの杖が落ちてたり。6は容量の多さ(32M)でも有名だけど、それでも堀井さんが詰め込んだ結果カットしたものも多いんだろうね。

 何やかやあって鍛冶屋の娘のサリイに剣を預け、その間に伝説の鎧・盾・兜を探して回ることに。……なんで?
 いやそもそも伝説の剣探しも成り行き上そうなった、誘導されてそうなっただけの話であって主人公PTの意志は全く介在してないんだが、なんで伝説の武具を集めることになってるんだ(神の国へ行けるって情報はあったけど、この段階で目指すべきとする導線は無いはず)。
 どうにも、世界設定の作り込みに対してドラマの縦糸が弱いんだわこのゲーム。ムドーを倒すまでは要所要所で導いてくれたルビス様も自分探しの旅がテーマになってからはノータッチだし。

FFとかアニメみたいな、ドラクエには珍しいキャラの立て方だと思いますサリィさん

 他に行ってないところということで、地図左上のトルッカから東へ進みシエーナへ。ただ現実世界だと街は無く、大きなバザールを開く夢を抱いたまま歳を取ってしまった老人と、王子を探しにライフコッドを訪ねたが顔のよく似たフヌケで別人だった!と憤るレイドックの兵士。
 これは、自分探しの旅、ようやくビンゴっぽいですね?

 山道を登ってライフコッドを訪ね、果たして現実世界の自分と再会。ハッサンみたいに一つになるのかと思いきや、ムドーに負けて肉体と精神に分離した自分たちはもう独立した存在で、いまさら一つになることで人格がどうなってしまうのかが怖い、ということで王子は悩んでいた。
 そんなとき魔物たちがライフコッドを襲撃してきて……いやこの魔物が強いのなんの。数も多いしスクルトの上からでも前衛のHPの1/3、後衛は1/2を削ってくる。幸いせいけんづきは有効だしボストロールはザキが効いたから死者こそ出なかったものの毎回全力でしたね。
 そして、魔王の使いを打ち倒すために主人公は恐れを乗り越えて一つの存在に戻りました。DQ6の大目標達成!完!となるんだけど、乗り掛かった舟だし世界は全く平和になんてなってないしで魔物退治の旅はもうしばらく続く感じ。

  遊戯王がはじまる9か月前の発売です            最強の農夫        

 それにしてもこのゲーム、集中的に稼がないとぜんぜん職の熟練度が上がりませんわ。チラッと調べたら一つの職を極めるのに150回近く戦わなきゃいけないとかで、上級職を1つ極めるまでに400回以上……一般的なRPGの総戦闘回数って見当もつかないけど、ざっくりプレイ時間の1/3が戦闘中のRPGの場合、標準プレイ時間が30時間なら10時間=600分戦闘してる時間、戦闘開始からリザルトまで1.5分とすると、クリアまでの戦闘回数は400……ドラクエ6の場合はムドーを倒すまで職業システムそのものが無いわけだからそれも考えると、スムーズに進めたら、どんぶり勘定とはいえクリアまでに上級職を極められるかどうか結構怪しい気がする。

 今のところハッサンがパラディン、主人公がバトルマスター(パラディンを目指していたがパラディンからは勇者になれないと知って方向転換)、ミレーユが賢者、バーバラがスーパースターを目標にしてるんですが、ここらで気合い入れて稼いだ方がいい気がしてきた。

ターニアが徹頭徹尾かわいい。妹萌えの黎明期でもあったね。

ドランゴ加入まで

 レイドック城に戻ると兵士たちが出迎えてくれるイベント発生。そのまま王と王妃に王子の帰還を報告し、宴の後はつい目を覚ましてしまって夜の城内を散歩することに。歩きまわる中で王子が旅に出る以前の話やハッサンとの出会い、クソ大臣ゲバンの跳梁などを少しずつ思い出していくのがいいね。誰かにまとまった過去話を聞くより没入できる。
 ここでグランマーズがしれっと「ミレーユはもう実体を取り戻している」って言うんだけど、2回目のムドー城突入のときに「この笛を吹けば私たちは再びあの城に運ばれるでしょう」って記憶が戻ってる節があったから、ミレーユがグランマーズの館を訪ねてから主人公と会うまでの間に体を取り戻していたんでしょうね。ガンディーノの件といい、ゲームから語られない謎の人物としての側面が随分大きい。

