マガジンのカバー画像

安らぎの仏教世界へ

19
日常生活の中で気楽に触れられる仏教を目指します。暮らしに安らぎと気づきを。 毎週日曜日に更新予定です。
運営しているクリエイター

2024年5月の記事一覧

無苦集滅道~得阿耨多羅三貌三菩提

無苦集滅道「苦」もなく、それを集めることもなく、それを滅することもなく、そのための道もない。無智亦無得以無所得故 智恵がないということも、智恵を得るということもない。 菩提薩捶 依般若波羅蜜多故 菩薩(自ら悟りを開きながら、更に衆生をも優しく救わんと志す人)は、最高の智恵によって、 心無罫礙無罫礙故 無有恐怖 心に何も障りがたいので、何も恐れることはない。 遠離一切 顛倒夢想 究竟涅槃 一切の迷いや煩悩から離れ、最高の安らぎの世界へ至った。 「苦」あればこそ・・・。

舎利子是諸法空相~乃至無老死亦無老死尽

舎利子是諸法空相不生不滅 不垢不浄 不増不減 シャーリープトラよ。全てのものは「常に移り変わり、姿を変えるもの」であり、それぞれがそれ単独で存在を認められる力を有していない「不安定で不確実なもの」に他ならない。 それ故に、生まれるとも滅するとも言えず、穢れるとも清らかであるとも言えず、増えるとも減るとも言うことは出来ないのである。 是故空中無色 無受想行識無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法 よって、それぞれが感じ、思うこと、その対象となるものも全てが常に移ろい行く、不安定で不

照見五蘊皆空 度一切苦厄

観自在菩薩行深般若波羅蜜多時 観音さまは、悟りを深く実践され、 照見五蘊皆空 五蘊は全てが『空』相であると観て、 度一切苦厄 一切な苦しみから人々を救済している。 照見五蘊皆空 五蘊とは、私たちが持っている肉体と精神を指します。 (これは上記記事にも書いた内容ですが、また開き直すのも面倒でしょうから、コピーしておきますね。) 人は、これらから刺激を受けて、様々な考え方でそれぞれに行動しています。 でも時には、欲が更なる欲を生んで、”底なし沼”状態。 あるいは、一つの考え

仏説摩訶般若波羅蜜多心経

これからしばらくは、「般若心経」の本文をひとつひとつ観ていくことにしましょう。 仏説摩訶般若波羅蜜多心経「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」は、訳すと『仏が説かれる、大いなる悟りの世界に行くための智恵の真髄』となります。 「摩訶」は、摩訶不思議の「摩訶」。サンスクリット語で『大きな』という意味です。 その次にある「般若波羅蜜多」もサンスクリット語で、音を漢字に当てはめただけ。 般若・・・智恵 波羅蜜多・・・ 仏教では、智恵とその実践とが揃って初めて『ことが成る』のです。 正しい