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Nix〜ニュクス

夜の混沌の女神


神話を基に感性で読むシリーズ

女神のパワーオラクルカード


私たちは知ろうとし過ぎる側面があるようだ。

人生には様々な場面があり
どうしょうもなく孤独な時期や
人から理不尽な目に遭うこともあります。

何故そのような事が起こったのか?
自分の人生から捉える事は大切ですが

人の本心や忖度、社会的な仕組みや駆け引き不信行為の中の人の動機や気持ちを知ろうとすれば人間の不安は倍増するのが常。


それは何故か
混沌とは街の灯りもなく暗闇で先も見えず今いる場所さえ見えないことだから。


そして暗闇の世界の不安は人間の中の闇 欺瞞、不信感、憎悪、苦悩、不平不満、争いにたどり着くのが常。


あなたにとって今知らなくて良いことはあなたの人生に今必要のないこと。

あなたに今必要なのは
自分が何をしたいのか?どうなりたいのか?

どうか人生の主導権を自分の手中に戻して


自分の人生を前に進んでください。
そして今あるものに感謝をしましょう。

自分の道標に必要な事であれば いずれベストなタイミングで知りたかったことを知ることになるでしょう。

今知ろうとして そこにエネルギーを注ぐ事は 自分の人生を蔑ろにしてしまうこと。

必要なら必ず知ることになるであろう。

自然に任せなさい。

夜は必ず清々しい朝となり活発な昼を迎え団欒の夕刻を迎えるのだから

心配する事はない
今は夜の静寂に呼吸を合わせ
エネルギー回復に努めよとニュクスは告げています。

あなたは混沌の意味をどう捉えますか?
混沌とは祝福かも知れないし、長年の憎悪をもたらし復讐劇に転じるものか

それはあなた次第なのです。
そう、もたらす未来は決まっていないのです。


真実は常に外からではなく内にあるものだ。



*神話的背景

ニュクスは、ギリシャ神話に登場する夜をつかさどる女神です。
原初の時代、世界はぽっかりと口を開けたような何もない空間でした。最初に、その隙間にカオス (混沌) が存在し、やがてこれから生まれようとする神々や世界を構成する種のようなものが固まりになって漂っていました。
その中から生まれたのが、大地の女神・ガイア冥界自体を意味する神・タルタロス闇の神・エレボス、愛の神・エロスそして、夜の女神・ニュクスです。
 
ニュクスの出産
エロスの導きにより、ニュクスは兄である闇の神エレボスと交わり、光の神・アイテル、昼の女神・ヘメラ、冥府の渡し守・カロンをもうけます。
夜と闇から光と昼が生まれ、こうしてようやく暗黒であった世界に明るさが生まれます。
その後、ニュクスは1人で多くの神を産みます。生まれた神々は、以下の通りです。
* 死の神・タナトス
* 定業の神・モロス
* 宿命の神・ケール
* 夢の神・オネイロス
* 不平の神・モモス
* 苦悩の神・オイジュス
* 復讐の女神・ネメシス
* 欺瞞の女神・アパテー
* 愛欲の女神・ピロテース
* 老年の神・ゲラース
* 眠りの神・ヒュプノス
* 争いの女神・エリス
* 運命の女神三姉妹・モイライ
* また、世界の西の果てにある「ヘスペリデスの園」と呼ばれる果樹園 (ヘラクレスの12の功業で有名) を管理するニンフ・ヘスペリデスは、一般的にアトラスの娘とされていますが、ヘシオドスの『神統記』では、ニュクスの娘と表記されています。
ニュクスの子どもたちは、「人間の存在のありよう」を表しています。これらの神の大部分がパンドラの箱の中の災いとされていることが特徴的です。

ニュクスは、絵画などでは黒いヴェールをまとった姿で描かれる、陰うつで激しい性質です。その影響力は絶大で、最高神・ゼウスにさえ恐れられていました。
ある日、ヘラクレスの冒険を邪魔するためにヘラの命を受け、眠りの神ヒュプノスがゼウスを眠らせたことがありました。
怒ったゼウスがヒュプノスを捕らえようとします。けれどヒュプノスはニュクスの元へ逃げたため、ニュクスの報復を恐れたゼウスは手出しできなかったといいます。
 
ニュクスは娘である昼の神ヘメラとは表裏一体の存在。2人は世界の果てに宮殿を共有しています。夜の間はニュクスが世界を巡ってヘメラは宮殿に待機し、反対に、昼の間はヘメラが世界を回り、ニュクスが宮殿に待機します。


ゼウスさえ恐れる原初の女神・ニュクス。
古い起源を持つ女神だからこそ、神話は少ないですが、混沌の中で夜(ニュクス)が生まれ、エロス(愛)を介し、闇と夜が光と昼を生んだ。
なんとなく明るい未来を暗示させるような、想像を超えた次元のお話のようにイメージします。
原初、まさにカオス(混沌)の世界のお話となると、単なる人間ごときには理解の域を超えたスケールなのだとだけはわかります。

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