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私家版・プロ野球ユニフォーム史 2004-2020 Vol.3

【北海道日本ハムファイターズ①】

・ホーム(2004〜2010・2011〜)

 東京から札幌へ本拠地を移転し、チーム名に「北海道」を冠したファイターズ。ここからユニフォームも新しい歴史を刻み始めることになる。

①2004ホーム

 2004年から着用されたホームユニフォームは白地。襟には青・金色・黒の、袖口に青と金色のラインが入る。そして左袖だけが黒という左右非対称。リニューアルされたFIGHTERSのロゴは青。当時の12球団のユニフォームを並べてみればよくわかるが、時代の先を行く大変に斬新なデザインだったことは間違いない。雪に囲まれ銀色に輝く札幌ドーム、鮮やかな七芒星のロゴマーク、類を見ない左右非対称のユニフォーム、そしてSHINJO劇場…。冗談抜きで「いま、私は未来を見ている」と感じたものだった。ファイターズはこのユニフォームで2006年、2007年、2009年にリーグ優勝。現在の侍ジャパンの首脳陣である稲葉篤紀、金子誠、建山義紀、さらにはMLBへ旅立つことになるダルビッシュ有などを擁し、黄金期と呼ぶにふさわしい時代を築いた。

①2011ホーム

 北海道で2代目となるホームユニフォームは2011年に登場。袖口と右肩から左脇にかけて金色と黒のラインが入った、新しい左右非対称のデザイン。FIGHTERSのロゴは刷新され、七芒星をアンダーラインのように配している。また、背番号もこれまでより細いフォントに変更。これが以降のイベントユニフォームの基礎にもなっていく。北海道の大空を思わせる青と、大地を覆う雪のような白のカラーリングが施されたデザインは「スノーホワイト」と称された。MLBのファンが当時の大谷翔平の映像を見た時、ユニフォームに対してどのような感想を抱くのかをちょっと聞いてみたい気もする。

 2023年の北海道ボールパーク開業・本拠地移転を機に新しいユニフォームが登場する可能性が高いのではないかと予想している。今度はどんな常識破りを見せてくれるか、楽しみで仕方ない。


・ビジター(2004〜2010・2011〜)

 ファイターズは北海道移転後、ホームとともにビジターユニフォームも同じタイミングで変更をしている。

②2004ビジター

 2004年に登場したビジターユニフォームはグレー。左肩の黒、襟と袖口に入る青と金色のラインはホームと同じ。胸に入るNIPPONHAMのロゴは2003年まで使用していた東京時代のフォントに近いが、黒い縁取りでよりポップになっている。通常、グレーのユニフォームは他と比較するとやや地味な印象になりがちだが、小笠原道大や高橋信二といった打撃の要がこれをまとうと一気に威圧感が増し、不思議に感じたものである。

②2011ビジター

 2011年に登場した新しいユニフォームは、なんと黄金色。実際にはそこまでキラキラした色合いというわけではなく、明るめのブラウン系といっていい。なおホームユニフォームと異なり両袖に黒が入っているため、左右対象となっている。また先代と同じNIPPONHAMのロゴだが、その上にHOKKAIDOの文字も加わった。後述するWE LOVE HOKKAIDOで得た手応えを通常時のユニフォームにも込めた結果と考えられる。五穀豊穣の実りの大地を想起させるデザインは「ハーベストゴールド」と称され、ホームの「スノーホワイト」と並び北海道の大自然を表現するユニフォームとなった。

 これまでの流れを踏襲すると、ホームユニフォームと同時に3代目のビジターユニフォームが登場するかもしれない。しかし様々な驚きを与えてくれるこの球団のことなので、何が起こるかわからないというのが正直なところだ。

【北海道日本ハムファイターズ②に続く】

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