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ここに注目、2021年千葉ロッテ。

 こんにちは。Syu.です。

 先日まで、お世話になった好きな人が退職されると聞いて、お手紙(ラブレター)を書いておりました(気持ち悪いですね)。いまどきは、SNSやメールが主流であるため、普通手紙を書くことは少ないと思います。ですが、気持ちを込めて書いた一文字一文字はかけがえないものであると私は思っています。

 そのお手紙を書いてたら色々な思いが込み上げて涙が止まりませんでした。人生で初めて本気で書きましたので。昨日きちんと渡しましたが、おそらく今頃、火炙りにされているか、ピューって紙飛行機となっていることでしょう。

 そんなお手紙と並行して書いていたのが、このnote。私自身が少し千葉ロッテに関してアウトプットしたいという思いも込めて、文字に起こしてみました。内容はほぼ過去の私のツイートがメインですが...。よろしければご覧ください(私のツイートも含めて)。文章がツラツラして目が疲れるので、要所で目を休めてくださいね。

1.質は良いが量の足りない先発

 開幕ローテは二木康太、美馬学、鈴木昭汰、小島和哉、岩下大輝、本前郁也の6枚に決まった。石川歩が故障で外れたが、まずは昨季からきちんと試合を作った4枚にドラ1鈴木、支配下登録となった本前の左2枚を加えて形を整えた。やや5、6枚目からレベルダウンしていることからも、退団したチェン・ウェイン(現阪神)の穴は大きい。

 先発谷間、ロング要員として佐々木千隼、中村稔弥の奮闘が欠かせない。佐々木は右打者低めへのシンカーの精度、中村稔弥もカウント球の変化球が課題。佐々木はまずは5回1,2失点、中村稔弥は最低でも6回を投げ切れるようにしたい。

 一軍クラスは他球団と比べても質が揃っているものの、彼らと二軍との差は開いている。おそらく大嶺祐太、有吉優樹らが谷間で投げるだろうが、ここは途中補強も欲しいところ。

 期待していた古谷拓郎が故障中なのが残念。そして最大の目玉、佐々木朗希には今年一軍で初登板、初勝利を期待したい。

2.ブルペン 〜澤村の穴は埋まるのか〜

 答えは簡潔だが埋まる。ただ昨季は運用と選手個々のパフォーマンスが上手く行きすぎてた面があったのは否定出来ない。

 特に唐川侑己は昨季、無失点を継続してる期間も危ない当たりや助けられた打球もあったため、そこそこ揺り戻しは来ると見る。しかし、カットボールは中途半端に抜ける機会が昨季からめっきり減って、カーブも勝負球に使えるようになった。30代の今が全盛期といっていい。

 ハーマン、益田直也も37,32歳。内竜也、大谷智久が引退となって若返ったと思いきや、勝ちパターンは新たなメンバーで高齢化を引き起こしている。彼らの温存時にAチームの代役に入る筆頭が小野郁だ。昨季は開幕から敗戦試合メインも、みるみるうちに信頼度を上げて終盤は勝ち試合も投げた。

 ☆PICK UP PLAYER  土居豪人、河村説人

 今年、その昨季の小野の立ち位置になりうるのが土居豪人だろう。オープン戦6試合無失点。直球と同軌道から右打者の空を切り、左打者の外から曲げるカットボールは良質で、縦も落差がある。2シームの精度も上がってきた。ハマれば夏ごろに勝ちパターン入りもあり得る。理想は大柄で三振>ゴロ寄りの大谷智久か。

 もう1人、河村説人も挙げたい。飄々と抑える姿はまさにベテランの風格があり、130キロ台のカットボールが上から滑り落ちてくる。いずれは先発でも見てみたい。あとは怪我から明けた田中靖洋。絶妙な変化をする横の揺さぶり、連投、回跨ぎもこなせるタフさもうってつけの存在だ。

3.遊撃争い

 練習試合からアピールを続けていた小川が先日のオープン戦で負傷した。

 これを受けて開幕は藤岡裕大が4年連続スタメンに名を連ねることが濃厚だ。仮にも藤岡は井口政権3年間で積み上げた実績はあるので最低限の計算は出来る。二遊間のグラブ捌きとスナップスロー、打撃では打率.270,長打率.360を超えたい。

 藤岡が小川との差をつけるのであれば長打力だろう。そして小川がコンタクト寄りに長けていけば、2人を使い分けることも可能になる。実は小川は守備よりも打撃の方がいい。プロ入り前と比べても向上してる様子が伺える。勿論、平沢大河も万全で遊撃として勝負したい。

 そしてエチェバリアだ。ノーステップ、捕球後に体勢を変えることなく放つ送球やアクロバティックな回転もある守備はファンを魅了するだろうが、海の向こうでは年々守備が落ちているという評価も聞く。過度な期待は禁物か。18,19年にかけてフライ率が上がって覚醒した打力の再現もどこまでのものか期待したい。

