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本がありすぎて選べない

軽快なピアノの旋律が。そうここは新宿のルノアール。とあるベンチマークの営業マンが出した本にこう書いてあった。

森羅万象が教科書。一流営業マンを目指すなら、喫茶店へ行け。ルノアールでは商談が多い。怪しいマルチ商法系から保険系まで。聞き耳を立てろ。

1年未満だが緊急事態宣言が開けたので久しぶりに東京に来た。確かにルノアール奥深い。グループの属性を特定できない集団(6名)がコーヒーを囲んでいる。年齢もバラバラ、服装のジャンルもバラバラ、白髪の60代と思える男性が一番話しをしていて、その人の話に他のメンバーが耳を傾けている様な感じである。一見教授と生徒達という様な感じもするが、革ジャンを着ている40代前後の男性が頷いている、彼の存在によってグループの属性がつかめない。大学生のグループかもしれないし、そうでもないかもしれないし、私には一生わかることはないだろう。

東京はやはり情報量が多い。そしてふと腰を下ろして休める場所が少ない。お金を払ってカフェに入る。移動・休憩、を繰り返すと1日に何度も立ち寄らないと行けない。お腹がじゃぶじゃぶで若干具合が悪い。

下北沢に少し前に新しくできた複合施設・ボーナストラックへ行ってみた。カレーフェアをやっていたのでカレーを食べた。皿の上、目に見える物全ての物にスパイスが使われたカレープレート。東京に来ると、地方のエスニック料理不足の反動で無性にスパイスを使った料理が食べたくなる。調子に乗って昨夜から辛かったりスパイシーだったり食べすぎてお腹が不調である。若干具合が悪い。

これまた地方にはあまりないセレクトが楽しい本屋を求め、ボーナストラック内にあるB&Bへ立ち寄った。全方位にざっとしたカテゴライズで本が大量に並ぶ。色々目に情報が飛び込んできて結局見てる様で見れていない。ありすぎて選べない。そうなんだよ、ありすぎて選べない。結果私は昼間に食べたカレーの影響を受けて、ベンガル料理の本を買いかけた。一旦冷静になり漫画と民芸の本を買った。海の中にあるBarと主人公である人魚が織りなすほっこりした漫画と、アウトオブ民芸というタイトルの本。なんか気分で買ってしまった。

「無駄」たっぷりのセレクトで、
皆さんにたくさんの「偶然の出会い」をお届けしたいと思います。

これがB&Bのコンセプトらしい、まんまと釣られてしまった30代半ばの女1名いたり。最後に割引券ですと同じ施設内にある本を読める店Fuzukueの割引券を渡された。危うく行きそうになった。そうかこれがUXか、と妙で変な納得感を得た。スパイスで疼くお腹と東京の情報量の多さに、私は若干具合が悪い。

そういえばなんだかネーミングに親しみを感じるお店を見つけた。私のお店はスナックトマトとぶ。こちらは胃袋にズキュンはなれ。なんだか同じ様な気分のネーミング。

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