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PBL3Qが終わるので振り返り

10月11月の二ヶ月間であっという間に3Qが終わるので振り返りを書く。

感想

1Q2Qと比較するとPyConと技術書典の出典など体外発表の機会が多かったためチーム全体での開発自体はあまり進められなかった。
個人の開発としては3Q開始直後にこれまでの知見をまとめて、開発しやすくするためにアプリケーションの設計とCI/CD環境を整えて、テストも導入することができた。ChatGPTの力もでかいが、自分をサポートしてくれるAIがいることがこんなに心強いとは思わなくて一年前とぜんぜん違うなぁと思った。

PyConのポスター発表では登壇するよりもポスターのほうが全然緊張しなくて楽しかったことがわかった。技術書典では本業でRe:VIEWを使った技術同人誌の作り方を学んでいたお陰で、スムーズに製本できるようになった。それを全員が習得できたことがでかい。

個人の今年一年の目標

チームの生産性などの曖昧な成果を、いかに指標を作り、計測し、プロセスの改善を計れるのかをソフトウェア開発、スクラム開発、プロジェクト運用を通して学びたいと思った。

なぜこの目標を立てたのか

仕事も大学院も自分の人生の進め方も全部「見えないものを見えるようにするために目的とそれを達成したとする指標とそれを達成するためのプロセスづくりが苦手」ということがわかったので今年1年はそういうプロセスづくりやマイルストーンを置くということを意識してみようと思った。

3Qまでにできたこと振り返り

1Qで提案していたチームの活動取り組みを評価するTAAS-Rのアンケートの取っておいたことで、曖昧だったチーム活動の成果を明らかにできた。

技術書典で、これまでの活動を本にまとめて書いたおかげで、「5ヶ月でここまでできたんだ。よく頑張ったな」という実感を持つことができた。毎週書いている週報も振り返ってみると、ここまでよくたどり着けたなと着想することができるきっかけになる。節目節目で記録をつけて振り返ることが、プロセスの改善につながることを身をもって学習することができた。
PyConのポスター発表では、6月時点でポスターの大部分が出来上がっていた。予め何を発表するのかを用意しておくと、未来でものすごく役に立つ。お陰でPyConのポスター発表本番前は、急いで何かを仕上げるということはしなくてもよく余裕を持って取り組むことができた。

日々の活動の記録をつけておくことは正直しんどいが、振り返ってみるとよくがんばったなと思う瞬間が来る。そのときに、素直に自分の頑張りを認めてあげることが自分の精神安定につながるのではないかと思った。


ここから先は実際に大学院に提出したセルフアセスメントの一部です


1Qの個人のプロジェクト目標

【3Qの目標】

1Qで提案していたチームの活動取り組みを評価するTAAS-Rのアンケートを取り曖昧だったチームビルド成果を明らかにする。
学習の成果指標を考え、PBL活動が終わる頃にはどれだけの学習ができたのかを明確にできるようになる。

成果物:

1チームの活動取り組みを評価するTAAS-Rのアンケートを1Q2Q3Qと連続で取ることで、チーム活動で曖昧だった成果を明らかにできた。
改善の伸びが大きかったのはチーム活動の重要性やチームの機能グループの項目だった。しかし、チームへの貢献の項目では回答のばらつきが大きい。自分はチームに貢献できていないんじゃないかと思っている方とチームに貢献できていると考えている方の差が激しい感触がある。
チームに貢献できていないと感じていても、気づいていないだけで周りから見ると実は何かしら貢献していることはあると思うのでお互いの声掛けが大事になってくる。

技術書典では、これまでの活動をまとめた本を制作したことで、活動の振り返りとこれまでのあゆみを確認することができた。週報やセルフアセスメントなどの日々の記録を通じて成長を感じることができた。節目節目で記録をつけて振り返ることが、プロセスの改善につながることを身をもって学習することができた。
くわえて、技術書典でこれまでの活動をまとめたことをきっかけに、これまでの活動を大きく振り返ると良いのではないかという意見が出てきたのでロングスパンの振り返りを実施した。
1Qで輪読した「スクラム 仕事が4倍早くなる"世界標準"のチーム戦術」の心に残ったことにとても良いコメントが残っていたので紹介したい。「振り返りの射程を広げるとどうしても変化量が大きくて、人間は勝手にしみじみと満足感を覚える性質があるので、目的に応じて振り返りの射程を大きく取りすぎないようにコントロールするべきだと感じる。今後も改善を目指すなら、振り返りの射程はやや小さめに、チームを鼓舞したいなら振り返りの射程は大きめにとる、といった具合の使い分けが良いのでは?」というコメントがあった。2週間おきに行っているレトロスペクティブでは、その2週間で起きたことに対して振り返りを行っている。今回行ったPBL活動全体を振り返るという活動は、射程を大きく取ったことで「ここまでこれた。こんな道のりを乗り越えてきたんだ」という自信や幸福に繋がったと思う。4Q目前のこの時期に大きく射程を取って振り返りを行えたことで、残り二ヶ月をどうやって過ごせば良いのかという覚悟が決まったように思える。

学習の成果指標という点では、プロダクトオーナーの仕事が明確になった。PBL活動内でのプロダクトオーナーの仕事が「学び」という価値を最大化することを目指して活動することなり、学習バックログを作り管理する方針に決定した。今この学習に取り組んでいるということが明確になったのに加え、チーム内で宣言を行うことで、何をどこまで学習してどのレベルまで到達したいのかを明らかしてモチベーションを上げることができている。
これも記録をつけているため、1年後振り返った際にここまでできるようになったと胸張って卒業できるようになった。

