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タイムトラベラー 兎

30  着実に犯人に近ずいている

毎晩、まだ嘘つき電波が飛んでくるので、神奈川県警察本部に連絡をした。

「うーん、どこの部署に相談かなあ・・・反社会の声らしきものが聞こえたから・・・マル暴にでも通告しておこう!」

「もしもし?あの・・・昔住んでいた物件でのことなんですけれども、反社会が。・・・」
「はい、こちら神奈川県警暴力団相談室ですが・・・」
「あの、住んでいた物件で毎日いろいろな声が聞こえてきて、妄想かなとも思ったんですけども、どうも電波障害とか盗聴かなと思って・・・反社会の声とか・・」
「反社会?っとは?え?」
「いえ、暴力団隊のことで、反政府とか学生運動とかそんなことで」
「あーそういうこと・・・ハイハイで?」
「暴力団のような話声が毎日7時に聞こえてくるんです。電話する声とか。ヒムにい、きむにい、まさにいとか。」
「暴力団?そんな呼び方は、本物にはいないよ。」
「神奈川でしょう?リストにそんな名前はないなあ」
「そうですか?じゃあ半グレとかそんな感じ?おもにいとか・・・」
「おもにい?」
「ほら、韓国語でお母さんという意味で、おもにいというでしょ。それだと思います。韓国人団体かなあ」
「韓国の暴力団体かあ・・?」
「とにかくそんな会話とか、家の中で話している声が、公園で流れていて、遊びに来る子供達が、それを公園で話していて・・・それを録音してあるんです。」

なかなか伝えるのが難しいなあ・・・

「どんなこと?あなたの聞こえる声が、公園の人が話してるの?」
「うーん、あの、私少し霊能力があって、人には聞こえない声が聞けるタイプで、その会話が、公園の子供達に聞かれていて、」
「どんな会話なのそれ?」
「パンクーン、あいちゅー、おなこだもんなあ、あの部屋の女だよね。という感じで、録音にも取れてるので間違いないんです」
「何才くらいの子供?」
「高校生くらいのサッカーをやりに公園にきていた4人組です。」
「ふーん。なるほど、電波かあ・・・」
「最近そんことを言いにくる人多いじゃないですか。SNSとか。バハマ事件とか、大使館に攻撃したニュースがアメリカでやってたでしょう?あんな感じのことだと思うんです。とにかく、変な部屋で盗聴マイクでも仕掛けてある部屋なんじゃなかと調べてたんですが、ストップがかかって部屋は出たんですけど・・・確かにおかしくて、近所の人もいうくらいおかしいので。前の住人もこんな感じで精神的に病んで出てしまったようなんです。調べてほしんですけど」
「でもねえ、大家がなんでもないといえば、捜査もそこまでになっちゃうけど・・・うーん・・・」
「どの辺りなの?湘南です。片瀬・・・」
「片瀬かあ・・・。じゃあ、藤沢警察は遠いから、最寄りの鎌倉とかの警察署に行ってみて。」
「一応、藤沢警察には何度も話に行くんですけれども、調べてもらえなくて・・・。鎌倉警察にでも行ってみます。あ、それと本部本部と聞こえたので、警察本部に電話したんですけれども・・・本部もたくさんあるでしょう?警察本部とか、軍本部とか防衛庁本部とかね!で一応神奈川県警本部に連絡しました。」
「本部!本部!・・・そうかあ。本部ね。確かにね。」
「なんだか、特殊捜査班の人の会話も聞こえて、犯罪に巻き込まれたみたいで。」
「特殊捜査班???」
「そう、例えば・・・薬?マトリとそんな感じ。おしっことか便の成分調査していたみたいな・・・そんな会話なんですけど。」
「え?マトリ?特殊捜査班・・・」
「こんな部署があるから、そこに行ってみて。」
「そうします。そこでお話ししてみます。」

うーん、取りあえず否定しないで聞いてくれた。

こんな捜査員さんもいるんだなあ。

盗聴なら、半径2キロ以内に発信先がある。

まだまだ、私の調べていことの調査は続くのである。



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