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felicity

ほがらかで、にこやかで、あかるくて、

たのしそうで、おだやかで、

嬉しいことを嬉しそうに表現できて、

そして人が嬉しくなることも願っている。

そんな女性を見ると、

ああきっとこの人は、素敵な旦那さんがいて、

愛されて、大切にされて、守られて、

幸せで満ち足りた生活を送っているのだろうなあ、と思う。

だからあんなに幸せそうだし、

だから人が幸せになることもすすんでできる。

私はあの人と同じ空気の中には立っていない、と思う。

私のいる空気はもっとすさんでいて、よれよれで、ぎすぎすで、

イライラしてて、もやもやしてて、冷え切っている感じがする。

私がもしあの人と入れ替わって、あの人の居るところに私が居ることになったら、

きっとあの人ほど幸せに満ち足りていられないような気がする。

きっと私はその空気の中にいることが居心地悪くなるような気がする。

あんな幸せを手に入れたい、と思っているくせに。

まずは私がその空気に馴染めるように、

私の何かを変えないといけない。

幸せになってもいいんだよと、自分で自分に思えているようになること。

幸せで満ち足りた状態が当たり前で、ただの空気で、

努力する必要もない、自分を偽る必要もない、

何もしなくても手に入っているもので、

いつでもどんな時でもそこにあるものなんだって、

疑うことなく信じていられるように。

そう思えるように、

変わらないといけない。

そうしないと、私はいつまでもその幸せを手に入れることはない。


自分がなにか、人に教えてあげたり、手伝ってあげたり、

助言したり、助けてあげたりしたことで、

自分を置いてその人だけが幸せになっても、

心からよかったねと笑って思えるかどうかが、

自分自身が幸せなのかどうかがわかるような気がする。


人に何かしてあげることで、その見返りを多くの人は期待している。

これをしてあげるから、あなたは私にこうするべきだ。

無言のうちに、そんなふうに接してくる人がいる。

育ててあげるから、甘やかしてあげるから、面倒見てあげるから、

私にいつまでも甘えなさい。

いつまでも私の下にいなさい。

自立してはいけない。

私よりも幸せになってはいけない。

いつまでも私を頼りなさい。そして私の自意識エゴを満たしなさい。

いつまでも私がいないと何もできない子でいなさい。そして私が自分に価値を見出せるよう手助けしなさい。



いつまでも私よりも不幸でいなさい。そして私がどれほど不幸か感じさせないようにしなさい。



ねえ、わかったよ。

私はそういうふうに育てられたんだ。

私はあなたのそんな思いを受け継いでいたんだ。

だけど私は、あなたから受け継いだものをもう捨てようと思う。

そんなあなたが嫌いだったから。

そんなあなたに似た私が嫌いだから。


私は愛を受けても、怖がらずに立っていられるようになりましょう。

私は大事にされ守られても、ふらふらせずにしっかりとたって、その光を浴びていられるようになりましょう。

たとえほんの少し冷たい空気に変わっても、落ち着いて、信じて、待って、包み込んで、まだそこには変わらぬ愛があるのだと、こんな時もあるものだと、世界の終わりなどではないのだと、わかっていられるようになりましょう。

そしていつも笑顔で、幸せを放っていられるようになりましょう。

人が(私よりも)幸せになるのを見ても、嬉しく思えるようになりましょう。(なぜなら私も充分幸せだから)

愛情を受けることを自分に許してあげましょう。

愛に満ちた生活が、空気のように当たり前に感じられるように。

誰だって、そんなふうに生きていいのだから。


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