4.打順論 〜マーティンの孤立を防げるか、バランサーの擁立と若手のケア〜

 昨日、井口監督は開幕4番に安田を抜擢することを示唆した。昨季からの監督のメッセージを感じ取れるか、安田は真価が問われる。
 そして、後ろに山口が座ることになりそうだ。4番に安田、5番に山口という若手を思い切って中軸に並べるオーダーとなりそう。

 ここで3番が濃厚なマーティンに焦点を当てる。
 現時点のロッテ打線はマーティンが1人抜けている状態であるため、昨季に続いて彼が勝負を避けられる機会が増えるだろう。昨季も敬遠5つ、1試合最多5四球のリーグタイ記録を残すなど、勝負を避けられる機会は多かった。これを防ぎたい。

 そして避けられるマーティンの前を打つ打者が重要だが、ここは荻野貴司でひとまず解決出来る。真っ直ぐ対応があり、空振り率が2,3%台、勝負強い彼は適任だ。藤原凡退後のチャンスメイクも十分可能である。1番の藤原に思い切り振らせ、荻野マーティンでもう一つの1、2番を作る。
 上位は藤原、荻野、マーティンでよい。

 8藤原7荻野Dマーティン5安田3山口4中村奨吾9菅野2田村6藤岡

 現状のオーダーだと4安田、5山口、7菅野という並びが有力だが、実は少々勿体ない印象。特に昨季成長した菅野はバランサーの素質があり、下位で孤立させるには惜しい存在。荻野休養時の2番、あるいは5番で繋がりを生み出したい。とはいえ、菅野も真価が問われるシーズンである。

 4番に若手を据える起用が今年も濃厚な以上、重要なのが5番打者。菅野も勿論だが、本来なら井上晴哉にどっしりと座ってもらいたい。出塁率も高くて長打力でもカバーできる。ただし、責任を重く負わせると空回りしてしまうのも彼だから、難しいところでもある。主将の中村奨吾とともにチームを引っ張っていきたい。

 その中村奨吾をコンタクト寄りのアプローチであれば2番、制約なく振らせるなら6番で併用といったところか。

 一塁: 井上、菅野、山口、外野: 菅野、山口、マーティンらを指名打者を交えて併用できるのはこのうえない武器だろう。

 個人的にはこういう若手野手は4番、7番にそれぞれ配置したい。中軸に挟まれて安心して打てる力を蓄えたら、ある程度の自立心が求められる7番に据えて、1人でも力のある打力を発揮出来るようにといったように。打順は下がるものの、役割は変わりステップも踏める気がする。

5. 若手打者の秘める可能性 ~藤原恭大・安田尚憲・山口航輝〜

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 画像: ベースボールキング(3月17日)より

 やはり将来の千葉ロッテを担うべき逸材たちなだけに期待は大きい。むしろ今年の戦いを占う上でも彼らの活躍がチームを左右している。

 昨季、終盤に1番に定着し3本塁打の藤原恭大は修正能力のある打者だと把握している。むしろ不調の時こそ思い切って振ることで、良い感触を得ることが可能かもしれない。フィジカル面を強化して、1番センターで1年間戦いたい。柳田のように打球が上がらない時期もあるだろうが、そこはアスリート型野手の弊害だと思う。

 反対に安田尚憲は試行錯誤する打者だと目に映る。返って球を見すぎる、つなぎに徹することで本来打ちたかった球に手が出ない、打てないとなってトンネルに陥ってしまう、といったように。自分の打撃フォームの型を見つけよう。そして強く振れるポイントを見つけて、撫でるようなスイングを卒業したい。

 ☆PICK UP PLAYER 山口航輝

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 画像: 秋田魁新放電子版より

 そして対外試合でアピールを続けているのが山口航輝だ。彼のスムーズなトップ形成とヘッドの傾きは右打者の理想像に近づいている。やや開きすぎにも見えると思うが、正直なところ若いうちから開かず…を意識しすぎると、特に右打者は右方向に縮こまってしまう。右打者はある程度開かないと打てないし、全然これでいいと思う。安田は右手手動な分、やや閉じすぎな面がある。スイングの軌道も綺麗に描いている。

 シーズン後も松中コーチが帯同するようなので、彼の指導の下で飛躍を遂げたい。

6.采配、展望 

6-1. 勝負は5月…?