【今年一年の目標】
チームの生産性などの曖昧な成果を、いかに指標を作り、計測し、プロセスの改善を計れるのかをソフトウェア開発、スクラム開発、プロジェクト運用を通して学びたいと思った。

プロジェクト目標の達成度

85%

あなたの貢献した活動内容,役割など

本業は開発者なので、3Q開始直後にこれまでの知見をまとめて、開発しやすくするためにアプリケーションの設計とCI/CD環境を整えて、テストも導入することができた。グループ全員がなぜその手法を使うのかを理解できるようにサポートしたり、レビューを行ったりした。
技術書典では、製本作業を行うためにRe:VIEW環境を構築したり表紙を作ったりチームメンバーの技術的なリードを行った。

【活動内容】
・アプリケーションの設計&リアーキテクト案作成
・モブプロのエキスパート役
・テスト環境の導入
・PyConのポスター発表までの準備
・技術書典にむけたRe:VIEW環境の環境構築
・TAAS-Rのアンケートの集計
・スクラムマスターとして2週間すごす。レトロスペクティブで新しい手法で振り返りのチャレンジを行う

あなたが関わった成果物

チームビルディング系

・TAAS-Rのアンケートの集計
・レトロスペクティブの振り返り

プロダクト開発系

・アプリケーションの設計&リアーキテクト案作成
・GitHub Actions導入
・モブプロのエキスパート役
・CloudRunへのデプロイ手法の確立
・テスト環境の導入

外部発表系
・PyConのポスター発表
・技術書典の原稿執筆 1章から3章+表紙の作成+製本環境の構築

プロジェクト活動を通して向上したコンピテンシー

コミュニケーション能力

システム提案・ネゴシエーション・説得
自己評価:5

ずっと夏休みから頭を抱えてきたアプリケーションの再設計とCI/CD環境を整えて、テストも導入することができた。チームメンバーのみなさんが学べるようにすべてを作り切ってしまうのではなく、ある程度のところまで止めておいたお陰で学習の機会を生み出すことができた。

ドキュメンテーション
自己評価:5
PyConでポスター発表に採択された。
技術書典で84pにも及ぶ本を作成し、公開することができた。ダウンロード数は231回と盛況だった。感想は二件来た。

革新的学習と研究の能力

革新的概念・発想
自己評価:4
PyConの発表を聞いても、Devcontainerを用いた開発に関してある程度理想的な使い方ができているように思えた。

ニーズ・社会的・マーケット的視点
自己評価4

自分の提案した社内Botのプロダクト案に似たようなものが、各会社から実際に作ってみたというニュースリリースが出るようになった。今ではGPTsで似たようなことができるようになってきている。方向性としては全然間違えではなかったし正しい方向だったのではないかと実感した。

問題解決
自己評価 5

夏休み中からずっと悩んできたアプリケーションの再設計に取り組んだ。チームメンバーからも好評でみんな課題だと思っていたところに取り組んでもらってありがたかったという声をいただくことができた。CI/CD環境も早めに構築することができたおかげて、スムーズにデプロイすることができている。テストに関しても、試しに入れることができて、ようやく現代的なソフトウェア開発ができるようになってきたと実感している

チーム活動

リーダーシップ・マネジメント
自己評価5

PyConは主導してポスター発表をする実績を積めた。技術書典では、Re:VIEWを取り入れることで全員がRe:VIEWを習熟するところまでサポートすることができた。原稿をひたすら入れて、PDFを生成するところを予め準備しておいたためスムーズに製本作業に移ることができた。

ファシリテーション・調整
自己評価4
スクラムマスターとして活動したときは、新しい手法でレトロスペクティブを行うことができた。PyConも終わって技術書展も終わって燃え尽きてしまう時期だからこそ、新しい振り返り手法を入れなければならないと考え質問の輪を試すことにした。特に質問の輪では、強制的に意見を言わなければならないため問題に対してアイディアがどんどん集約されていく。最終的には最終発表資料を今のうちからつくっておくという斬新なアイディアがチーム内からでてきた。

プロジェクト活動で得られたこと

・アプリケーション再設計やCI/CD環境構築でこんなにチームメンバーがありがたがってくれる環境も珍しいのでモチベが上がる。今のうちにどんどん作ってどんどんありがたがられたい。(ありがたがられ駆動開発)

・知識が曖昧なことは説明できないことがわかった。質問がとても上手なメンバーがいることで、自分の知識がいかに曖昧なものなのかがよくわかって勉強不足を感じることができた。

・記録をつけて振り返ることが仕事以外にも自分の人生や精神衛生上良くなることが身をもって体験することができた。課題だったプロセスの改善ができるようになるという目標に対して、節目節目で記録をつけて振り返ることが、プロセスの改善につながるという体験ができたことは今後の人生に役に立つと思う。加えて、振り返りの射程を大きくしたり、小さくしたりすることで改善をしたり、幸福感を得たりできるというライフハックを体得できたと思う。

・1Qで輪読した「スクラム 仕事が4倍早くなる"世界標準"のチーム戦術」には「どの瞬間に最も喜びを感じたかとたずねると、挑戦していた瞬間--身体と頭と心の限界まで挑戦していた瞬間だという答えがかえってきた」という内容を実感する。PBL活動は毎日が挑戦だ。この挑戦できるということがどれほど幸福なことなのかということを改めて感じた。

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