Still not myself / ナイロビのストリートを歩く

画像1 2022年3月〜5月の2ヶ月間滞在したナイロビ。「the Mist」という、毎週金曜日に行くいきつけの音楽ベニューがあって、そこで知り合ったキュレーターの女の子をモデルとして採用し、街を撮影しながら歩いてみることにした。ナイロビの中心地、CBD(Cenrtal Business District)はあまり外国人が近寄らない場所で、治安もそこまでよくない。彼女の友達に"案内人"として付き添ってもらい、私たちの街歩きがはじまった。
画像2 イメージは、アーティスト、Sophie Calleの作品「Suite vénitienne」。ベネチアの街中で、ある男性の行動をひたすら尾行して観察する作品だ。今回の撮影も、街を歩く友人を後ろからひたすら追いかける形で行った。歩くテンポ、選ぶ道、立ち止まる場所、道ゆく人々との対話。自分ではない誰かに街の歩き方を委ねる感覚だ。
画像3 ナイロビの街中によくある、靴磨きステーション。掘立小屋のような小さな空間に、椅子が何台か並べてある。休業日の日曜日は、道具と共に柵のなかにしまわれて施錠されている。
画像4 ナイロビの街は、エリアごとにキャラクターがガラリと違うのが面白い。CBDのような現地の人で混み合っているカオスワールドもあれば、外国人エクスパットが多く住むWestlandsやLavinton、インド系のParklands、中華街のあるKilimaniなど。意識をして街を歩かなければ、自分のコミュニティの心地よいバブルの中だけでずっと生活できてしまう。そんな街。
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画像6 Uberでの移動が中心だったナイロビ滞在。タクシーアプリのようなハイテク技術がないカメルーンで、流しの乗り合いタクシーで毎回交渉しながら移動していたのが夢だったかのようにケニアは便利だった。でも、歩いたり、街中で途方にくれたりする機会は圧倒的にないから、「この街にいる」っていう強烈な感覚、現場にダイブする感覚は、薄れてしまうような気がする。
画像7 ナイロビには「マタトゥ」という乗合バスが沢山走っている。民間の運営で、バスは一台一台、カラフルなグラフィティでデコられていて、なぜか車内ににある大型テレビから、クラブみたいな大音量の音楽がビートを刻む。ルートも、乗り方も外国人にとっては謎な乗り物だ。友人の案内で、滞在中、一回だけ乗ることができた。
画像8 そういえば、ナイロビの交通渋滞には閉口した。特にWestlandsのroundabout周辺の渋滞が深刻で、何度スタックしたか。Uberの運転手とはいつも会話をするようにしていて、渋滞の話いつも盛り上がった。ナイロビの渋滞はいつ改善されるのか。中国資本で新しく完成したばかりのハイウェイを見ながら、道路を拡張することがソリューションではないんだろうになあと、暗い気持ちになった。
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画像10 典型的なナイロビCBDの街並み。平日は人がごった返して、スモーキー(ソーセージ)とゆで卵を売る屋台などが道を占領する。雨が降ったらすぐに道路が増水して洪水みたいになる。
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画像19 ナイロビの中心部にあるスケートパークは、いつも若者で混み合っている。外国人の私をみると、何か頂戴、とよってくる子供が結構な数でいる。ローラースケートで遊ぶ子供達を眺めながら、のんびりと、何をすることもなくハングアウトする大人たちも多い。

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