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安らぎの仏教世界へ

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日常生活の中で気楽に触れられる仏教を目指します。暮らしに安らぎと気づきを。 毎週日曜日に更新予定です。
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2024年4月の記事一覧

三世諸仏と三千世界(余談つき)

『三世諸仏』は、『過去』『現在』『未来』それぞれに仏がいることを指します。 一方『三千世界』は、いわゆるアパレル宇宙なのではないかと、私は思っています。それは「多元宇宙」と同じ概念です。 「法華経」では、お釈迦様が舌をとてつもなく長く伸ばして(いかにもインド?)、それが他の世界の仏のもとに届くという逸話があります。お釈迦様と時を同じくして、他にも『ブッダ』が大勢いるのですね。あるいは、永遠不変であるのか・・・。いずれにしても、とてつもなくスケールが大きな話です。 そう思

ルシャナの仏国土 覚者編

一.惑星ルシア この物語はプレアデス星団の中ほどにあるサルナート太陽系・第五惑星ルシアでの出来事である。  この星での人類は、火と剣と弓の次に水力発電と風力発電を発明し、文明は発展していった。  しかし、文明が発展していくにしたがって、村同士の縄張り争いから、民族単位での勢力争いに戦乱も拡大していった。七つある大陸の中でも幾つもの国に分かれ、それぞれが統一されるまで、二千年ほどの時を要した。  惑星市民条約機関が設立され、機能し始めたのは、ようやく統一されたばかりの各大陸そ

平和を守る種『無我』

 『自分』と『他者』を分けて考えていると、それはやがて苦しみの種になります。  民族が違う、宗教が違う、性別が違う、職業が違う・・・そんなにたくさん区別していて、いったい何になると言うのでしょうか。  「社会主義」と「資本主義」は何故『対抗』し続けなければならないのか・・・これもずっと疑問に思っていたことの1つです。  どこの国も、自国は正しいと思いたい。どの人も、自分は常に正しいと思い込んでいようとする。  何年か前に、日本でもありましたよね。交通事故を起こして親子

お経はどうして分かりにくい?

私が調べた限りにおいて、のお話ですが。 世界三大宗教の中で、最も多くの言語に翻訳されているのは、キリスト教の旧約・新約聖書です。自国語で教典を読めれば解釈の相違も少なくなるのですが・・・。 イスラム教は、神の言葉を歪めるとして「クルアーン(コーラン)」を翻訳することを禁じてしまいました。 それ故に、各地方で解釈が大きく異なり、女性は髪を見せてはいけない・全身を覆わなければならない・職業に就いてはいけない・神の名の下には戦争も辞さない・・・といった宗派も出来てしまったのです

[お詫び]色即是空の記事について一部訂正します

記事「色即是空は四字熟語じゃない!」において、「色」を十八界の1つと書きましたが、前半の「色」は、「五蘊」に入る要素のようです。 ここにお詫び申し上げ、今週中に当該記事を修正いたします。 お手数かとは存じますが、しばらくの後に再びお目通し下さいませ。 誠に申し訳ございません!

色即是空は四字熟語じゃない!(改訂版)

「般若心経」には、『無』が多いですよね。それで、何を否定しているのかというと・・・全ての『現象』です❗️ 仏教は、世界を認識する心のさまを多角的に3つの視点から解釈しています。 五蘊と十二処、合わせて十八界、まとめて三科と呼びます。 そして、「般若心経」には『色』が2ヶ所出てきますが、前半は五蘊、後半は十二処を指していると考えられます。 五蘊と十二処は、いわば1つの物を縦から見るか横から見るかの違いではないかと、私は思っています。 まずは五蘊。 色・・・物質的に『形ある