経験があなたを変えた、と笑ってくれる       サラッと大事なこと言うよね   

 そして旅立ちにあたって王様がムドー討伐へ向かった際に手に入れたというセバスのかぶとを託してくれる。
 ……で、ここからもう何をしていいか全然分かんなくなってしまった。一応ヒントとしては、伝説の剣を打ち直している間に残りの鎧と盾を見つけるんだろうなというのは分かるんだけど、行けるところはもう大体行ってしまったしマジでどうしよう。

 そんなわけで攻略サイトを調べて次の目的地を探ります。まずは行動範囲を広げるためにベストドレッサーコンテストを勝ち抜いてきれいな絨毯を入手、海底神殿でグラコスを倒してカルベローナ復活。
 グラコス自身は弱かったけど道中はじゃしんぞうがやけつく息を吐いてきてあわや全滅しかけた。なんか麻痺のヒット率高くない?

これでムドーと同格らしい。実際にはムドーが龍騎衆のラーハルトポジだったのか?

 復活したカルベローナでマダンテ習得&きれいな絨毯を魔法の絨毯に。
 この街は大魔王によって一度現実で滅ぼされたものの住民は肉体と精神を分離し、思念体として夢の世界で復興を遂げた。しかし夢の世界でもまた封印されたとのこと。要するに全員ユーレイみたいな存在ってことね。バーバラはこの封印の際に魔法力で反発しどこか(夢見の塔)にふっ飛ばされたと。つまり、バーバラは主人公たちよりも過去の時系列の人で故人、あるいは夢の世界で生まれて実体を持たない存在ってことにならない?

 魔法の絨毯は空飛ぶベッドと同じく森や山に侵入できないが好きな場所から乗り降りできる。これを手に入れたことで、見えてはいけるけど行けなかったグレイス城へ。既に滅ぼされていたものの井戸から夢の世界へ行って、その崩壊の一部始終を目の当たりにする。

魔王に対抗するため魔王より強い悪魔を呼び出す王様。住民は怖がりながらも
「この王に従うのみ」で覚悟は決まってるから、慕われてはいたのだろうね。

 結局グレイス城は悪魔の手でめちゃくちゃに破壊されたものの、住民たちは兵士が避難の指揮を執ったお陰で城外へ。一方で兵士長は勇者に託すためのオルゴーのよろいを持って城の地下で息絶える。
 ドラクエ6は、レイドック城で慕われているトム(ソルディ)、主人公に剣術を教えたフランコ、アークボルトの凄腕ブラストといい、RPGだと主人公に頼りっぱなしの無能として描かれがちな兵士がキチンと有能なのが面白い。

 あとは雑にスフィーダの盾を拾ってサリィからラミアスの剣を受け取ったらクリアベールとガンディーノの間の地域に上陸して、ほこらで紋章揃えパズルを行ってヘルクラウド戦。

いろいろ試したけど結局サリィにコブレの死を伝えることはできなそう。
この無常観、いいですね……。

 この辺はもう攻略サイトをガン見してます。「次に行ける場所」は乗り物や地形の移動制限でガチガチにしてるのに「次に何をしたらいいか」はほぼ示されないもんだから、夢・現実・海底の迷路じみた3つのマップで迷子どころの騒ぎじゃない羽目に陥ってる。

 ドラクエ2の紋章マークにニヤリ       敵は城……城!?しかも「匹」!?

