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45.私ときどきレッサーパンダ

ようやく観ることができた『私ときどきレッサーパンダ』!!!
いや〜、めちゃくちゃに良かった。こんなにオタク女子を可愛く、楽しくピクサーが描いてくれるなんて!!Kpopアイドルにハマる様子は本当に全世界共通なんだなとほっこりしたし、ママに自分の妄想を描いたノートを見つけられ(この時点でオタクは息の根を止められるのに!!!)挙句それを本人に見せるなんて!!!

怖すぎる。

アイドルの推し活がかなり物語の中心にあるのが面白かった。主人公メイのキャラクターを説明するための道具じゃなくて、そこから物語が動いていてすごい。まじでメイにあの友人たちと推しグループがいて良かった!!!いなかったら危なかったよ!!本当にいい友達と推しを持ったね!!

私の中でおぉ〜!と思ったのが過干渉なメイの母親もまた祖母によって抑圧されて生きてきたことが分かるシーン。自分なりに納得してレッサーパンダを封印していたつもりだったが、母との関係に折り合いをつけれずにいたんだな。

私の中で子供から大人になるために、『親は完璧じゃない』ことを受け入れる必要があると思っていて。私は26歳のときに(母親が兄を産んだ歳だった)『今の私の歳で結婚して、子供産んでいたのか!お母さんってちゃんと人間じゃん』と気づいた。それまで、お母さんはお母さんだったのがその日、お母さんはおばあちゃんの娘で、私みたく思春期を過ごしておしゃれしてお父さんと付き合って、喧嘩したり嫉妬したりしながら結婚したんだ!!という当たり前のことに気がついた。

劇中、母親も感情を抑えきれず超巨大レッサーパンダとなるため、メイともども母親も儀式で精神世界?に飛ばされるんだが、そこで小さいころの自分の母親と出会う。「お母さんを傷つけちゃった。私いい子であることに疲れた」と泣いている子供の母親。それにメイは自分の母親もまた私と同じようなことで悩んで苦しんでいたんだって気づいたんだろうね。13歳にして、親の弱さを受け入れるとは。

母というものは要するに一人の不完全な女の事なんだ

よしながふみ著 愛すべき娘たち p199

よしながふみの漫画にもあったが、親が不完全な一人の女であることが分かったとしてもそこから許したり愛したりすることはみんな違うことなので、メイがそこから母親と有効な関係を気づけたのも、そこから母親が祖母とも和解できたのも別の話なんだよな。ちゃんと愛は感じていたんだよな。

母と娘の話にしっかりアイドルグループの推し活を混ぜてきて良いアニメであった!!

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