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心温まるふまねっと

6月9日水曜日。僕は今回、「N P O法人ふまねっと」様が主催する、ふまねっと運動のオンライン教室に参加させていただいた。ふまねっと運動の特徴や歴史については、授業の中で学んだ。そして今回、実際に体験をすることで、学んだことをより深められると感じ、ワクワクや、どんな雰囲気で行っているのか、ついていけるのかという少し不安な気持ちが湧いていた。
 ふまねっと運動をするにあたって、50センチ四方のマス目でできた大きな網を自分で用意する必要があったため、まずはYouTubeに載っている「ミニふまねっとの作り方」という動画を見ながらふまねっと作りを行った。まず用意するものは新聞紙2日分、ホッチキス、テープのみ。とても少ない。作り方も新聞紙を折って細長い線を作り、ホッチキスとテープで繋げていくだけ。簡単だった。これは高齢者の方や若者含む全世代の人が簡単に作れると感じた。同時に、簡単に作ったミニふまねっとを使って、ふまねっと運動をできるということははとてもありがたいことだと感じた。
 そしていよいよオンライン教室当日。朝の9時からzoomにて、開催された。僕は今回、ルポを書くために参加者の表情や雰囲気を細かく観察したかったため、ビデオオフで参加し、画面を凝視しながら実際にふまねっと運動も行なった。オンライン教室の参加者は10人程いた。札幌市から参加している方だけでなく、旭川市や赤平市から参加している方もいたため、ふまねっと運動の規模の大きさを感じることができた。
   参加者が揃ってから、まずは挨拶と自己紹介が行われた。ここでまた衝撃を受けた。先生の方が一人ずつニックネームを呼び、挨拶と意気込みを話すだけなのだが、参加している方全員が活き活きとしていて、声も大きく何よりもポジティブだった。「おはようございまーす!」「今日も一生懸命頑張ります!」僕は朝イチからかなりの勢いに圧倒され、すごいなという感心と、若い僕らの普段の元気のなさを振り返り、思わず笑みを浮かべてしまった。
 挨拶が終わった後は、いきなりふまねっと運動を始めるのではなく、転倒による怪我の予防や、体を温めるためにウォーミングアップが始まった。内容は、椅子に座りながらでもできる全身のストレッチが中心で、ウォーミングアップ用の動画を見ながら行なった。ストレッチの中にも呼吸を意識しながら、という内容だった。このウォーミングアップでも参加者の方々は手を抜くことなく、一生懸命行なっていた。
 ウォーミングアップが終わり、ふまねっと運動が始まった。音楽に合わせて、最初はゆっくりと網を踏まないように歩くことを3往復行った。これが簡単そうで、意外と難しかった。網を踏まないように気をつけながら、流れている音楽のリズムに合わせるという2つのことを同時に意識しながら行うため、意識がどちらかに分散してしまうと片方が疎かになってしまうという現象が起きた。この時はすごく、脳の普段使わない場所が働いていると感じた。毎回3往復終わると、ハイタッチやガッツポーズなどの表現をし、自分と周りの方々を讃え合い、喜びを分かち合っていた。とても達成感に満ち溢れ、参加者全員が笑顔になっていて、心が温まった。徐々に難易度も上げていき、手拍子を入れたり片足のみをあげる動作を入れたりして、さらに体と頭を働かせた。
 ふまねっと運動が終了し、最後は感想を発表した。参加者の方々全員が充実した表情を浮かべていた。感想の内容は、ふまねっと運動の先生への感謝がほとんどで、ふまねっと運動は体と頭の活性化だけでなく、感謝や喜びを感じられることもできる素晴らしい運動だと感じた場面だった。
   1時間というあっという間の時間だったが、心地よい疲労を感じられた。実際に参加し、肌で雰囲気や難しさ、面白さを感じることで、授業で学ぶこと以上の学びを得ることができたのではないかと思う。この「ふまねっと運動」がさらに発展し、全世代で楽しめるようになると笑顔で溢れる世界になるのではないかと感じた。(岩野 黎音)

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