 ヘルクラウド城はもともとクラウド城といって、夢の世界を束ねるゼニスって人の城らしい。本来は魔王デュランによって封印されるべきところ、彼は居城として使っていると。
 そして強者との戦いに喜びを見出すデュランは、伝説の武具を揃えた主人公に戦いを挑んでくる。

 ここ天空城じゃん!と気づいた地形      力を求めるあまり暗黒面に堕ちたテリー

 デュランはこのゲーム初のいてつく波動を使ってくるボスでスクルト固め作戦が通じづらいんですが、我に秘策ありなんですよ。
 実はちょっと前にハッサンのにおうだちが、ドラクエには珍しいシステム介入型の特技……具体的にはブレスみたいな全体攻撃を含めすべての攻撃を自分に集める特技だと気づいたんですね。今まではハッサンのタフネスが足りてなかったけど、レベルを上げて神秘の鎧を着て、さらに星降るうでわミレーユで先行回復が安定するなら……?
 ハッサンにおうだち、主人公ばくれつけん、ミレーユはスカラorベホマ→ハッサン、バーバラ→ほのおのつめで危なげなく突破。
しばらく前から思ってたんですが、バーバラって単純にステが低いしスーパースター目指して育てた自分が悪いんですが便利な補助呪文も少ないせいでやれることが少ない&普通に戦うとすぐ落ちるから辛いですね。いっそMPはマダンテ用と割り切って特技に注力したほうがいいのか?

大切な人を守れなかった自分を責め、力だけを追い求めた弟と……
すべてを受け容れ受け止めた姉。この姉弟の再会シーンすごくいいね。
……からの、このセリフの浮きっぷりが酷い

クリアまで 

 テリーとドランゴが加入したので、ここで一気にレベリング&熟練度稼ぎを行います。……行いました。文章だとあっという間だけど主人公が戦士→バトルマスター→勇者、ドランゴがドラゴン→僧侶→武闘家になれるくらい稼いでるんだよなあ。レベルも40に届いたし、もういい!一気にクリアするぞ!というわけで天馬の塔を苦労なく駆け抜け、ボスを鎧袖一触してはざまの世界へ。

ここまで上げれば十分だろ……

 まずは目の前の街に入ると住民はみんな無気力だし、自分たちも強制的にHP1MP0にされててオオイ!しかも最大HPが1になってるらしく回復もできない。
 まあイベント自体はお使いで終わって、次に訪れたよくぼうの街も移動と会話だけで終わり。その次のろうごくの街はボス戦やフラグをいくつも立てる必要があって捻ってるけど、これもすべて街の中で完結するんですよね。この世界、人々の心(肉体に対する精神=夢の世界)を攻めるデスタムーアの恐ろしさを表現してるんだろうけどどうにも薄味。

失踪したサンマリーノの町長……!?     ソルディ兵士長もこんなところに。

 その後は、助け出した賢者マサールとクリムト兄弟の力でデスタムーア城への道が開いたのでそのまま突入。この城、ラスダンの割に厄介な仕掛けや分かれ道なんかもなく、拍子抜けするほどあっさりボス前へ。いいのキタハラ?わたし……勝っちゃうよ……?

 ……駄目でした。なんか異様に攻撃がキツい!メンバーはドランゴ、主人公、ミレーユ、バーバラだったんだけど、根本的に後衛のHPが足りない気がしたので一旦撤退。軽減不可の全体攻撃が多いのか、スクルト・フバーハ作戦の意味を感じづらいし、ちょっと耐久力が欲しいなということでさらなる修行と転職を経て再戦。ハッサン、ドランゴ、主人公、バーバラでクリア。

黒幕ムーブばっかだったけど強いよ君       最後まで卑しいインモラル妹の鑑 

 EDはやたら長いもののミレーユが自分を売った育ての親(実親ではない)と再会したりハッサンが親の跡を付いだりと平和が戻った世界で各々が元の暮らしに戻っていく中、既に肉体が滅んでいるバーバラだけが消えてしまうというのがHAPPY ENDに寂しさに一摘みって感じで良い。ターニアがヒロインだと思ってたから、レイドック王にいきなり「お前も隅に置けんな!」とか言われたときは戸惑ったけど。

グランマーズの後を継いだミレーユの水晶玉で夢の世界と交信?
できるようになったから悲しすぎないのもいい塩梅。

まとめ

圧倒的な進化を遂げた各要素

 のっぺりした単色塗りで同時代のRPGと比較してお世辞にも優れているとは言い難かったVから、グラデーションを多用して全体的に明るめなタッチになって非常に華やか。PCキャラそのものも一回り大きくなってますね。

