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宝物は至るところに点在する

庭にダイヤモンド

朝起きて雨戸をあけたら、雨上がりの草の露が、朝の光に輝いてキラキラし、まるで無数のダイヤモンドがばら撒かれたようだった。

それは、自宅の小さな庭の雑草。ちゃんと草とりをしていないので、好き勝手に草が成長し、どうみてもきれいとは言えない庭の風景。
なのに、本当に、宝石をばらまいたように美しい。

普段は見過ごしていたけれど、実は、雨上がりの朝がくるたびに、うちの庭はダイヤモンドでいっぱいだったのだ。

金鉱を探す日々

昨年、小さな会社をつくったので、私は日々、資金繰りのことを考えている。どうしたら会社の収入が得られるか、どこかに案件がないか。青い鳥を探すように、金鉱を掘り当てることを期待して。
でも、実は、自宅の庭にもダイヤモンドがあったのだ。

庭のダイヤモンドの写真をとろうとしたが、私の旧機種のiPhoneのカメラでは、キラキラはとらえられない。私の眼でしか、ダイヤモンドは見えないのだ。

このダイヤモンドが輝くのは、朝の間だけ、かもしれない。でも、そのしばらくの間は、まぎれもなく、ものすごく輝いて、美しい。

きっと、どこにでも、その瞬間のダイヤモンドがあるにちがいない。
それも、無数に。
何度でも。

宝物はいつも至るところに無数に存在し、気づくか、気づかないかだけ。
そう思うと、何だか少し元気になった、という話。


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