Shells on the beach

あなたの思考の中には、
どんな言葉が渦を巻いているの。
あなたの心の中には、
どんな想いが湧き起こっているの。

あなたが機嫌わるくなる言葉はどんな言葉？
その言葉を聞くとどんな考えが頭の中を埋め尽くすの？

あなたが人恋しいと思う時はどんな時？
そんな時はどんな思いがあなたに覆いかぶさっているの？

あなたが黙ってしまう時、そのわけを教えてほしい。
誰にも言わないできた心を言葉にして、外に出してみてほしい。
こうしたらいい、ああしたらいい、こうしたほうがいい、こうしてみれば、なんていう無思慮なことを、もう言わないようにするから。

教えてほしい。
心の外に、それらの思いを出すだけで、気持ちが楽になることがあるんだって知っている？
だけどその思いをわかってもらえなかった時には、もっと辛く感じてしまうのも、私は知っている。

私はあなたの心になって、あなたの感じている気持ちをわかるように努力するから、
嘘をつかないで、誤魔化さないで、拗ねないで、不貞腐れないで、捨て鉢にならないで、自分を諦めないで、心の中にある思いを、そのままの形で教えてほしい。

そうしたら、私はそれらの言葉を、親のいない雛鳥を包むように両手で抱えて、もう大丈夫だよ、と言ってあげましょう。

だけど約束して。
嘘をつかないと、誤魔化さないと、拗ねないと、不貞腐れないと、捨て鉢にならないと。
それらは私の手を傷つけてしまうから。私の心にも痛みをもたらすものだから。
真実だけが、やさしい。
どんな痛みでも、真実であれば、それはやさしい。

あなたの頭の中に、浮かんでは消える、言葉を教えて。
流れては消えていく、打ち寄せては悩ます、言葉を教えて。
ひとつひとつ、砂浜に打ち上げられた貝殻を拾っていくように。
その貝殻を集めて、きれいな絵を一緒に作りましょう。
波に流されてしまったら、もう一度最初から、別の絵を作りましょう。
そうするうちに、あなたの心が私にも見えてくるように。
そうするうちに、あなたの心が軽くなるように。