 BGMは好みこそあるにせよVのくぐもったような均質な音から一気に音質が良くなったのは『木漏れ日の中で』で本編開始直後にすぐ分かる。
 音色豊かで耳に残り、ループが長くて転調を挟む曲が増えたのも印象的。特に『ぬくもりの里に』『エーゲ海に船出して』は初めて聴いたときびっくりして操作の手が止まってしまったし、なんなら思わず「おぉ……」って声が漏れたかも。『ペガサス』とか、どことなくかまいたちの夜を思い出させるような構成してる曲もチラホラあったのが個人的に楽しい。

 全体的なゲームスピードが向上してるのも見逃せない。分かりやすいのは施設内の移動速度で、従来から2倍速になって快適に。戦闘中に敵がアニメーションするにも関わらずメッセージスピードを1に設定した場合は非常にテンポよく進行するし、便利な「ふくろ」が初登場したのもここから。
 ただ、施設内のキー入力にややクセ(半身・オーバーランしやすく、オブジェクトを回り込むように動く)があるのはマイナス。ふくろの仕様を含めた操作の快適性はSFCのDQ3リメイクが超傑作なので、そこで結実してる。

要素がとっ散らかってる

 ベストドレッサーコンテスト、転職システム、仲間モンスター、スライム格闘場、多くの乗り物と4つのフィールドマップを股にかける大冒険。はっきり言って詰め込み過ぎなんですよね。

 ベストドレッサーコンテストは他の要素と一切シナジーしないのに進行上必須だし、スライム格闘場を遊ぶためには魔物使いに転職してスライム系の敵を倒して仲間にして転職で鍛えて……という複雑化の極みみたいな実装してる。
 リメイク6は仲間モンスター撤廃が不満としてよく挙げられるけど、個人的にはこれ英断だったと思いますね。ただでさえ人間がたくさん仲間になるし転職システムのせいで個性が出づらいんだから、Vからモンスターを続投するならせめて魔物使いを職ではなくメインキャラの特権にして(転職を繰り返すバランスなので職にしてしまうとランダム起き上がりとの相性が最悪)、モンスターは専用特技や極端な耐性で個性をつけておくべきだったのかなとか。

世界の広がりと導線の弱さ

 現実、夢、海底、はざまと行ける場所が増え、特に現実世界と夢の世界は各所の井戸や階段で複雑に絡み合い、ストーリーが進むたびに乗り物で行動範囲が広がっている……ように見せかけて伝説の武具集め以外は一本道。フィールドは海の他にも山、森、高山、浅瀬と湖、水門の組み合わせで複雑に分断され、マーメイドハープを入手するまでは乗り物を手に入れても結局次の目的地が固定される。
 一方でシナリオは自分探しのため広い世界を自由に探索してほしいと思ったのかムドー撃破以降の導線が極めて弱く、次に何をしたらいいのか常に分からない状態。

 「自由にしていい」と言われながらも、何かしようとすると「それは駄目」と止められるというのはモチベーションを的確に潰す見本のような行動で、これだったら指示され続ける完全なお使いの方がマシだった。

特技と呪文のバランス

 「ノーコストで大ダメージ連発の特技が強すぎて呪文が空気」は正しくないと思いました。
 確かにしんくうはやがんせきおとしは強いしハッスルダンスは便利だけど、バトルマスターやパラディンのような前衛向きの職で習得する技と魔法使い系で習得する呪文を比較するのはナンセンスだし、普通に進行すれば習得時期の関係でメラミ、ベギラゴンは主力の時期が長い。ハッスルダンスはベホマラーより回復力が低いし、なによりラリホーマやバイキルト、ルカニ、スクルトのような搦手は呪文の独壇場。
 そもそも特技はつなみやおいかぜみたいなハズレも多いから不遇なのはバギクロスやマヒャドくらいか。
 ゴミが多い特技も、しのびあしやくちぶえ、きあいため、におうだち、もろばぎり、まわしげりあたりは非常に使える。
 「一部の特技が強すぎて一部の呪文が空気」がより実態に即した表現だと思います。

 クリアした後でRTA見たら別のゲームやってるんじゃないかってくらいのスムーズな進行。これでようやくロト天空RTA駅伝を全部通しで楽しめますよ。もっとはやくプレイしておけばよかった。

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