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幻想交響曲と風立ちぬ

「とりあえずベルリオーズの幻想交響曲の新規性はすごい。ベートーヴェン死んですぐの作品とは思えない。シューマンが褒めてたのも今ならわかります、彼は古典を守りつつ革新的なのがたぶん好きだったんやろね。個人を物語を古典のフォーマットに乗せることで内側から破壊してますよね。」

seramayo@seramayoさんの言葉に惹かれて聴いてみたらhttps://www.youtube.com/watch?v=NUoRsJgvgRU
本当に、とても物語的な曲でした。Wikiで調べてみると5楽章の説明が。


(以下幻想交響曲の解説すべてWikiより)
第1楽章「夢、情熱」(Reveries, Passions)
彼はまず、あの魂の病、あの情熱の熱病、
あの憂鬱、あの喜びをわけもなく感じ、
そして、彼が愛する彼女を見る。
そして彼女が突然彼に呼び起こす火山のような愛情、
胸を締めつけるような熱狂、発作的な嫉妬、優しい愛の回帰、厳かな慰み

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風立ちぬ 一章「序曲」


第2楽章「舞踏会」(Un bal)
とある舞踏会の華やかなざわめきの中で、彼は再び愛する人に巡り会う。

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風立ちぬ二章「春」(移動する)
曲は快速な3拍子、ワルツ。
小説では主人公と婚約者はサナトリウムに移動する。
トニオ・クレーゲルでは第一主題が移動(行進)、第二主題が踊り。
堀辰雄はトマス・マンのトニオをかなり参照しています。
アニメでは軽井沢のこのホテルでドイツ人がここは魔の山と言って、
「会議は踊る」の"Das gibt's nur Einmal(いま一度だけ)"を唄います。


第3楽章「野の風景」(Scene aux champs)
ある夏の夕べ、田園地帯で、
彼は2人の羊飼いが「ランツ・デ・ヴァッシュ」(Ranz des vaches)を吹き交わしているのを聞く。
牧歌の二重奏、その場の情景、風にやさしくそよぐ木々の軽やかなざわめき、
少し前から彼に希望を抱かせてくれているいくつかの理由[主題]がすべて合わさり、
彼の心に不慣れな平安をもたらし、彼の考えに明るくのどかな色合いを加える。
しかし、彼女が再び現われ、彼の心は締めつけられ、辛い予感が彼を突き動かす。
もしも、彼女に捨てられたら…… 1人の羊飼いがまた素朴な旋律を吹く。
もう1人は、もはや答えない。
日が沈む…… 遠くの雷鳴…… 孤独…… 静寂……

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風立ちぬ三章「風立ちぬ」(病室の中)
ゆっくりとした曲調。
小説もゆっくりして基本婚約者は寝たきり。


第4楽章「断頭台への行進」(Marche au supplice)
彼は夢の中で愛していた彼女を殺し、死刑を宣告され、断頭台へ引かれていく。
行列は行進曲にあわせて前進し、その行進曲は時に暗く荒々しく、時に華やかに厳かになる。
その中で鈍く重い足音に切れ目なく続くより騒々しい轟音。
ついに、固定観念が再び一瞬現われるが、
それはあたかも最後の愛の思いのように死の一撃によって遮られる。

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風立ちぬ四章「冬」(歩き回る)
結婚式には花嫁が一度死んで生まれ変わるという意味があります。


第5楽章「魔女の夜宴の夢」 (Songe d'une nuit du Sabbat)
彼はサバト(魔女の饗宴)に自分を見出す。
彼の周りには亡霊、魔法使い、あらゆる種類の化け物からなるぞっとするような一団が、彼の葬儀のために集まっている。
奇怪な音、うめき声、ケタケタ笑う声、遠くの叫び声に他の叫びが応えるようだ。愛する旋律が再び現われる。
しかしそれはかつての気品とつつしみを失っている。
もはや醜悪で、野卑で、グロテスクな舞踏の旋律に過ぎない。
彼女がサバトにやってきたのだ…… 彼女の到着にあがる歓喜のわめき声……
彼女が悪魔の大饗宴に加わる……
弔鐘、滑稽な怒りの日のパロディ。
サバトのロンド。
サバトのロンドと怒りの日がいっしょくたに。

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風立ちぬ五章「死のかげの谷」
小説では主人公がリルケのレクイエムを読み始める。
曲の中ではグレゴリオ聖歌のレクイエムより、怒りの日のメロディーが流れる。


ジブリのアニメで有名になった、同じ5章構成の堀辰雄の風立ちぬと
ベルリオーズの幻想交響曲とは、物語のあり方がよく似ていました。

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