見出し画像

カンクーンで2回死にかけた話

まもなく帰国してまる3年になります。今日はそれを勝手に記念して思い出に残る怖かったカンクーン旅行のことを書きたいと思います。

アメリカに行ったらまた食べたいものの第一位がメキシコ料理です。ハンバーガーも硬いステーキも分厚いピザも日本で簡単に食べられますがメキシコ料理はまだそこまでメジャーになっていませんよね。有名どころはタコスでしょうか。薄い皮のなかにアボカドや鶏肉かひき肉、トマトの辛いサルサソースやレタスや煮た豆が入っていることが多いです。皮は固いものも柔らかいものもあります。

メキシコ料理は私の知る限りそれらを並べ替えたものが多く、名前はいろいろで覚えられませんが構成するものはたいてい同じのような気がします。サワークリームやパラパラのお米が添えられてくることもよくあります。ある意味単調ではありますが大変美味でございます。

メキシコというと何となく不法移民とつながりやすかったりするかもしれませんが、彼らは大変働き者で家族同族仲良く明るくてよくしゃべりよく食べる陽気な人たちです。平均体重が世界一ともいわれますのでメキシコ料理はお野菜が多いとはいえ要注意かもしれません。

実は私、アメリカ時代に三回カンクーンに行ってしまいましたが、カンクーンは全くメキシコらしくないその点では残念な旅行先です。とにかく海が美しい。細いくちばしのような地形の両側に青い青い海と白い白い砂浜が広がっているのが名物の、フロリダ州マイアミを模した観光地です。ですからここをメキシコと呼ぶのはたぶんちょっと違うんだと思います。が、その海を見たくてとにかく三回も行ったのです。

本題に入る前にもう少し観光情報をお伝えすると、ピラミッドもあります。

画像1

セノーテと呼ばれる珍しい池もあります。泳げます。

画像2

これらはなかなか見がいのあるポイントです。

1回目死にかけたのは18年前の旅行の時です。記憶に頼って書いていますが、シカレという離島にイルカと遊んだりできるところがあり、友人家族三組と小舟をチャーターして行きました。もちろん子どもたちも大喜びのリゾートです。さあ、満喫して帰りが大変。行きはよいよい帰りは恐いのは「通りゃんせ」と同じです。大嵐が来て、英語なんて全く話せない怪しい船長だけが頼りです。カンクーンの姿かたちなど全く見えず東西南北どっちを向いていることやら大揺れの小舟で知りようもありません。ただただ暗い雲が垂れ込めるのみでありました。そして青いはずの海も真っ黒です。

そのころなぜか上の娘たちは熱心にピアノのレッスンに私によって通わされたり、多くの日本人の子ども同様英語と日本語の習得に追われる毎日だったのですが、そんなことはもうどうでもよくなりました。神様、二度と勉強のこともピアノのことも言いませんからこの船を港に連れて行ってくださいと祈ることしかできないのでした。

どれほど長い時間がたったでしょう。やがて奇跡が起こって出発したところに漂着。船長さんには確信があったのだと信じたいですが我々には歓喜の下船となりました。だから今でも私はここでこうして記事を書いていられるのですけど。それ以降、私が子どもたちが生きてさえいれば多くを望まなくなったので子どもたちは楽になりました。

懲りずにカンクーンに行ったのは2017年です。ごきげんパパ♡は仕事で来られなくて末っ子とその友人の三人での旅行となりました。大嵐の際には乳児で私の両腕にくるまれているしかなかったその子の目にもカンクーンの海の青さを焼き付けておいてやりたい親心から企画しました。娘たちがダイビングをしたいというので私が付き添いで行くことになりました、いつもの軽い気持ちで。だって私、泳げるし。何なら得意だし。

いやあ、これが違うんですね。誰も教えてくれなかったのです。水の中がこんなに苦しいって。こんなに耳が痛くなるって。だからダイビングをしたいと思っている人がこれを読んでいたらちゃんと伝えます。ダイビングって耳が痛くなりますよって。

8人のグループで40分間潜るのが午後のハイライトです。インストラクターはいつの間にか私専属になっていました。

画像3

こんなに長い40分は一生ないと思います。私に付き添われていたはずの高校生二人は海の世界を心ゆくまで満喫したそうで、本当にこちらは命懸けだというのにいい気なものです。

日本からカンクーンは15時間くらいかかりますが、カンクーンよりきれいな海が日本にあることを後から知りました。石垣島から西表方面に行って、なんだ、メキシコまで行く必要なかった、八重山諸島が日本にあって本当に良かったと思ったのです。

もうすぐワクチンが広がり旅行も解禁になるでしょう。一番に行きたいのが石垣島です。そしていつか夢がかなうならカンクーンじゃない本当のメキシコに行ってメキシコ料理を堪能したいです。

長々と読んでいただきありがとうございました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?