 今年はカード3連戦、交流戦も含んだ143試合制へと戻る。昨季は120試合制に救われての2位だった部分も厳しくいえばあったため、最終盤の23試合がどう転ぶかは鍵だ。

 基本的に昨季同様に勝てる試合を取る、劣勢な展開を綺麗に処理するのが戦い方のパターンだ。そしてブルペンが8月後半から週4登板、9月頃から3連投が解禁される。投手陣はこの形だろう。

 その終盤にフル回転させるためにも、序盤からの出遅れは避けたいところだ。石川不在の4月に月曜日以外の休養日が設けられていない点はネックか。ここは先発投手陣の踏ん張りどころ。

 そこで重要な月となりそうなのが5月

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 平日2連戦で移動日あり、週末が毎回マリン。打ち込みの機会は増えるため、ここで得点力向上となるか。特に5月は対戦カードが一回りして、相手の傾向も掴みつつある。そして体が温まる季節でもある。ここでデータ班との連携を図り成績を上げていきたい。

 この時期に石川やレアードが本格的に復帰している可能性も現時点では高いため、チームを加速させるという点でも重要な月だ。

 伝統的にロッテは5月の成績がよくて実際、05年は12連勝、13年は8連勝、12,14年にも6連勝と大型連勝も多く記録している。ここで貯金を貯めて交流戦でも2,3個増やし、貯金12,13辺りに積み立てて夏場戦線に臨みたい。

 また例年、夏の高校野球でマリンが使用できない時期が今年ないというのも味方するだろうか。

6-2. 守備シフトの導入

 今季の対外試合で顕著に目立った一つに、積極的に守備シフトを試みていることが挙がる。下記の記事を参照にすると、より理解しやすい。

 2月の練習試合、3月のオープン戦を映像で見ていると、走者がいないときにオリックスの吉田正尚、モヤ、T-岡田が打席のときにショートが二塁ベース付近に守備位置を取っていたり、3月6日の西武とのオープン戦では山川穂高が打席のときにセカンドがセカンドベース後方、森友哉が打席のときにショートがセカンドベース後方、セカンドもかなり深めに守るなど、シーズンに向けてだろうか極端な守備シフトを敷いていた。(3月23日 ベースボールキングより)

 このように打撃寄りだったデータ班との連携が守備にも注力しつつあるのが分かる。ここで大切なのは吉井コーチが守備シフトに理解を示していることなのではないか。投手思いであり流行のオープナーにも難色を示している方なので、少々意外であるというのが私の感想だ。

 シフトを敷けば、例えば打ち取った弱々しい当たりでも安打になってしまうリスクは高まるため、狙い通りの投球が出来ても投手は首をかしげるシーンも増える。この記事を見ると主に左の強打者相手に二塁が深く、三遊間が右寄りに位置するという目的があるので、おそらく左のプルヒッター相手に敷くのだろう。バレンタイン監督時代のような複雑なシフトはないか。

6-3. 終盤の得点力 

 今年もブルペンワークを重視した戦い方がメインであり、終盤での一点勝負というシーンを盛んに見ることになる。延長がない分、余計に。

 その終盤の戦いで1点をもぎ取る上で必要なのが代打、代走だ。ロッテは昨季、代打打率リーグ1位(.286)を記録しており、今年もその長所を継続させたい。角中勝也、福田秀平、菅野らがその脇を固めることだろう。そして鳥谷敬。彼の経験値と勝負勘は終盤になるにつれて冴えてくる。また走塁判断も実に巧みである。

 脚といえば和田康士朗だ。彼の脚力は昨季、相手バッテリーに脅威を与えた。今季も引き続き次塁を陥れる。慢性的な長打力不足に悩まされるとはいえ、序盤から細かな機動力もどんどん駆使していくだろう。スローガンの「この1点を、つかみとる。」に即した攻撃が展開されることだろう。

7. 16年ぶりのリーグ制覇へ 〜この1点を、つかみ取る。〜

  長期的視点でチームの土台を作り直し、3年計画で優勝を狙えるまで導いてきた井口資仁監督。その3年目に2位に入ったが、CSでは2戦とも逆転負け。藤原、安田に経験を積ませられた点は良かったとはいえ、昨季は優勝を狙える位置にもいた中であっさり敗退。個人的には何一つ満足していない。その雪辱を期すシーズンである。

 5位、4位、2位と右肩上がりできたチームが狙うものはただ一つ。とはいえ今年も厳しい戦いが予想される。これから先、常時優勝争いを繰り広げるための若手を大成させる年でもあり、引き続き勝利と育成の両立が求められる。

 いよいよ3月26日、戦いの火ぶたが切って落とされる。「この1点を、つかみ取る。」その先の栄光も、つかみ取る。

 井口マリーンズなら、きっと。

8.おわりに

 最後までご覧いただきありがとうございました。女性にお手紙を書きながら、この文章を書くのは大変でしたが、様々な悲しみも少しは吹っ飛ばせました。もう二度と会えないからこそ、とても寂しいです。最後にお写真も撮れて良かったです。私の一生の宝物になりました。

 今年は私の都合上、生活の変化に伴って、野球を見る時間が確保できるか分かりませんが、今まで同様に優しく、厳しく、温かくこのチームが強くなる過程を見守っていきたいと思います。その中でTwitterの発信も増やしていきます。

 今シーズンもよろしくお願い申し上げます。


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