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2023年の、私の小さくて大きな一歩

今年は仕事面で新しい挑戦と成長ができたと同時に、プライベートにおいても私にとってすごく大きな変化があった。

ずっと抱えてきた自分の弱さを、ほんの少し克服できた1年。

こういう話をすると、まわりが気をつかったり、仕事しにくいって思われそうでなかなか言えずにいたけど、今日は大晦日という勢いに任せて言葉にしてみる。

人と関係を築くことがずっと怖かった

「おのまりさんっていつも笑顔で、人とコミュニケーションとるのが上手」

多くの人がこういってくれるけれど、私は初対面の人とは話せても、そこから関係を深めていくフェーズがとても苦手。

一度でも誰かを大事に思うと、楽しいこともたくさんあるけれど、傷ついたり、悲しんだりする瞬間もやってくる。それが怖くてしょうがない。

もともとの性格もあるし、これまでの経験から考えることもあるし。歳を重ねて、よりたくさんの感情を知っていくにつれて、気がつけば人と関係を築くのがどんどん怖くなっていた。

だから、ほとんど自己開示はできないし、関係が深くなりすぎると急に自分の中でストッパーがかかって線引きしてしまう。「もっと知りたい」「仲良くなりたい」と心では思っているのに、その感情をできるだけ顔には出さないようにしていたり。

表向きは、誰からいつ見ても「一定な自分」でいることを、めちゃくちゃ意識していた。

そんな私が少しずつ変わり始めたのは、今年の「働き方」が大きく影響している。

苦手は人に任せて、得意をがんばる

「こんな自分なんとかしたい」と、仕事を軸にたくさんのチーム、コミュニティ、講座に所属してみた今年。

必然的に一人ではなく、メンバーと一緒に動くことが増える。自分で飛び込んだ環境なのに、関わる人数が多くなるほどに、そこに広がる感情の数も増えて、「どうやって上手く関係を続けるか」で頭がいっぱいだった。

でも、どれも仕事が起点に始まった関係だから、ありがたいことにコミュニケーション以上に、まずは”仕事“を通じて自己開示ができる。記事や講義について相談したり、進捗を共有しているうちに、自然にまわりとの距離が近くなっていった。

同時に、まわりに人がいることで、みんなとの違いを知りながら、自分の得意(共感性、慎重さ、実行力…)と苦手(短期で成果を求められる、大人数の場…)がより明確になっていって。

そして、その過程をメンバーも見ているからこそ、苦手は正直に話して人に任せる+得意を使って最後まで遂行することができた。

大人数は苦手だけれど、少人数のコミュニケーションは得意だから、講師として担当するチームを分割してもらったり。

テキストで誰かに挨拶したり、感想を伝えたり、反応を返すのに異様に時間がかかるから、コミュマネの動きは得意なメンバーに相談してみたり。

私たちは凸凹を補い合って生きている

を言葉じゃなくて、身をもって体感して。メンバーがいるから、一人ではできなかった仕事にも挑戦できて、関係があるから新しく見えた世界がそこにはあった。

自分の気持ちに正直に、人との時間を感じてみる

「人と関係を築くのが怖いから、とにかく一人でやりたい」
「まわりとの感情に揺さぶられることなく、一定の自分を保ったまま、少しでも早く成長したい」

と思っていた。前までは。

でも、誰かと共に何かに取り組む楽しさとか、創りあげる高揚感とか、たわいもないことを共有する喜びを。昔知っていたあの感覚を思い出した今年。

やっぱり人は一人だけでは生きていけなくて、関係の中で生かされている。関係があるから知れる感情ももう少し味わって、一人だけでは知り得なかった景色をもっと見てみたい。

淡々と早く成長することよりも、まわりの人との時間や関係を楽しみながら、みんなで遠くを目指して歩んでいくのもいいな、と心から思えた。

みんなが休んでいるときこそがんばって。自分のコンディションが悪いときこそ追い込んで。

そうやって過ごしてきたこの数年。

大切な人と一緒に過ごしていても、どこか上の空でいる自分。「もっと早く、早く。凡人の私が今こんなまったりしていたらダメだ!」と、謎の焦燥感があった。

果たして、こうして行き着いた先に、自分が求める幸せがあるんだろうか——。

この1年で感じた疑問。

人と関係を築くことに時間がかかっても、労力がかかっても。たとえ生産性や成長速度が落ちたとしても。傷ついて、怖くても。そこに向き合わないかぎり、自分が描く幸せは一向に遠のいていく気がした。

だから、関係が生み出す素晴らしさに少しふれた今年は、大切な友人に「話したい」、会いたい人に「会いたいです」、もっと知りたいと思った人に「お茶しませんか?」を伝えて。

交流の場へ誘ってもらったときには、自分の弱さが露呈することへの怖さよりも、純粋に「参加したい」「会いたい」の気持ちを大事にして。苦手意識があったオフラインの講座にもコミュニティにも、積極的に参加した。

明日は今日の延長線

2023年の最後の日にふりかえってみても、相変わらず私は、まわりと仕事の話はできても自分のプライベートな顔を見せるのは苦手だし、感じたことをそのまま言葉にするのには時間がかかる。

ちょっと歩むスピードをゆるめて、人と過ごす時間も持ってみた結果、人との関係が前に進みはじめる”あの感じ“に、恐怖はありつつも、どこかで幸せや楽しさ、ワクワクを感じている自分がでてきたのも事実。

「一人よりも、人といることに喜びを感じられるんだ」
「誰かといるって幸せ」
「ひとりの時間がほしい…」
「人といるのって疲れる」

が行ったり来たり。この落差に自分がまた嫌にもなる。

ただ、まわりが想像するおのまりと、自認しているおのまり。前まではその乖離が大きすぎるのではないかと不安だったけれど、今は「どっちも私だよなあ」と少しずつ認められるようになって。いいところだけじゃなくて、弱さや不安も表現できるようになって。

それでも人と関係を築いてみたい、と思っている自分も素直に大事にできるようになってきた。

あと数時間で2024年。

弱さを克服しました!課題を乗り越えました!みたいなスッキリした状態ではないけれど、この1年は私にとって確実に大きな変化があった年だった。

だから、心機一転、新年を迎えるというより、明日からもこの延長線で、少しずつ足を進めていけたらなと思う。

こんなおのまりですが、来年もよろしくお願いします。

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